『有限会社時代屋 大正ロマン館』が浅草にて昔から受け継がれてきた文化を発信し続けていく理由と常に変化する浅草の魅力について
▲浅草大正ロマン館外観
浅草といえば今や世界中から観光客の人々が集まってくる一大観光地です。
私どもは約14年前の2009年に、この地へやってきました。
来たのは本当に偶然です。鎌倉で開業するはずだった店舗に横やりが入り開業できなくなった為、じゃあ浅草でも行ってみようかという気持ちで来ました。
その頃の浅草は随分と寂しい風景になっていて、地元の人に話を聞くと「昔は賑やかだったんだけどねぇ」
と誰もが口を揃えて当時のお正月のそれはそれは景気が良かった話や芸能の話を聞かせてくれました。
私たちが初めて店舗を探した時も今では考えられない場所に「貸店舗」の張り紙が貼られていた位です。
その当時の浅草界隈は確実に冷え込んでいました。
実際店舗を借りると決めた後も「こんな寂しい通り(伝法院通り)で商売が成り立つだろうか?」
と心配の方が先にたちました。
事実、たくさんのお店のシャッターが降りていました。
開業の経緯と主力商品『手ぬぐい』と『かりんとう』について
▲建設途中のスカイツリー
2012年~
風向きが変わってきたのは隅田川の向こうにニョキニョキとスカイツリーが顔を出し始めてからです。
良き昭和の東京タワーが建つのを体現した「3丁目の夕日」という映画がありますが、正にこの伝法院通りから見えるスカイツリーが少しづつ伸びていく様を毎日見るのは本当に楽しみでした。
皆が顔を上げて、634mに近づくスカイツリーが空に伸びていく姿を体現できたのです。
当時はまだ商業施設ソラマチが開業していなかった為、はとバスはスカイツリーの周りをぐるりと回って浅草へやってきました。
東北の震災復興も進み、その頃は浅草に多くの観光客が押し寄せました。
▲当時のお店の様子
当時の私どもの主力商品は昔ながらの「手ぬぐい」と「かりんとう」です。
新しい陳列方法(今はこの方法が主流となりました)と新しくて懐かしいモダンな内装で浅草にはない店づくりを心掛け、たくさんのお客様の支持を得ておりました。
江戸の中心地であった浅草の庶民の方々が昔から使っていた手ぬぐいや風呂敷、隣の店舗では、昔から食べ継がれてきた菓子のかりんとうを浅草の風情あるパッケージに包み「捨てられないエコなパッケージ」をコンセプトにグッドデザイン賞も頂きました。
このかりんとうでのグッドデザイン賞はパッケージのデザインというよりも浅草庶民の菓子を「新しいカタチ」で次の世代へ繋いでゆくという事での受賞だと感じております。
東北の震災でも店を開き続けた理由。休日を豊かな時間にするという想い
▲かりんとうパッケージ
手ぬぐい屋「くるり」もかりんとう屋「かりんころん」も店舗を増やして順調に業績を伸ばしていきましたが2011年の東北地震の時はさすがに来客も減って、街自体も冷え込みました。
しかしどんなにお客様が少なかろうとお店は開き続けました。
浅草という場所柄、何日か休みを取って遠くからきて下さるお客様が大部分を占めており、せっかく浅草・鎌倉にきて下さったのに商店街がガランとしていて閉まっていたらがっかりするだろう。
との思いからでした。
当時、鎌倉店は何日間か計画停電になり、LEDランプを店内にいくつか置いて薄暗い中で営業した事を思い出します。それでもお客様は「あー開いてて良かった」と喜んでくださったのです。
「人々の休日を豊かな時間にする」これこそが観光地で365日休まずに商いをすると云うことだと思っております。
コロナ渦によって訪れた経営危機。その中で模索した新たなチャンス
主に浅草と鎌倉という観光地で商いをしてきた私たちですが。いつのまにか店舗数も10店舗に増え
それぞれの店の特徴を出しながら運営していたところにコロナの波が押しよせました。
主に雑貨小売という業種でお土産需要が大半だった弊社は飲食店のように補助金を受けられる訳でもなくコロナ渦の3年間に10店舗あったお店が5店舗まで縮小を余儀なくされました。
▲コロナ渦でひと気のない小町通り
コロナ渦でもチャンスを常に模索しながら、またスタッフを守ることも考えながら、次の店舗は、相手ではなく自分自身を喜ばす何か、それも浅草に昔から根付いている何かをやろうと考えました。
浅草は江戸文化の発祥の地です。その昔、浅草はとても華やかで大勢の江戸の人々が行き交う情報交換の場所でもありました。
さらにお洒落の発信地でもあり当時は呉服屋さん、着物の小物屋さん、扇子屋さんとお洒落に関する店
が軒を連ねていました。
私どもがやってきた14年前はすでに着物を着る人が減り、呉服屋さんが次々に店を閉めている時期でもありました。
かくいう私どもも、呉服屋さんの跡地に店舗をお借りしています。
大ブームアニメによって若年層の身近となった浅草の伝統的な文化
庶民の娯楽の街であった浅草のその灯りを絶やさないようとの思いから、若い方々にも着物を着て頂きたくて着物レンタル業である「大正ロマン館きもの」とレトロな外観・内装とクリームソーダを主軸とした
「大正ロマン館カフェ」を立ち上げました。
▲浅草大正ロマン館店内
大正時代の浅草はとても華やかだったと聞いています。
コロナ渦でも大ブームになった「鬼滅の刃」の主人公「炭治郎」が山奥から初めて浅草に来た時に「なんて大きくて高い建物が並んでいるんだ」と見るものすべてに感動した場面がありましたが、それほど
大正時代の浅草は栄えていたようです。
また、炭治郎と鬼のボスが初めて出会う印象的な場面としても浅草が描かれており、このころから
古いイメージだった浅草という場所が一気に若者層に認知されはじめ、団体のおばさまたちが観光に来る街から古くて新しいレトロな街へと変貌していきました。
若者層が浅草に来るようになると、食べ歩きの新しい店も増え、レトロな遊園地「花やしき」も息を吹き返し、昔からあるレトロな喫茶店とも共存してまたたくさんの観光客が訪れる街へと戻ってきたのです。
▲浅草大正ロマン館外観
コロナ渦の規制解除と戻ってきたインバウンドの波、そしてお客様層の変化
コロナ渦の規制が解けると一気のインバウンドの波も戻ってきました。
今現在浅草の街はインバウンドの方に押され気味です。オーバーツーリズムと云われて久しいですが
正にインバウンドの方々が溢れかえっているという状況です。
若者やコロナ渦で抑制されていた方々は日本各地や海外旅行にも出かけはじめていて、浅草・鎌倉を訪れるお客様層は常に変化を続けていると感じます。
さらに、コロナ渦前と現在では一口にインバウンドと云っても人種やグループの構成も違ってきました。
世相を反映してか、今はファミリーで訪れる方々が増えていると感じます。
▲賑わいを取り戻した浅草
次世代に着物の魅力を伝える為の工夫とSNSの駆使
私どもの「大正ロマン館きもの」では「写真を撮る・写真を撮られる」のが大好きな今の若者層のニーズに合わせて店舗の中にインスタを撮れる場所を何か所か設け、雨の日も楽しめるような内装の工夫を施しています。また、リピーターのお客様が飽きないように毎月キャンペーンを開催したり、推し活の為のコーディネートを提案したりと創意工夫をして「大正ロマン館きもの」で着物レンタルしたいと思って頂く事に
心を配ってSNSを駆使しておりフォロワー数も多く獲得しています。
着物を着たいと来店されるお客様には「いつもとは違う自分自身」を発見して、写真を撮って、そして満足して帰って頂きたいと願っています。
そして日本のこころでもある「きもの」を後世の人達も着続けられる環境であってほしいと思います。
▲大正ロマン館きものレンタル
推し活を取り入れたレトロな喫茶店のメニューの紹介と、容器やロゴに込められたオリジナルへのこだわり
「大正ロマン館カフェ」はテイクアウトとスタンド式のカフェとなっています。
大正時代を意識した華やかで、どこかノスタルジックを感じさせる内装・外観となっていて仲見世と伝法院通りが交わる浅草のランドマーク的な存在だと自負しています。
(ロマン館外壁でたくさんの方々が写真を撮っています)
メニューはクリームソーダを主軸として固めのプリンやクレープなどのどこか懐かしい見た目と味がするラインナップで構成しています。
カップ等の容器やロゴもロマン館オリジナルで製作したこだわりの逸品を使用しています。
遠くからわざわざ来店して下さる方が多いので、これからもそのワクワク感を裏切らない見た目と味にもこだわっていきたいと思っております。
▲人気商品のハイカラクリームソーダ
そして店の前から空にそびえ立つスカイツリーが眺められ、とてもいい撮影スポットとなっています。
これからもお客様の変化と街の変化をよく観察しながら「昔から受け継がれてきたものを次の世代に伝えていく」役割りを担いつつ、そしてお客様と一緒に楽しみながら、この古くて懐かしくて変化し続ける街で何かを発信し続けていけたらと願っています。
▲大正ロマン館きものレンタル
有限会社 時代屋
・HP:https://www.asakusa-romankan.com/
・Instagram:【きもの】https://www.instagram.com/romankan_kimono/
【カフェ】https://www.instagram.com/romankan_cafe/
・Xアカウント:【きもの】https://twitter.com/romankankimono
【カフェ】https://twitter.com/asakusaromankan
・住所:東京都台東区浅草2丁目2-4
https://www.asakusa-romankan.com/access
・アクセス:東京メトロ銀座線「浅草駅」徒歩5分
都営浅草線「浅草駅」徒歩7分
雷門より 徒歩2分
・営業時間:【きもの】受付:9:30~15:00(返却:17:30)
【カフェ】9:30~18:00(L.O.17:45)
・定休日:年中無休
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