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今日が、残りの人生の最初の1日。

世界中の企業のインフラになるサービスへと進化させ、社会の生産性を底上げしていきたい。

著者: 株式会社QuickWork


村岡 功規

株式会社QuickWork 代表取締役


休日に手掛けたサービスが、事業の生産性を向上させた。

その自信を携えて、起業へ。

会社を自分で立ち上げよう。そう思ったのは、新卒で入社した様々な領域の人材サービスを手掛けるレバレジーズで、法人営業のマネージャーを担っていたときでした。当時はアポイントを取る手段としてはテレアポが主流。だからセールスメンバーは、日々の仕事の中で3〜4割をそのためのリスト作成に費やしていました。採用サービスにおけるリスト作成は何よりも鮮度が命。なぜなら「いま採用している」企業ではないと、例え連絡先を入手したとしてもその情報に意味がなくなってしまうから。もし電話をかけてしまったら、相手にとっても断るための無駄が発生してしまうのです。そんな状況をどうにか解決できないかなあとずっと考えていました。

私は工学部出身で大学時代にデータサイエンスを学び、Ruby・Pythonエンジニアでもあった経験を活かして、土日の時間を使いクローリングのシステムを一人で開発することにしました。業務に活きなくても、いい人生経験になるだろう。そんな気持ちでスタートしました。2週間でベースを完成させ、実際にクローリングしたリストをスプレッドシートに書き出し、メンバーに共有。その書き出した2万件のリストにメールで案内を送ると、なんと500件ものリアクションがあったのです。メンバーも私もみんな驚きました。そのときから私のチームは、テレアポはピンポイントで商談したいお客様のみで、新規開拓はメールで行うようになりました。これまでの働き方も大きく変わり、お客様に時間を費やせるようになったため、提案の質が大きく上がりました。

その評判を聞きつけて他部署から依頼が来るようになり、また社外からも使わせて欲しいと声がかかるようにもなりました。ちょうどその時SaaSのビジネスモデルを知ったこともあり、もっと多くの人に使ってもらうために独立を決意。そこで一緒にやる仲間として同期である粂を誘い、上司に起業の意志を伝え、すぐに起業への行動に移しました。


そのサービスはお客様のためになっているか。

それが何よりも大事な指針。

独立を決めたものの、私はまだ社会人2年目でビジネス経験が少なかったこと、そしてSaaSという全くこれまでのキャリアに親和性がないビジネスモデルに挑戦するために、まず知識を増やそうと100冊ぐらい本を読み漁ることからはじめました。全然違う業界へのチャレンジであったのですが、不安は特にありませんでした。私は常に「選択した道は常にうまくいく」と思っています。そのために、できないことはできるようになればいいし、そのための努力を決して惜しんではならない。創業にあたっては改めてそのスタンスを大切にしていこうと思いました。社名の「QuickWork」と最初のサービスの「Apokaku」は、粂と話しているうちに悩むことなく即決まりました。

テクノロジーによって、人の生産性向上を最大限目指していくために最初に私たちができるサービスは「アポをいちばん効率的に取得するためのデータベース」。社名もサービス名もわかりやすい名前にしよう、と二人の想いは同じでしたね。そうしてスタートしたQuickWork。前職でニーズがあるとわかってからスタートした事業だったので、滑り出しは順調でした。その動きをさらに加速させるクラウドソーシングを運営する大手企業様との出会いが、創業3ヶ月目にありました。CTOとのMTGを行うなかで、いくつか改善要望を伝えられ、その課題をクリアしてくれたら導入するとお話をいただきました。「はい、すぐに対応します」と即答し、一週間で改善し、再度提案。するとその場で導入が決定。そのとき感じたことは「お客様目線に立ってサービスを展開することが何よりも大事だ」ということ。今までも感じていたことですが、さらに強く思うようになりました。

そのオーダーに応えることで、サービスはより使いやすくなり、磨きがかかりました。誰のためのサービスかを常に念頭に描き、そのためのアップデートは惜しまないこと。運営する上で大事なことを学ばせてもらったように思います。そして同時にこれまで粂と二人で営業も行ってきたのですが、このタイミングを契機に自身は経営にコミットし、営業は新たに採用したメンバーに頼もうと決断。そのために営業支援システムの導入も決めました。私たちのサービスを使っていただき、多くの人をハッピーにするには、自社の営業ではなく、自分はサービスをスケールさせることにコミットしなければいけない。社会と向き合う事業を継続していこうと新たに決断した瞬間でした。


時代の課題に応えながら、社会のインフラを目指していく。

コロナ禍によってテレアポや訪問といった手段でアポイントを獲得し、商談をおこなっていた営業手法はその形を大きく変えました。以前はオフィスが基本のワークスペースだったのでそこに誰かが常駐していたものの、リモートワークが導入されたことにより、従来のやり方だと会社に電話をかけてアポイントを取ることが難しくなってきました。そうした状況において、私たちのサービスの価値をどのように発揮していくべきか。そういったことをいつも考えています。AI営業マン「Daniel」もこの状況の中でお客様の声から生まれたサービスです。

まだ会社をスタートしてようやく一年ですが、「すべてはお客様のためになっているかどうか」が何よりも大事なんだな、ということを日々実感しています。そしてそれを追求することで、よりよいサービスが生まれるというのもわかってきました。1年間で立ち上げたサービスは5つ。ここで歩みを止めずに、貪欲に進んでいきたいと思います。QuickWorkは、5年後には売り上げ100億、1000億のバリエーションが付く企業へと成長させていきたい。そのためには海外進出も考えています。g-mailのように違和感を持つことなく、当たり前のように利用される企業のインフラを目指して。とことんお客様ファーストの姿勢で挑戦していきます。期待していてください。


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