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創刊40周年の女性誌「LEE」編集長が語る、徹底的に「寄り添う」雑誌としての決意表明

著者: 株式会社集英社

心地よいおしゃれと暮らしを求める女性のための雑誌「LEE」(集英社刊)は、2023年の今年、創刊40周年を迎えました。「LEE」はライフスタイルが多様化する中で女性の生き方を肯定し、自分らしさと向き合える特集を創刊以来、届け続けています。

読者の本音をすくい上げ、悩みに寄り添う

1983年の創刊から「LEE」が変わらずに大切にしてきたのは、読者の声。1998年の入社時に「LEE」編集部に配属され、その後長く「LEE」に携わっている喜多佳子編集長は、「その時、読者が何に悩んでいるかを一番のテーマにし、本音に寄り添うことを心がけてきた」と話します。


(写真)「LEE」歴20年! 統括編集長の喜多佳子が語ります。


喜多編集長(以下、喜多)<すごく真面目で一生懸命な方が多いのが「LEE」読者の特徴。自分らしさや心地よさを大切にしていて、流行は取り入れるけれど周囲に見せたいわけではない。真面目で分別があるからこそ、実は誰にも話せない本音があることも読者アンケートの結果から明らかになりました>

(図)計501名の読者(LEEメンバーズ)を対象とした意識調査より(2022年11月実施)


一億総活躍時代を生きる30〜40代の読者は、娘、妻、母、社会人、と、社会で担う役割が多いマルチタスク世代。そのライフスタイルは多様化・個別化しているため、周囲への配慮や立場の違いから、根本的な悩みをどこにも発しづらく、心理的な孤立を感じている人が少なくありません。


(図)計501名の読者(LEEメンバーズ)を対象とした意識調査より(2022年11月実施)


喜多<人の生活が見えてしまうSNS時代ということもあり、キラキラして見える他者と比較して疲れてしまうことも。さらに母親世代、上司世代と違う価値観を持っており、ロールモデルを見つけにくいのも今の読者の特徴です。そういった様々な本音を抱え込んでいる彼女たちが、夜の自分時間に「LEE」を手に取って、“わかる、わかる”と共感し、“これでいいんだ”とホッとしてもらうことが一番の目標。共感できる仲間が雑誌の向こうにいると思える、居場所を創出する存在でありたいと思っています>

企画づくりの根底にある“読者との距離の近さ”

読者の切実な声や悩みをすくいあげるために編集部が大切にしているのが、女性誌のファンコミュニティの先駆け的存在と呼べる読者ブロガー組織「LEE100人隊」や、読者アンケートです。


◆「LEE100人隊」とは…集英社女性誌媒体の中でも群を抜くユーザー数を誇る公式ウェブサイト「LEEweb」にブログを投稿する読者ブロガー組織。TwitterやFacebookの上陸に先駆け、2007年に活動開始。全国各地に居住し、ライフスタイルも様々な女性が「LEE」の世界観に共感して集まっている。総勢143名のメンバーが日々アップする、質の高いブログ記事は、「LEEweb」の主力コンテンツのひとつ。URL:https://lee.hpplus.jp/100nintai/


喜多<編集部では随時「100人隊」が発信するブログをチェック。投稿された悩みが企画につながることも多くあります。じっくり話を深掘りしたいときはコンタクトをとって取材をすることも。意見を直接聞ける読者が身近にいることは、「LEE」の大きな武器だと思います。さらに広い視野に立った意見を聞きたい時は、ウェブで展開しているオリジナルの会員組織「LEEメンバー」にアンケートを実施しています>


また、「100人隊」読者モニターを中心に、「LEE」世代の女性にじっくり話を聞くヒアリングも大切にしていることのひとつ。


喜多<現在は月に2~3人の読者に編集部員がじっくりと話を聞く時間を設けています。彼女たちが何を考え、何に興味を持ち、何に悩んでいるのかをリアルタイムで知ることができるのは、企画を考える上でとても役立っています>

ファッションで反響があった“原点回帰”企画

最先端の“流行”や“憧れ”を発信するイメージを持たれがちのファッション誌ですが、「LEE」はあくまでも、読者の1歩先でも半歩先でもなく、寄り添うメディア。ファッション企画にも、その信念は貫かれています。


喜多<最近、読者に響くワードとして編集部員が認識しているのが『カジュアル名品』です。SNSの映えブームやコロナ禍における停滞感、仕事や子育てに追われる忙しい日常の中で見失いがちだった“自分らしさ”を見直す原点回帰企画に、大きな反響がありました。長く愛され続けるブランドの定番アイテムの着こなし方に、“自分が好きなものは、ずっと好きでいいんだ! という答えをもらえた”と、多くの声が届きました>


(C)「LEE」2022年1月号/集英社


また、あるブランドのプレス担当者のインスタグラムから着想を得た『「地味色だけでおしゃれ」って最高です! 』(2023年5月号)も、手応えを感じた企画。


(c)「LEE」2023年5月号/集英社


喜多<「LEE」の読者は周囲から浮かない程度に、おしゃれを品よく取り入れたいという人が多いんです。クローゼットに多い黒や茶色などのべーシックカラーを、アクセサリーやネイル、ヘアスタイルなども含めて素敵に見せる提案をしたところ、“無理に色を取り入れなくてもよかったんだ”というお声をいただきました。みんなが好きなもの、愛してきた定番に、改めて光を当てて肯定することも、「LEE」らしいおしゃれの発信だと思っています>

寄り添い+αの“気付き”を提供

大切にしているのは“寄り添う”ことだけではありません。組み合わせの妙やちょっとしたテクニックを紹介することで、読者に新たな“気づき”を与えることも常に意識しています。


            (c)「LEE」2023年7月号/集英社


喜多<2023年7月号のとじこみ別冊『365日幸せパンBOOK』では、専門家に伝授していただき、水分を逃さない最高のバタートーストを紹介しました。“切り込みの入れ方ひとつでこんなに違うなんて! ”といった反響が寄せられましたし、読者にとってうれしいサプライズとなったと思います。ホットサンドメーカーがないご家庭もあると思い、重いフタでプレスして作るホットサンドのレシピも掲載しました。決して特別なことではないけれど、“その手があったか!”といった+αの気づきが得られる情報は、SNSではなかなか手に入らないもの。プロが発信する切り口や情報の確かさは、「LEE」への信頼感につながっていると思っています>

モノクロページがあることは“「LEE」の決意表明”

全カラーページの女性誌が多い中、モノクロの読み物ページがあるのも大きな特徴。読者の本音や悩みが色濃く反映されており、「LEE」らしさを物語る重要なページです。


喜多<“すべてカラーにしてみるのはどうだろう”と意見が出たこともあったんです。でも、モノクロのページがあるからこその「LEE」なんだと。読み物のページは、読者の悩みに寄り添います! という「LEE」の編集方針の決意表明だという気持ちで毎号臨んでいます>


           (c)「LEE」2022年6月号/集英社        


在宅時間が増えたコロナ禍には、“夫のことが嫌いなわけではないのにイラッとしてしまう"という「LEE100人隊」が『夫イヤイヤ期』と名付けていたことに着想を得たテーマ(2021年5月号)が誕生。彼女たちの声がきっかけで、ヒット記事が次々と生まれています。


喜多<読者アンケートで寄せられたジェンダーにまつわる悩みからは『言ってませんか?「男の子だから」「女の子だから」』(2020年2月号)が、母親との関係に悩む声からは『「母と私の」心地よい距離感』(2022年6月号)といった、時代を反映したヒット記事が生まれました>

企画の軸になるのは読者の実感

喜多編集長が編集会議で大切にしているのは、「今やる意味があるか」という視点。夏だからという理由でなんとなく季節ネタを作ったり、“しばらく金融を扱っていないから”という理由でお金の特集を組むのではなく、読者の声や実感から生まれた企画を。そうでなければ本当の意味での共感を得られないと考えています。


喜多<紙とwebが一体となり、読者のニーズに呼応したテーマを企画しています。公式ウェブ「LEEweb」は、143名(2023年6月現在)に及ぶLEE100人隊が大きな強み。彼女たちから火のついたヒットアイテム、その声から生まれた読み物の記事など、なくてはならない存在です。また、雑誌よりもより広いマジョリティがアクセスするための窓口であり、どんな記事が読まれているか数字でダイレクトに示されることから、webで反響があったテーマを雑誌で深掘りするケースも。けっして一過性の記事が“バズる”わけではなく、やはり「LEE」のよさである実感から生まれた企画や、事細かに実証するテーマが人気です。『16時間断食』(URL: https://lee.hpplus.jp/column/2163998/area03/)は、本誌特集からの転載記事でしたが、長らく人気記事にランクインしていました。そういったエバーグリーンなコンテンツが何かということも一目瞭然なので、これからも雑誌と連携させていきたいと思っています>

公式ECサイトも「寄り添う姿勢」で充実!

公式通販サイト「LEEマルシェ」では、100人隊とのコラボ、オリジナルブランド「12closet」のカジュアル名品が大ヒット中。


喜多<「LEEマルシェ」は、EC黎明期である2006年に、女性誌発信初の通販サイトとして、いち早くスタートしました。生まれたきっかけは、当時の編集者が、読者からの問い合わせの電話を受けた際、後ろで赤ちゃんの泣いている声が聞こえたこと。育児で忙しく、外になかなか買い物に行けない読者の助けになればとの思いから、誕生しました。人気のコラボアイテムやLEEオリジナル「12closet」では、“子供を片手で抱っこしていても使いやすい”“公園遊びにも重宝”など、読者のニーズを丁寧にヒアリングし、何度も何度もやり取りを重ねて商品に反映しています>

読者と編集部との信頼関係が「LEE」の武器

ファッション、暮らし、読み物、通販……「LEE」に関連するすべてに共通するのはやはり、読者の本音や悩みに真摯に寄り添うというぶれない編集方針です。そして、読者の声をすくいあげてきた編集部も、「LEE」を愛する読者に全幅の信頼を寄せてきました。


喜多<めまぐるしく移り変わる時代の中で、40年もの長い間ご愛読いただいている大きな理由は、ここにあると信じています。育児や仕事で忙しい毎日の中で、「LEE」を読む時間がホッとできるものであってほしい。安心感と共感と信頼感を与えられるメディアとして、これからも読者の声に真摯に向き合い、発信を続けていきます。>


◆「LEE」8・9月合併号が7月7日(金)に発売!

        (C)「LEE」2023年8・9月合併号


巻頭インテリア特集は『パリに暮らす日本人』の好きに囲まれた暮らし。料理特集は、夏休みの昼ご飯にぴったりの『最強タイパ麺』。ファッション特集は、おしゃれのプロ10人による『大人の夏カジュアルはもっと自由でいいんです! 』をお届けします!


<書誌情報>

媒体名:「LEE」8・9月合併号

発売日:2023年7月7日(金)

表紙:綾瀬はるか

定価:790円(10%税込)

集英社刊


◆雑誌「LEE」基本情報

心地よいおしゃれと暮らしを求める女性のためのファッション&ライフスタイル雑誌。

月刊誌(毎月7日発売)/平均発行部数は12.2万部/現在のレギュラーモデルに蛯原友里さん、竹下玲奈さん、優木まおみさん、辻元舞さんなど

公式ウェブサイト「LEEweb」URL:https://lee.hpplus.jp/


◆「LEE」統括編集長 喜多佳子

1998年に、株式会社集英社に入社。「LEE」編集部に配属される。その後、2016年に「BAILA」編集部へ異動し、副編集長に。2019年に「LEE」副編集長を経て、2021年より現職。プライベートでは中学生の息子の母。







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