人が心から幸せを感じて生きていける世の中を作りたい〜マインドフルネスサロン「MELON ONLINE」が誕生するまで【前編】
2020年4月に立ち上がったマインドフルネスサロン「MELON ONLINE」。日本では数少ないマインドフルネス瞑想を専門に提供しているオンラインサロンで、有名企業やスポーツチームにもそのプログラムが導入されています。そんなMELONの誕生ストーリーをお届けします。
幸せを感じられなかったサラリーマン時代
マインドフルネス瞑想は、『今、この瞬間』に集中することでストレスレベルを下げ、続けていくことでQOL(クオリティ・オブ・ライフ=生活の質)を向上させることができる脳と心のトレーニングです。
そんなマインドフルネス瞑想の効果を最大限発揮するように設計されたプログラムを提供しているのが株式会社MELON。代表である橋本大佑(はしもと だいすけ)は、もともとは大学卒業後、外資系金融機関を経てヘッジファンドで仕事をするサラリーマンでした。
「刺激と競争に満ちあふれた、資本主義ど真ん中の世界でした。対価として高い給与を得ていい食事をして、という生活を続け、家庭もできました。でも、そんな恵まれた環境であるにも関わらず、なぜか自分は幸せだと胸を張って言える感じではなかったんです」
世界との間に薄い膜が張ったようなリアリティのない生活を続けていたという橋本に、33歳の時、転機が訪れます。
マインドフルネス瞑想との出会い
「ある時から、個人的な悩みで仕事が手に着かなくなってしまったんです」
それまで、基本的に自分のメンタルは強いと思っていたという橋本。スポーツをやっていたこともあり、仕事のプレッシャーも肉体的な負荷も苦ではなく、問題は必ず解決できると信じて、実際にそうしてきました。
「本当にどうしようもできないという状況をそれまでに経験したことがなくて。パソコンに向かっても情報が頭に入ってこないし、食事も全然できないし、眠れない。生まれて初めて心療内科に行ったら『軽い鬱』と診断されました」
それまで健康そのものだった橋本にとってはショッキングな出来事でした。薬を処方してもらい眠れるようになったものの、それは対症療法であって、状況が変わるわけではありません。苦しみから解放されるための答えを求めて書籍などを読むうち、仏教の教えに出会いました。
「苦というものは自分が作っている。『こうあるべきだ』という自分にとっての理想の状態があって、それが現実化しないから苦しいのだ。その執着が自分を苦しめているのだということがわかったんです」
それまでの価値観や固定観念を壊していくようなプロセスでした。どういう状況であっても、自分の心の持ちようで苦しみから解放されるという考え方に衝撃を受けたのです。
「苦しみには、宗教や心理学といった分野で既に解決策があるということを知り、学んでいく中でマインドフルネスに出会いました。マインドフルネスの考え方を理解し、マインドフルネス瞑想を自己流で実践するうち、これはすごいな、いいなと思い始めました」
自分は何のために生きているんだろうという問い
数年後、橋本に2度目の転機が訪れます。それは友人の自殺。
「けっこう仲の良い友人で、優秀な営業マンでした。その時、自分や彼だけじゃなくて、しんどい思いを現在進行形で抱えている人が他に何十万人も何百万人もいるんじゃないかと気づいたんです。同時に、友人に何かできることがあったんじゃないかなと…」
自分自身の苦から解放されてはいたものの、その頃もどこか空虚な思いでモヤモヤしていたという橋本。心に浮かんでいたのは「人は何のために生きているんだろう」という子どもの頃からの問いでした。
「そこで、自分の心としっかり向き合い、『自分は何のために生きているんだろう』という問いについて改めて考えてみました」
答えは、人間が物質的な欲望を超えて、本当に充実した人生を送ることを手助けしたいという気持ちでした。人が心から幸せを感じて生きていける世の中を作りたい。その時に思い当たったのが、自分を救ってくれたマインドフルネスを広めることだったのです。
「日本ではマインドフルネスという言葉が注目され始めているけれど、実践している人はまだ少ない。しかしもっと多くの人が実践すれば、社会にとって大きな意義がある。そう確信したのです」
橋本は、マインドフルネスを広めるというチャレンジに踏み出すことを決意します。
マインドフルネス専門サロンの設立
家族の同意も得られ、ヘッジファンドの会社を退職し、ひとりで会社を設立。社名はMeditation(メディテーション=瞑想)とSalon(サロン)を組み合わせ、MELONとしました。
「マインドフルネスは科学的に明確に効果が認められており、認知も広まっているのに実践されていないのはなぜかと考えました。マインドフルネスの実践に関する本や動画、アプリなどは既にいくつもあったんです。けれど実践者や継続者が少ないのは、学ぶ場所がそもそもないということと、ひとりで継続するのは難しいということだろうなと」
そこで、ヨガスタジオと同じように、専門のインストラクターに教わる場としてマインドフルネス瞑想のサロンを作ろうと計画。場があればコミュニティができて習慣化もできるし、サロンに通うモチベーションが湧けば継続できて効果を実感できるようになるからです。
まずは医師や実践者などマインドフルネスの専門家にメールを送るところから始めました。橋本の意志に賛同してくれれたのが、医学博士の久賀谷亮先生(現MELONシニア・アドバイザー)とマインドフルネス瞑想協会代表理事の吉田昌生先生。久賀谷先生に会いにロサンゼルスへ、吉田先生に会いに石垣島へ飛びました。
おふたりの協力を得てプログラムを開発し、インストラクターを揃え、表参道と日本橋(当時)でプログラム提供を始めたのが2019年7月。最初は基本的に1セッション2〜3人からのスタートでした。お客様がひとりも来ないセッションもありました。
「けれど、お客様の満足度はとても高く、すごく良かった、本当にスッキリしたと言ってくださるんです。定期的に通う方も少しずつ増えてきました」
こうやって、マインドフルネスサロンMELONは生まれたのです(後編に続く)。
株式会社Melonについて
MELONは、米国の大学や研究機関で効果が認められたエビデンスをベースに、初心者にも取り組みやすく、継続しやすい、科学的なアプローチに基づいたマインドフルネス・プログラムを開発し、法人・個人のお客様に提供することを目的に設立されたスタートアップです。日本中に “メディテーションする場” をつくり、マインドフルネス・カルチャーを広め、すべての日本人のウェルビーイングを向上させることをミッションとして活動しています。
会社名:株式会社Melon
所在地:東京都港区南青山4-18-21 南青山スカイハイツ113
代表者:代表取締役 CEO 橋本 大佑
設立:2019年4月22日
URL:https://www.the-melon.com
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