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STORYS.JPは、2013年2月に誕生しました。

新たな教育のかたちを提唱し、「学び」の機会提供を目指して。学寮生活を中心としたリベラルアーツ教育を再現した「一般社団法人HLAB」の想いとは

著者: 一般社団法人HLAB


私たち一般社団法人HLABは、『将来の不確実性と多様な選択肢が混在する現代において、従来の「学校」の形を超えた新たな教育を提唱する』という理念のもと、さまざまな教育事業を展開しています。2011年に「学寮(カレッジ)生活を中心としたリベラル・アーツ教育」を短期間で再現することを目指して始めたサマースクールは今年で13年目を迎え、2023年8月に全国5地域で実施されました。サマースクール事業の他には寮事業も手がけており、東京下北沢にレジデンシャルカレッジ第1号として「SHIMOKITA COLLEGE」を開業しました。


このストーリーではHLABが現在に至るまでの活動経緯、そして2024年度学生代表に就任した牟田より今年度のHLABにかける想いに迫ります。

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自分の将来が環境によって狭められないように。将来の選択肢を拓く、HLABサマースクールの始まり


今年13年目を迎えたHLAB サマースクールは全国5地域で開催され、計300人超の高校生に互いから学び合う真夏の1週間を届けることができました。


しかし、ここまで拡大したプロジェクトの始まりは、HLAB代表である小林亮介が友人と共通で持っていた1つの問題意識からでした。



2010年に行われた日米学生会議に参加した小林は、友人と話しているうちにあることについて日米関わらず多くの人から共感を得ます。


それは、自分の将来の選択が周りの環境によって狭められてしまうこと、そして特に進路選択をする高校時代に外の世界に全く触れられず、何もわからずに将来の選択をしていることでした。


高校時代に多様な人と会えていたら自分が納得できる選択ができたんじゃないか、という言葉に共感する大学生たちを見て、「立場が違う人々が身近な課題で共感しているなら、これを解決することにニーズがあるのではないか?」という思いからHLABのチームは始まりました。


そこからは、学生の限られたリソースで解きたい課題のどこを解いていけば、大きい社会問題を解決していけるか、という試行錯誤の繰り返しでした。一年半という長い議論のなか、自分達の持っている課題意識をどう行動に移していけるかという疑問に対して生まれたのが、現在のサマースクールをするという決断でした。限られた夏の1週間で実験してみよう、という発想が、今までの13年を形づくるきっかけとなっています。

「サマースクール」から「レジデンシャル・カレッジ」まで、少子化に対応すべく他者との交流による学びを提供する。


 1つの問題意識から始まったサマースクールは、今や全国5つの開催地域と総勢4,300人を超えるアラムナイのコミュニティを築くまでに成長しました。


現在は5地域で開催されていますが、立ち上げ時は東京のみでの開催でした。そこから大都市ではなく、固有の魅力を持った地方地域と関係を築き、教育だけでなく地方創生という面も併せ持つサマースクール地域が次々に立ち上げられていきました。自治体と連携し、お試し移住等開催地域でのイベントに運営する大学生が積極的に参加することで関係人口が増加するなど、新たなインバウンドを創出しています。




2023年度にはEarth hacks主催にて、HLABと共同して開校する形で新たに新地域”EHIME-DECARBO”を立ち上げました。企業コラボによるテーマが明確な開催地域という、今までとは毛色の違うサマースクールです。Earth hacksとは、博報堂と三井物産が共同で推進する共創型のプラットフォームで、生活者の声をもとに、脱炭素関連商品・サービスや事業の開発を目指しています。「DECARBO」、つまり脱炭素を核となるテーマの一つとして持続可能な社会についても考えるプログラムを実施した新たな試みが行われました。


しかし、13年の中で進化してきたのはサマースクールだけではありません。



このようにサマースクールが進化する傍ら、短期間であろうとも学寮を実際に経験することのインパクトを実感したHLABは、新しい教育事業に取り組みました。それが現在東京・下北沢に位置するレジデンシャル・カレッジ第一号、「SHIMOKITA COLLEGE」です。小林がハーバードで得た寮の学びの原体験を再現したサマースクールが好評だったため、次は住む場所から自分達でデザインできないだろうか?というチャレンジから始まったカレッジ事業は、現在入居者100人を超えるプロジェクトに発展しています。


サマースクールとレジデンシャル・カレッジ、これらのプロジェクトは長期的に実施することで真価を発揮します。


止まらない少子化を受け、国の投資がただでさえ少ない教育から、福祉へどんどん割かれていくことが予想されます。このままでは日本の教育は縮み続け、HLABのような事業を続けることが困難な社会が到来することは想像に難くありません。

それを受け、我々はアメリカ型の教育基金を立ち上げるべく、ハーバード大学を卒業し、数多くの財界との人脈を持つ小林をスタンフォード大学に送り、基金の実現に取り組んでいます。


数十年後の日本の教育を変えるためのチャレンジはこれからも、今までより一層強く続きます。

サマースクール運営を大学生が中心となって進める「リーダーシップ・プログラム」の取り組み



友人との共感から始まったサマースクールですが、実際に運営を進めるのは社会人ではなく、お互いから学び合うピア・メンターシップの機会の創出をするというHLABの思いに共感した大学生たちにより行われています。


HLAB サマースクールを運営する大学生たちは「リーダーシップ・プログラム」に参加し、夏に向けて様々なスキルを身につけていきます。


リーダーシップ・プログラムでは、プログラムに参加する総勢100名を超える大学生メンターが一堂に会する全体研修と、各地域・各分野の小規模のチームに分かれた専門研修を用意しています。SNS運用、高校生向けプログラム企画、ステークホルダーとの密な連携…限りない仕事に大学生各自が主体性を持って取り組むことにより、質の高いサマースクールを届けることが可能になっています。



また、ハーバードをはじめとした海外大生と協同し、サマースクールを行うのもプログラムの最大の特徴です。違う文化、人種、宗教の大学生が集まり、高校生に価値を届けるという共通認識を持ち活動することによって、準備期間中からピア・メンターシップが生まれます。今年参加した海外大学生からは、「最初は喋りに来るのにも緊張していた高校生たちが、サマースクール終盤には自分の専攻について英語で質問が来たことに感動した。直接インパクトを与えられているという実感があった。」と笑顔で話す場面が見られました。


リーダーシップ・プログラムに参加した大学生は、活動後もサマースクール開催地域にお試し移住をして関係人口となったり、大学4年次の学生は大学院進学・課題意識を共有する企業への就職など、サマースクール終了後も高校生のメンターであり続ける人材を輩出しています。


現在では今年のサマースクール開催に向け、リーダーシップ・プログラムの準備を進めています。学生代表や中心で活動するメンバーも決まり、周りを巻き込みつつ、どうやって高校生にとって学びで溢れた圧倒的なサマースクールが作れるかを毎日模索しています。

2024年度の学生代表が考える、未来のHLABとは

2024年度のサマースクール事業の学生代表に就任した牟田薫穂(国際基督教大学2年)に、これからのHLABにかける思いを聞きました。

恩返しという形で次世代の高校生にも体験を届けたい。大学生運営委員を始めた理由

私は2019年度のHLAB TOKUSHIMA(2022年度で開催終了)に参加していたんですが、高校生の時は、よく分からないけど楽しそうだという気持ちで応募を決めました。実際にサマースクールに参加した中、当時の大学生たちがすごくキラキラして見えて「またここに帰ってきたい」という気持ちが漠然と、しかしずっと心の中に今まで残ってきていました。


現在大学2年生で教育学を学んでいて、HLABを一つの教育のあり方として客観視してみたいと思ったこと、そしてやはり自分がサマースクールで得たものが大きく、恩返しという形で次世代の高校生にも体験を届けたいという思いがあり、2023年度に大学生運営委員をすることを決めました。


そして実際に2023年度のサマースクールを大学生として経験し、HLABは今後も繋いでいかなければいけない場であることを確信しました。緊張していた高校生の表情が終盤になるにつれ輝いていったこと、英語が喋れないから帰りたいとぼやいていた子が、一人で海外大学生に話しかけに行っていたこと……高校生たちの成長を見て、HLABが高校生に与えられるものを目の当たりにして、これからもより多くの人たちに、この価値を届けたいと、自分が知らなかった新しい道を見てほしいと思うようになりました。そして、そのより多くの人に届けるためにHLABを続かせたい、続かせる役割をしたいと強く思ったのが、学生代表に就任した理由です。

学びを得た人々が進み続ける場を長期的に支えることが、HLABを続ける意義


先ほど述べたように、続かせる役割をしたくて学生代表に就任しましたが、サマースクールだけでなくHLAB全体を続かせることに意味があると感じています。


サマースクールとレジデンシャル・カレッジは別々の事業のように思えますが、実は全くそんなことはありません。サマースクールを運営する大学生はSHIMOKITA COLLEGE(以下カレッジ)で研修・活動をしているし、実際に運営委員がカレッジに住むこともあります。逆に、サマースクールでHLABを知った高校生がカレッジに興味を持ち、高校生が3ヶ月カレッジにて寮生活を体験できるボーディング・プログラムに参加した例もあります。


こうやって、学びを得た人々が進み続ける場を長期的に色々な事業で支えていくことが、HLABを続けていく意味だと思っています。


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HLABはこれからも新たな教育のかたちを提唱し続けるべく、基金の実現をはじめとしたステップを通して「学び」の機会提供を目指して活動していきます。

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2024年1月22日より、HLAB 2024 リーダーシップ・プログラムの募集を開始しました。このストーリーを読んで興味を持った方は、公式ホームページをご覧ください。









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