アートを通じて一人ひとりの感性を引き出す!error株式会社が運営するアートスクール「tambourine」の取り組み
「アート制作のプロセスを教育に置き換えてみると、主体性や課題解決能力の育成につながる」。アートスクールの場から考える、個性や表現を安心して表出できる環境づくり。
「error株式会社」(沖縄県沖縄市園田)は、教育事業をはじめ音楽、芸術を軸とした様々な文化事業を展開しています。
2024年6月に1周年を迎えた、アートスクール「tambourine(タンブリン)」では子どもから学生・大人まで幅広い世代に、表現だけに限らないスキルや、アート制作を通したアクティブ・ラーニングの提供や支援を行なっています。
tambourineはなぜ「教育のためのアート」をテーマとして掲げているのか?
プログラムの内容や受講されている方々の声、また今後の展望について、
error株式会社 代表取締役・tambourine 主宰の三島友希(ミシマ ユキ)さんにお話しを聞いています。
自由な時間が育む創造力の源泉。両親の放任主義がもたらした感性
(三島友希 : 以下省略)
私の経験を少しお話しさせていただきます。幼少の頃から絵を描いたり、身の回りにあるものを使い造作することを自然なこととして楽しんでいました。
また、色々な“もの”や“こと”に興味関心を持つと、たとえ無駄だと思われているようなことでもまず試したりする子ども時代を送っています。
卸売業の経営をしていた両親はいつも忙しくしており、私がたくさん絵を描いていることに何か反応する訳でもなく、実験して失敗したことで怒られることもない、放任的な関わり方です。そのお陰か自分だけの、なんでもない自由な時間を好きなように過ごせた経験が、その後の感性や能力への影響を考えるきっかけとなっていると思います。
芸術を通じて学んだ自己表現の大切さ。展覧会で培った制作と展示のスキル
高校、大学では美術・彫刻を専門的に学ぶ道を選び、デッサンや制作に打ち込む日々を過ごします。多くの展覧会に足を運び、先生や先輩方の制作の手伝いなどを通して、制作から展示に至るプロセスを間近に見ながら自分の制作に反映させ学んでいきました。
制作スキル、ものの見方、文脈と表現のバランス、経済感覚、コミュニケーション能力など、制作・展示は様々な感覚と能力を統合した総合力と創造力が求められます。これらはビジネスの分野、または教育の分野にも共通して求められる感覚や能力であると実感します。
また、卒業生のほとんどが制作の場を自分で開拓し発表をしていくことになり、持続していく厳しさや苦労にも直面していきます。
アーティスト活動を支える見えないサポート。助け合いが芸術を支える鍵
世界、歴史的に支持評価されている画家や彫刻家、現代アーティストもですが自分一人の力で全ての制作や展示を行うことはできません。背後には人知れず誰かのサポートや援助があるものです。私自身も今まで多くの方々からの援助を受け、制作や展示が行えています。
だからこそtambourineでは、制作における最適なサポートが何か常に考えることを心がけています。制作プロセスから展示に至るまでの並走の道のりは、一人ひとりが本来持っている感性や能力を導き出すことに繋がることになると考えているからです。
暮らしを豊かにする芸術の楽しさ。芸術が社会課題解決の鍵となる未来
人口減少の加速に伴い経済成長の頭打ちや生成AIの台頭と、近い将来向き合っていかなければならない課題解決の鍵として「芸術」の存在があると考えています。
芸術を通した体験は人生や社会全体の支えとなり、人がいのちをつなぐ意欲となり得る存在となっていくことを予見させます。
芸術の楽しさや豊かさをより身近に体験することは、暮らしが豊かになる発見もあります。芸術を通したコミュニケーションの機会からは文化が生まれ、精神的な充足や次代の子ども達が心のゆとりを実感として持つきっかけとなり、それは希望ある社会へ向かうパラダイムシフトの萌芽と成り得るのではないでしょうか。
芸術が社会活動となり社会情勢・経済活動の土台として機能する事が今後増えていくことを想像しています。
アートで個々の可能性を引き出すtambourine。アートを通じた探求と学びのプロセス
tambourineでは「一人ひとりの持つ感性や能力、可能性を導き出すためのアート」をテーマに掲げています。
ここでのアートは手法や探求のプロセスであり皆が目指すべき技術目的ではありません。
“education” の語源は本来「一人ひとりの可能性を外側へ導くこと」。
アートという豊かな土壌に裸足で立ってみる。探求のプロセスを通して未知へと誘い、穏やかでワクワクする時間の中、“自由で自然な導き” “可能性の発見” を主眼とし活動しています。
個性を引き出す4つのアートプログラム。自己ペースで成長するtambourineのアート教育
・“平面・立体・思考” を統合した「ベーシック」
・より平面表現を磨いていくことのできる「ペインティング」
・造形、立体表現の経験を積むことができる「モデリング」
・独自の表現を追求していくことのサポートを行う「side by side」
対話を通じ4つのプログラムをスクール生自らコーディネート、自分に合ったペースで学びを発展させ探求して行くことが可能です。
創造力を育み、未来を切り拓くための「tambourine 21 のフロー」
・自分で決める
・未知をむやみに遠ざけない
・じっくり観測してみる
・見方を変えてみる、ずらしてみる
・自由に手を動かしてみる
・自ら考えて試してみる
・大胆に実験してみる
・立ち止まりながらも打開する
・他者の感じ方や考えを許容する
・誰も思い付かないことを考えてみる
・自分のイメージに近づけていく
・自分で新しい問いや課題を見つけ創り出す
・自分を尊重し他者も尊重する
・最後まで粘り強く挑む
・逸る気持ちの中で待ってみる
・自分の言葉で説明してみる
・気づいたことをシェアする
・アドバイスしたりサポートしてみる
・共同作業をしてみる
・身についたものを他の何かに応用してみる
・色々な仕事や社会とのつながりを想像してみる
全てのフローをカリキュラムに盛り込むことは難しく感じられそうですが、各個人にコーディネートされたカリキュラムを体験していきながら、アート制作の経験を積み上げていくことで自然と実践していることに気づかされます。
世界の教育研究機関の知見。tambourineが目指す公正な教育環境
幼児期や学童期において、Arts for education:「一人ひとりの持つ感性や能力、可能性を導くためのアート」がArt≒芸術以外の学科成績に好影響をもたらす可能性も大いに期待できるものですが、科学的な調査研究において、その因果関係の全てが立証されているわけではありません。
OECD/経済協力開発機構の調査研究や、ハーバード大学教育大学院に設立された研究組織プロジェクト ゼロの教育全般に関するレポート等、多くの奥深い知見と示唆を取り入れながらアートと教育に対して客観的な態度であることに努めています。
協賛とスポンサーシップで広がるアートの輪。地域資材を活用したクリエイティブリユース
一人ひとりが本来持っている感性や能力、可能性を導き出すためアートを探究する場と合わせ、企業、団体、地域との関わりを協賛やスポンサーシップを通して身近に社会体験しています。
生産工場や現場から排出された資材、余剰となった原料の提供を受けたものは「画材」へと変換されてアート制作と接続する循環が生まれます。こうした制作はクリエイティブリユースという近年注目されている活動にも繋がっています。
多様な受講生が集うtambourineの展覧会。展示プロセスを通じて育むやり抜く力
2024年11月に「tambourine group exhibition」を開催し、この企画展に向けて現在受講生の皆さんは制作に取り組んでおります。
制作を通して出会うトライアンドエラーから課題を見つけ解決に導く体験や、対話を通した制作の併走を行うことで、やり抜く力やモチベーションをサポートしています。さらに発案・制作・展示までの一貫したプロセスを経験することは、本来持っている感性や能力、可能性を導き出すことに直結していきます。
年齢、職業等多様な受講生の方々がいらっしゃるなかで、嬉しい声を聞かせていただいております。
「今まで個性を発揮しづらい環境にあったので、自由に集中し楽しんで制作を行えている」、「古典から現代の美術の見方や知見を得ることに繋がっており楽しい」、「ものの見方が増えたことで、物事の捉え方に変化があった」等、
プログラムに対する満足度にも繋がっております。
ビジネス向けアート教育「tambourine for Business」。ビジネスの視点から見るアートの可能性
tambourine for Business は沖縄県内外の企業をはじめとした、ビジネスパーソンのためのアートによるカリキュラムを提供していきます。
次代のビジネスパーソンへの覚醒を促す、実践的かつ野心的なビジネスカリキュラムとなっており、一人ひとりの持つ感性や能力、可能性を導き出すためのアートを社会活動・事業経営の分野に広げる取り組みへと発展させます。
これからの動向にぜひご注目ください。
タンブリン ~Arts for Education~ tambourine
拠点 〒904-0035 沖縄県沖縄市南桃原4-28-36 1階
TEL : 050-3706-7206 / +81-(0)50-3706-7206
URL https://tambourine.okinawa/
MAIL info@tambourine.okinawa
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