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【クラファン500万達成】創業100年の老舗石鹸屋の象徴となる固形石鹸のプロジェクト秘話

著者: 木村石鹸工業株式会社


木村石鹸業株式会社は1924年に木村熊治郎が創業し、現在の木村祥一郎で4代目の会社で、国内では数社程度しか行っていない職人による”釡焚き”製法で石鹸を製造する大阪府八尾市の町工場です。


100周年を迎え、2024年7月にはクラウドファンディングサービスMakuake(マクアケ)にて、木村石鹸の渾身の商品である固形石鹸「木村石鹸の木村石鹸」を発表し、残り1ヶ月の期間を残し500万を達成しました。

なぜ今固形石鹸を復活させるのか、固形石鹸に挑戦して感じた変化、今後の目標などについて、「固形石鹸を復活させたい」と発案した木村石鹸代表の木村 祥一郎、宮本 成浩(プロジェクトリーダー)、古澤 陽(製造リーダー)、喜屋武 綾香(品質担当)の4名にインタビューを実施しました。


(上左:木村 祥一郎、上右:宮本 成浩、下左:古澤 陽、下右:喜屋武 綾香)

応援コメント200件越え、クラウドファンディングで思わぬ信頼関係の可視化


木村・宮本の二人に固形石鹸のクラウドファンディングの反響について尋ねたところ、木村は「クラウドファンディングは新しいものを発見して応援する意味合いが強いので、固形石鹸みたいな成熟したジャンルの商材は失敗してしまうんじゃないか」という懸念があったと語ります。しかしながら、実際は発売開始約20分で目標金額としていた30万を達成。応援コメントも200件以上届き、そのコメントの多さはMakuakeの担当者も驚くほどだったそうです。


固形石鹸プロジェクトの要となった二人に、多くの反応の中で特に驚いたことを聞くと「発注先・発注元関係なく、例えば古くからの業務用分野の取引先の方たちも応援してくれているということも嬉しいことで、これまでの関係値が反映されて、気にかけてもらえているということに気づく機会になった」と、応援コメント1人1人に返信をしているからこそ見える気づきを語ってくれました。




なぜ今固形石鹸の復活?石鹸の奥深さと難しさ

ー古くて新しい価値、固形石鹸復活の意義


創業者である木村 熊治郎は、100年前石鹸の魅力に取り憑かれ、上質な固形石鹸を作ることに心血を注いでいました。しかしながら大手メーカーの台頭により新規参入障壁は高く、夢に見た上質な化粧石鹸は日の目を浴びることのないまま戦争による統廃合で工場や技術も失ってしまったという歴史があります。

4代目の木村 祥一郎は「固形石鹸は新しい技術ではない」と自身で評価しつつも、「石鹸と聞くと固形石鹸を思い浮かべる。でもうちには固形石鹸がないという状況で、木村石鹸に戻ってきたときから石鹸屋として固形石鹸は復活させるべきだと思っていた」と答えます。



現在木村石鹸ではSDGsのための取り組みとして2020年より「未来の住人プロジェクト」を発足。パウチの水平リサイクルの実証実験や簡易包装、バイオマスプラスチックの採用などを通して「未来のあるものづくり」を行っています。そういった背景からも、プラ容器を必要とせず、輸送コストや保管コストを抑えることができ、環境にも優しいという、古くて新しい固形石鹸の持つ価値を見直し、失った技術を復活させたいという思いを募らせてきました。


しかしプロジェクトが始まった当初は単純だと考えていた固形石鹸の製造は、苦難の連続だったと語るのは、製造リーダーの古澤です。

ビーカーワークでは問題なく製造できていた固形石鹸が、実際の釜で製造すると固形石鹸にヒビが入ったり、結晶ができたりと問題も多々あり、油の種類・温度・攪拌時間などの繊細な感覚を今はやっと職人が掴みだし「今回はうまいこと出来ている」という判断ができるような状態だと言います。


とはいえ、現在も試行錯誤中で、喜屋武は石鹸の粘度の確認は「釜の中の液面ヘラで線を入れたときの筋がうまく入れば撹拌をやめる」というような繊細な現場感覚だと言い、マニュアルでは表現しにくい部分が多くあります。


製造過程で割れ・欠けなど失敗した固形石鹸


ー100年目にゼロから石鹸に出会い直すことと、技術承継の大切さ


木村石鹸は「石鹸」という言葉を屋号にまで掲げ、石鹸づくりに向き合ってきたましたが、これまでの釜焚き製法の石鹸のノウハウがあったからこそ出来たのかと尋ねると、木村は「ほどんど釜焚きの知見は活かされなかった」と予想外の回答。


これまで長年釜焚き製法の液体の石鹸づくりを続けていて、釜焚き製法での固形石鹸づくりも挑戦しましたが、固形石鹸ならではの仕上がりや原料にこだわり、新規に「コールドプロセス製法」のための設備を作るところから始めました。まだまだ知らないことだらけで「石鹸って奥深い」とあらためて感じたそうです。


木村は「趣味で固形石鹸を作られている方もいらっしゃるし、僕らは石鹸づくりをずっと続けているので、甘く見ていました。やってみると失敗の連続で、一度やめてしまったことを復活させるのはそう簡単なことではない」と感じ、「釜焚き製法の石鹸づくりも、今は続けているから知見が溜まっている。でも、辞めてしまったらそう簡単には復活させられない」という、従来から続けている釜焚き製法についても、技術や知見を受け継いでいくことの重要さを感じたと言います。



続けて「石鹸を使用せずとも保湿性の高い合成の界面活性剤を使用して同じような洗顔を作るほうが簡単ではあるんですけど、石鹸は油からできているもので、その組み合わせからどういう風に作るのかが難しい。」「でも、僕らは石鹸屋としてのこだわりをもって、妥協することなく全部自分たちで取り組んで固形石鹸を完成させた。」と言います。


実際、製造ラボの床の張替えから自分たちで行い、製造器具も固形石鹸のためにスタッフが作ったものを使用しています。固形石鹸の製造現場では、現在も沖縄研究所にいる開発担当と三重県伊賀市のIGA工場の職人がオンラインでつなぎ、現場の感覚と手触りでこれからみなさまのもとにお届けする固形石鹸を作っています。


固形石鹸はいわば木村石鹸の象徴となる期待の込められた製品でもあり、「木村石鹸の木村石鹸」というセルフタイトルも、今の自分たちを表す自信作であるという想いがこもっています。

今後の目標について

今後の目標について宮本は「前回のクラファンの12/JU-NI(ジューニ)約510万の達成金額という前例があったので、それは最低でも越さなきゃという目標はあったけど、残り一か月を残して達成できたのは本当にありがたいことだと感じる」と言います。

そのうえで、「残り1ヶ月でサポーター1000人を目指していきたい」とネクストゴールに意欲を示します。


古澤はクラファン終了後も安定していいものを作れるような体制を整えていきたい、という想いも語りつつ、「新しいことを始めるのは、すごくパワーがいることで、固形石鹸をやめずに続けていればきっと知見もたまっていてスムーズだったと思う」「だけど、設備も自分たちで考えて集めて、0から1を作る経験を今回若い職人たちが経験してくれたので、今後も新しいことに挑戦するのに前向きにはなっていくんじゃないか」と未来への明るい兆しも話してくれました。


木村は「クラウドファンディングが終わった後、固形石鹸がみなさんのもとに届いて、使ってみて感動してもらって、引き続き使ってもらえるということを目標にしていきたい」と語ります。



固形石鹸のクラウドファンディングは10月4日(金)までの実施ですが、より多くの人に木村石鹸の”現在地”【木村石鹸の木村石鹸】をお届けできることを願います。


【ラストスパート】Makuake(マクアケ)プロジェクト概要


木村石鹸の木村石鹸 65g 

余計なものを使わず、究極的にシンプルな「正直な処方」で一つひとつ丁寧に手作りし、肌がつっぱることなく本当にやさしい洗いごこちの石鹸ができました。


プロジェクト名:本当にやさしい洗いごこちを。100周年の老舗が作る肌のことを本気で考えた固形石鹸

リターン品:Makuakeクラウドファンディング限定の割引など多数ご用意しております

実施期間:2024年7月24日~10月4日

目標金額:30万円


Makuakeのプロジェクトページはこちら

https://www.makuake.com/project/kimurasoap/


■木村石鹸について

おかげさまで木村石鹸は2024年4月に創業100年を迎えました。

1924年の創業以来、職人による”釡焚き”製法を守る大阪八尾市の町工場です。

老舗の技術と小さな町工場だからこそできるものづくりを大切にしています。


▼木村石鹸公式サイト

https://www.kimurasoap.co.jp/


【本件に関するお問い合わせ】

木村石鹸工業株式会社

〒581-0066

大阪府八尾市北亀井町2-1-30

https://www.kimurasoap.co.jp/


報道・取材に関するお問い合わせ

https://form.kimurasoap.co.jp/pr






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