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一般社団法人少子化社会対策機構ストーリー

著者: 一般社団法人少子化社会対策機構

一般社団法人少子化社会対策機構が描く未来への挑戦



一般社団法人少子化社会対策機構は、少子化という社会的な課題に対して、ソーシャルエンタープライズとして「産み育てる当事者」また「産み育てに備える人々」への直接的アプローチを行っています。



女性たちが描く「ライフデザイン」の支援を軸に、

・婚活

・プレコンセプションケア(妊娠前のケア)

・女性のキャリア形成

これまで幅広く、女性たちの未来をより豊かにするためのサポートを提供しています。



このストーリーでは、助産師でもある代表理事、仁蓉まよが当法人を立ち上げたきっかけや、産み育て世代・ポスト産み育て世代の人々を巻き込んで、時代に導かれるように発展した、当法人の軌跡を事例を交えて紹介します。



代表理事 仁蓉まよの経歴

当法人の代表理事である仁蓉まよは、奈良県立医科大学の看護学科を首席で卒業。卒業後、助産師、看護師、保健師の国家資格を取得しました。総合周産期母子医療センターで4年間勤務し、その後は全国的にも有名な不妊治療専門クリニック、医療法人正育会 春木レディースクリニックにて3年間の経験を積みました。



また、2017年度には日本生殖看護学会にて約200名の聴衆を前に口述発表を行い、専門的な知識を深めてきました。これらの経験が、少子化対策に取り組む上での大きな基盤となっています。








医療現場で感じた命の重みと未来への気づき。そして、日本への新たな視点を得た海外の旅

医療の現場では、生まれた命、失われた命を目の当たりにして、子供は未来そのものだと痛感していました。今も鮮明に思い出されるのが、臍の緒が、固結びになって亡くなった赤ちゃんの姿です。

3000グラム近いぷくぷくの可愛い男の子がもう動かなくなってしまっているのです。その子が何事もなく生まれ、経験したであろう時間を思うと、子供は未来そのものなのだなと痛感しました。



医療現場を離れてからは、20カ国以上を旅しました。海外に出ると体感する、日本の子供の少なさ。諸外国を見て「この国には未来がある」と感じました。



それと同時に、海外から日本を客観的に見て、日本文化の深さ、それらを紡いできた先人たちの歴史を感じ、「日本を元気にするためなら私、頑張れるかもしれない。」と思ったのです。








晩婚化・未婚化が少子化の根本的な原因となる現状。キャリアと出会いの優先順位が重なることでの選択の難しさ

日本を元気にするためには、子どもを増やすことが確実にプラスに働きます。しかし、現実には少子化が進んでおり、この課題は依然として深刻です。



2020年に起業した当初、政府が行っていた少子化対策は、すでに結婚している夫婦が子どもを産み育てやすい環境を整えることに焦点を当てていました。しかし、私がいち女性として感じていたのは、少子化の根本的な理由は、晩婚化や未婚化にあるということでした。



特に、キャリア形成期と出会いの時期が重なることで、出会いの優先順位が下がってしまう現状が見えてきました。さらに、結婚や出産後のキャリア形成の不透明さ、出産直後の経済的不安、保育環境や教育費の負担など、さまざまな要因が重なり、女性たちがその選択肢を取りにくい状況に置かれているのです。



また、現代の女性たちが直面しているもう一つの大きな問題は、「何が正解かわからない」ということです。結婚するかしないか、仕事を続けるか辞めるか、子どもを産むか産まないか—すべてが自由に選べる時代になりました。ひと昔前までは、結婚し家庭を持ち、子どもを育てることが女性の「幸せ」とされ、それに疑問を持つ人は少なかったでしょう。



しかし、今は多様な生き方が可能になり、選択肢が増えた結果、自分にとって何が「正解」かを見極めることが難しくなっています。この背景には、過去の女性たちが地位向上のために闘ってくれた歴史や、今もなお世界中には、親が決めた結婚相手と結婚させられる女性たちがいるという現実があります。



私たち日本の女性は、さまざまな選択肢が与えられ、ある意味では贅沢な状況にありますが、それでも「何が自分にとっての正解か」が見えにくいという悩みは消えません。




若い世代にもライフデザインの重要性を伝えたい。恋愛を通じて基礎知識を届ける「コウノトリ婚活」を立ち上げ

そこで、私は本当にアプローチが必要な世代に対して、ライフデザインを描くために必要な基礎知識を届ける方法を模索しました。しかし、この世代にとって、将来のライフデザインを考える時間や余裕がないことが大きな壁となっています。彼らは目の前のキャリア形成や日常生活に追われ、長期的な人生設計が後回しにされがちです。さらに、独身でも衣食住が揃い、「今」を楽しめる豊かな環境なので、将来について考えるきっかけが不足していることも、この問題の一因となっています。


この現状に対し、私は解決策として、「コウノトリ婚活」という取り組みを開始し、恋愛を通じてライフデザインの重要性を伝える発信を始めました。恋愛は多くの人にとって興味を引きやすいテーマであり、エンタメ性があることで抵抗感なく受け入れてもらえる可能性が高いからです。恋愛を通じて、自然な形でライフデザインや未来設計の重要性を伝えることで、若い世代にもその価値を届けることができると考えました。




コウノトリ婚活の活動と発展

初期の活動として「コウノトリ婚活」をブログとSNSで発信し始めました。発信は徐々に反響を獲得し、総フォロワー3万人、2022年には、「コウノトリ婚活」が評言社から書籍として出版されました。




出版から1年が経過し、「コウノトリ婚活」は徐々に世間に認められ、私自身も客員講師としてさまざまな場で講演の機会をいただくようになりました。ヒルトン沖縄宮古島リゾート様での婚活パーティー(MAASA結婚相談所様主催)や、茨城県鉾田市での自治体講演(結婚相談所ピーハピィ水戸様企画)など、幅広い場でプレコンセプションケアとライフデザインの重要性を伝えることができました。




また、日本最大手の結婚相談所である株式会社IBJ様とも提携し、仲人の方や有料会員様に向けにプレコンセプションケアの内容をサービスとして継続的に提供することになりました。



プレコンセプションケアとは、妊娠を希望する前に自分の健康状態や生活習慣を見直し、健康な妊娠と出産を目指すための準備をすることです。例えば、食生活の改善や運動習慣の見直し、必要な検診の受診など、日々の生活習慣の調整を通じて、未来に向けた大切な準備を進めるものです。




上記の流れを汲み、2023年には、性教育の情報提供機関として「コウノトリ助産院」を立ち上げました。この助産院では、妊娠前の健康状態や生活習慣を整えるためのケアや指導を行い、将来的な妊娠・出産に向けた準備をサポートしています。



少子化対策に奔走する中で出会った企業との取り組み。女性起業家たちを登用することでキャリアを支援

そして思いもかけないところから、話が舞い込んできました。私は少子化というテーマに取り組む中で、20代後半から40代前半の女性たちの興味関心や悩み、そして彼女たちが置かれている環境について研究してきました。また、その世代に影響力を持つ著者やインフルエンサーたちとの親交も深く、これらのネットワークを活用する機会を探っていました。



ちょうどその時、日本の独身女性の消費活動に注目している企業と繋がることができました。私のマーケティングスキルや提供可能なリソースを提示したところ、大変興味を持っていただきました。具体的には、大丸梅田店様の婦人服部門での新規顧客を獲得するためのイベントや、DtoC(Direct-to-Consumer)モデルを狙う高機能美容ブランド、ブランシック様とのコラボレーションです。ブランシック様は、ファンケルグループが研究成果を結集させたプレステージブランドで、肌悩みに多角的に働きかける商品を取り扱っており、女性に特化したマーケティング戦略を必要としていました。



第一回の大丸梅田店様のイベントは2023年7月に「日常にリゾートを」というテーマで行い、合計約6000万円の売り上げに貢献しました。続く2024年には「#じぶん磨きフェス」というテーマで第二回を開催し、大丸梅田店様よりイベントプロデューサーとしてプレスリリースでもご紹介いただきました。第2回も大変盛況に終わり、引き続き多くの女性にアプローチする機会を得ることができました。



このプロジェクトでは、女性起業家を多く登用し、彼女たちをキーパーソンとして位置づけて売上を作り出しました。大丸梅田店様のプレスリリースでもコメントを掲載いただきました。



「今回『じぶん磨き』をテーマに、たくさんの方にご来店いただき、楽しくお買い物をしていただけるイベントを作りたいとご依頼いただきました。イベント企画にあたり、女性起業家の方々をキーパーソンとして登用させていただきました。昨今、女性のキャリア中断や人口減少に伴う労働力の減少が社会問題となっていますが、その問題を解消する鍵となるのが、間違いなく彼女たちのような存在です。

結婚、妊娠、出産など、ライフステージの変化の影響を受けながらも、たくましく【自分自身が社会にできること】を模索するエネルギーは、間違いなく日本を元気にしていくでしょう。今回のようなイベントを通して、日本女性を取り巻く空気感がこれからどんどん明るく彩り豊かになればいいなと願っております。」



この流れは、私にとってとても嬉しいものでした。

なぜなら、これらの女性たちは、もともとは何者でもないただの女性たちだからです。彼女たちはインターネットを活用し、変数が多い女性の人生の中でもできる仕事を模索しながら、起業を始めたのです。そして、そんな彼女たちが、誰もが知る百貨店や化粧品メーカーと協働し、売り上げを作れるようになったのです。



私も同じです。妊娠出産の可能性を考えながらブログを書き始め、起業から6年間で5回の妊娠と3回の出産を経験しました。寝る間も惜しんでコツコツと努力を積み重ね、涙を流しながら、何もない道で自分のキャリアを築こうと奮闘しました。



当時私が感じていたのは、このようなひとりひとりのエネルギーは日本を良くするに違いないということです。キャリアを断たれても孤軍奮闘する女性たちのエネルギーを、もっと社会に還元できるようにすれば、少子化という危機に直面している日本も持ち堪えるでしょう。また、こうして第二のキャリアを築ける世の中になれば、キャリア中断のために妊娠や出産を躊躇する人たちの背中を押すことができると考えています。



女性起業家との協業プロジェクトを発足。自治体などと繋がりを結ぶことで社会的地位の向上へ


その流れを受けて、2023年11月に女性起業家1万人協業プロジェクト〜FEA〜を20年以上の経験を持つベテラン女性起業家2名(株式会社天風 代表 ギール里映、株式会社エニシャ 代表 土岐あい)と共に正式に発足させました。発足から9ヶ月で会員数は1,000人を達成し、40媒体以上のメディアに取り上げられ、大きな注目を集めています。FEAは、女性たちが持つ力を結集し、社会に新たな価値を生み出す場を提供することを目的としています。



実は、現在、カスタマー層に直接リーチできる存在として、SNSで活躍する女性起業家が重要な役割を担っています。彼女たちは、商品やサービスを効果的にプロモーションし、影響力を持つコミュニティを築き上げています。私の目標は、これらの女性起業家とメーカー、自治体、商業施設を結びつけ、彼女たちの社会的地位をさらに向上させることです。こうして、女性たちが自立し、社会に貢献する仕組みを強化していきたいと考えています。





さいごに

私が「日本を元気にするために頑張りたい」と決意してから、一般社団法人少子化社会対策機構は、

・婚活教育

・性教育

・プレコンセプションケア

・女性マーケティング

・企業様向けオンライン&リアルイベント企画

・女性起業家支援

といった幅広い活動を行ってきました。一見バラバラに見えるこれらの活動は、全て「日本を元気にする」という一貫した思いのもとで繋がっています。





SNS:仁蓉まよ Instagram

https://www.instagram.com/niyoumayo

HP:日本コウノトリ婚活協会

https://kounotorikon.com/

書籍:コウノトリ婚活(評言社)

https://ci.nii.ac.jp/ncid/BC13885055




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