「人生って意外と 捨てたもんじゃないよ。」

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著者: 大川 忍


「ヤバい。死にそう。迎えに来て。頼む。」




それだけ言うのも精一杯だった。


呼吸がうまく出来ない。


とりあえずシートを倒して横になってみたものの、


症状は治まるどころかどんどん酷くなって行く一方で。


まさにパニック状態。




それからどれ位の時間が経ったんだろう?


母親が迎えに来て病院に着くまでの記憶はほとんど無い。




近くの市民病院の救急外来を受診した。




「とにかく死にそうなんだ」


「助けてくれ」




医者にしがみついたのを覚えている。




色々な検査をしてもらった。


血液検査、


心電図、


CT


レントゲン




検査が終わり、待合室で待つ。


名前を呼ばれ、診察室に入る。




「どんな大変な病気なんだ?」


そんな事を考えながら、診察室に入った。


だけど医者から出た言葉は・・・


「多分疲労でしょう」だった。




「は?ただの疲労な訳がないじゃん。大丈夫かこの医者?」


不信感と怒りの気持ちでいっぱいのまま


医者に言われた点滴を打ってもらい自宅帰った。


自宅に着く頃には、さっきまでの症状は消えてふらつき感だけが残っていた。




実はこれが長い長い悪夢の始まりになるんだとは、


この時には予想すら出来なかった。




それからも頻繁にあの日と同じ様な発作が起こる様になっていった。




時間、場所に関係なく発作は起こりやがる。




特に深夜の時が多かった。




発作を起こす度、当時付き合っていた彼女に病院へ連れて行ってもらった。


彼女には凄い迷惑を掛けていた。




病院に行って医者に診てもらわないと


不安で居ても立っても居られなくて・・・


でも病院行っても言われるセリフは毎回同じ。


「どこも異常ないよ。」だった。




発作が起こる事に怯え発作を起こす。(予期不安)




マジで凄い苦しい。




だんだん医者への不信感と怒りが爆発しそうになっていった。



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