自然解凍・耐冷蔵のタピオカで他社と差別化。18年ぶりにタピオカ屋として復活した合同会社カワムラカンパニーの新しい挑戦
#タピオカ#冷凍食品の可能性
2024年11月20日 20時16分
合同会社カワムラカンパニー
「自然解凍でも、冷蔵でも使えるタピオカを作る」
主人公であるワタクシ、合同会社カワムラカンパニー代表川村雅昭は「第三次タピオカブーム」ののち、コロナ禍を乗り越え、市場に少なくなった「タピオカドリンクスタンド」「タピオカ屋」を2021年に18年ぶりに開業した。このストーリーではタピオカ屋の歩みを振り返りながら、新たに開発した「自然解凍のタピオカ」と「耐冷蔵のタピオカ」の誕生秘話をお伝えする。
ところが、「タピオカ市場」の冷え込みは思ったよりも深刻なものだった。本業のタピオカ輸入卸業の優位性を駆使し、ドリンクは市場の半額程度の¥250円からという低価格と、最高品質の茶葉や黒糖を使用したメニューで対応し、Web 上の口コミ等はものすごい評価を得ていたものの、肝心な売り上げ数が伸びなかった。
18年前は1日約300杯、10万円近くを売り上げていた。2021年に同じようなメニューに加えて新しく「黒糖シリーズ」などを取りそろえ、2年ほど経営したが、よくて70杯程度、商店街のお祭りの日には味を知ってもらうために「ミルクティー100円」セールもしたが、肝心な売上額が伸びなかった。
最終的には4千万の負債を抱え、約2年で閉店となった。
しかし川村はめげなかった。
本ストーリーでは、他社にはない「お湯や火がなくても作れるタピオカ」や「冷蔵庫のなかでも固くならないカップデザートにも使えるタピオカ」の開発秘話についてご紹介する。
誕生のきっかけはタピオカ工場での「でんぷん」との出会い。25分も早く茹で上がり、冷蔵しても食感の変わらない「耐冷蔵ブラックタピオカ」
誕生のきっかけはタピオカ工場での「でんぷん」との出会い。25分も早く茹で上がり、冷蔵しても食感の変わらない「耐冷蔵ブラックタピオカ」。店舗の仕事がなくなり、「株式会社タピオカカンパニー」の代表として、また、タピオカ卸業の営業マンとして働いていた川村。ある日近隣にある「タピオカ工場」に足を運ぶと、ある企業からの「特注品のサンプル作成依頼」の試作をしていた。
それは、「ある指定のでんぷんを使用して、サイズ違いのタピオカ」を作るという内容だった。
作業していた工員さんが「このでんぷんは凄く良い。しっとりしていて、高級品だということが手に触れた時点でわかる。」と言っていた。
「ふーん」と言う程度だったが、「とりあえず、このでんぷんで10kg、通常サイズのいつもの大きさのいつものタピオカをサンプルで作って下さい」と川村は頼んだ。
程なくして、サンプルは出来上がり、川村は家のキッチンで試しに茹でてみた。
驚いたのはまず、通常40分必要な茹で時が、たったの15分なのだ。
興奮を抑えながら、フリーザーバックに入れて、いくつかに分けて冷凍庫に入れて、保管した。10kgのタピオカは茹で上がると14kg程度になる。もちろん家庭用冷凍庫には入りきらない。残りはどんぶりに入れて冷蔵庫に保管した。
翌日、どんぶりに入れた冷蔵庫のタピオカは、「アルファ化からベータ化」といい、伸びきったうどんのようになっているのが通常なのだが、このでんぷんで作ったタピオカは、ならない。もちもちの感触をのこし、全くおかしくなっていないのだ。
「え、」という感じで、そのまま冷蔵庫に入れて、日にちを確認してみる。3日経っても4日経っても固くならない。これはチルドデザートに使える「耐冷蔵ブラックタピオカ」と命名した。カップデザートにも使える世にない新しいタピオカだ。
静岡のボイル凍結の協力工場でも、製造に問題ないということで発売となった。
泣く泣く廃棄したタピオカから生まれた「?」従来の概念を打ち破る「自然解凍タピオカ」の誕生
また、冷凍したタピオカも何度もいろいろ試作した。ところが、あとから工場で作ったサンプルが届き、家庭用冷凍庫はいっぱいとなった。
冷凍した「耐冷蔵ブラックタピオカ」は泣く泣くゴミ箱に入ることとなった。
翌日、何気なく、ごみを出そうと袋を持ち上げてみると、ごみ袋の中のタピオカは綺麗にまるで茹で上がり間もないような状態になっている。「”?”」不思議に思い取り出してみても問題ない。
冷凍庫に入っているタピオカをすべて常温に放置して、変化を見てみた。今までのタピオカは「ドリップ」といい、水分だけが抜け落ち、タピオカは「高野豆腐」のようにスカスカになってしまうのだが、このタピオカは、夏場の気温でタピオカはみるみる解けていき、綺麗に溶け戻った。
くっつくという問題が残ったが、協力工場の工場長と技術開発、品質管理の人たちと相談して、問題を解決した。これで「自然解凍タピオカ」の誕生だ。
これならば、火の使えない学園祭でも、お祭りの出店でも使える。
袋ごと常温に放置しておけば解凍される。
「もうタピオカなんて」と見向きもされない時期を乗り越え、2024年には「和カップデザート」にも採用。タピオカ事業24年の経験と国内工場ならではの開発力で、従来の概念を打ち破る。
「自然解凍タピオカ」のくっつき問題の解消のためには20回以上工場に足を運び、試行錯誤を重ねた。その結果、素晴らしい商品ができ、売り上げに貢献した。
学園祭やお祭りで飛ぶように売れた。
「耐冷蔵タピオカ」は2024年夏に「和カップデザート」に採用を頂き、大変な好評を得て、追加のオーダーと沢山のご依頼を頂いた。
とにかく「もうタピオカなんて」「何年前?」なんて見向きもされなかった。
ただ、4年前のブームのおかげで認知度だけはあったので、「あー、まだやってるんですね」という反応はあった。弊社はタピオカ事業で24年になることを話すとビックリされた
泣く泣くゴミ箱に捨てたタピオカを翌日見たときに「?」というような感覚。
まさか冷凍したタピオカが常温で放置して綺麗に戻るとは思ってもいなかった。
「加熱しないと冷凍したタピオカは使えない」
「冷蔵庫ではタピオカは固くなり、デザートには使えない」
という従来の概念を破る商品を作った。
これは国内工場ならではの開発力の強さの賜物であると思う。
現在は和のデザートだけでなく、洋のデザートに来季の使用を提案している。
エピソードで得た経験や今後の展開
まさか、ゴミ箱に入れた諦めたものが商品になるとは思わなかった。まさに瓢箪から駒のような商品の誕生だった。
弊社は国内工場、静岡の協力工場の力により、小回りの利く会社である。
小ロットからのサンプル作成、商品開発、お客様のニーズに合わせた商品の供給。
今後も「だれでも簡単に美味しく食べられるタピオカ」を供給することを社訓として邁進していく。
合同会社 カワムラカンパニー
株式会社 タピオカカンパニー
24年前よりタピオカの輸入の会社を設立。前身は「有限会社 カワムラカンパニー」その後、国内のタピオカ工場と業務提携をし、平成19年に「株式会社タピオカカンパニー」を設立。2024年12月に代表取締役に就任。タピオカの直販ドリンクスタンドの会社「合同会社 カワムラカンパニー」を2021年に設立する。
https://prtimes.jp/story/delivery/posts/5744
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