☆滅ぼし物語☆1期最終章

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距離が離れているからなのか、声はよく聞こえなかったが無事だということを悟った。

ユーリ「ミナ、行くぞ!」

ユーリとミナはソルのいる場所へと近づいていった。ソルのいる場所に着くとともにユーリは剣を、ミナは弓を魔王に向けた。

魔王「もう倒されたのか、使えないやつだな・・・」

魔王はボソッと呟く。椅子からゆっくりと立ち上がり黒い翼を広げて空中へと移動した。

ソル「卑怯者っ!降りてこい!!」

ミナ「私に任せて!」

ミナは魔王に狙いを定め、素早く矢を続けて3本放つ。

魔王「ふん。くだらぬ」

魔王はミナの放った矢を全て軽々と交わした。その時!天井が激しく崩れて龍が姿を現した。

魔王「やっと来たか・・・」

???「グァァァッ!!」

龍は叫ぶかのような鳴き声を出しながらユーリたちの目の前に着地した。

ミナ「やっぱり龍がいたのね・・・」

ユーリ「固まっていては危険だ!左右に散れっ!」

ソル&ミナ「了解!」

その時、魔王は龍が開けた天井の穴を抜けて空中に留まりユーリたちを睨みつけた。

魔王「暗龍バルキュラ!そいつらの相手をしろ、殺しても構わない。」

バルキュラ「グァァァッ!(わかった)」

バルキュラはユーリたちの存在を確認する。

ユーリ「くっ」

ソル「勝てるのか・・・?」

ミナ「・・・・・・」

ユーリたちの目の前に立ちはだかる強敵に恐怖を感じたが不思議と落ち着いていられた。

4話 完

☆暗龍バルキュラ☆
 説明、魔界を飛び回る未知の黒い龍。普段はおとなしいが魔王の復活とともに真の力に目覚め凶暴性が増すと言われている。主な攻撃は尻尾の薙ぎ払い。爪攻撃。噛みつき攻撃。大きな黒翼で風をおこして吹き飛ばす。黒い炎を吐くなどの攻撃を仕掛けてくる。黒い炎に当たった者は謎の症状に襲われて意識を失いかけて数時間で死に至るというが意識を取り戻せれば死なずに済む。遭遇した例は少ないため、ほとんどが謎に包まれている。

5話(暗龍との戦闘・開始)

ユーリたちは武器を握り締める。暗龍との戦闘が始まりを告げるかのように辺りにある松明の光が強くなっていった。

ユーリ「行くぞっ!!」

始めに動いたのはユーリだった。素早くバルキュラの足元に近づき剣を一閃させる。しかし龍の鱗に傷をつけるだけの結果となった。

ソル「俺も行くっ!」

それに続こうとソルも剣を握り締め、バルキュラの足元まで近づいて剣を足に突き立てた。

バルキュラ「グァ?!」

バルキュラは足元にいるユーリとソルを嫌ったのか尻尾でなぎ払いを仕掛けてくる。

ユーリ「ソル、離れろ!」

ソル「わかった」

間一髪。バルキュラのなぎ払いはユーリとソルに当たらずに空振りに終わる。

ミナ「あと少し・・・」

ミナはバルキュラの胸辺りに狙いを定めるとトゲトゲした矢を2本連続で放った。一直線に放たれた軌跡は見事にバルキュラの胸に突き刺さる。

バルキュラ「グァァァ!!」

ユーリ「やったか?!」

しかし龍ともなると一筋縄ではいかなかった。隙を与えないかのようにバルキュラはミナに黒い炎ブレスを吐く。

ユーリ「ミナ!」

ミナ「わかってるっ!!」

バルキュラの吐いた黒い炎ブレスは想像よりも遥かに早かった。ミナはバルキュラの吐いた黒い炎に直撃してしまった。

ミナ「ユー・・・リごめん・・・さい」

黒い炎に包まれたミナは意識を失い地面に伏してピクリとも動かなくなった。

魔王「あの女あと少し経てば死ぬな」

ソル「よくもミナを・・・許さない!」

魔王はミナが倒れているところを見て笑っていた。しかしその笑い声は不気味ではなく、何故か暖かく感じた。

5話 完

6話(暗龍との戦闘・中盤)

一瞬だけ辺りが静まり風の音すら聞こえない。意識を失っているミナを見たソルは悪寒を感じる。

ユーリ「いまは龍を倒すのに集中しろっ!」

ユーリの力強い声はソルの悪寒をかき消していき、勇気を得る。

ソル「ユーリ、ごめん。」

ユーリ「早く倒すぞ!」

「倒す」の一言に魔王は反応して叫んできた。

魔王「倒す?もう貴様らの仲間は1人死んだじゃないか!!」

ユーリ「うぉぉぉ!」

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