第8話 人生を変えた1つの質問【少し不思議な力を持った双子の姉妹が、600ドルとアメリカまでの片道切符だけを持って、"人生をかけた実験の旅"に出たおはなし】
1ヶ月に3回も紹介された”アルケミスト”。
由紀夫やけんちゃんとの出会いや
バック1つとアルケミストだけで東京に出てきたあべちゃん。
大切な出会いが”アルケミスト”でつながっていく。
自分の道を歩くと決めて、
就職をけってからのこの「偶然」は
ただなんとなくの「偶然」じゃないんだ。
誰より”私”がそう信じたかった。
ただメルマガの男の子に会いに行くだけなのに、
この行動がとても特別で大事なことに感じていた。
まさくんとの出会い
人の流れに任せたまま、原宿のおだやかな上り坂をのぼっていくと、
代々木公園前にかかる、おおきな歩道橋が見えてきた。
すると、歩道橋のはしっこに青いTシャツを着た男の子が立っている。
足元には、ゴロゴロのついた黒いスーツケース。
路上で書き下ろしをする人はほとんど、
たくさんの道具を入れるためにスーツケースを持っているのだ。
........もしかして。
身体が少し緊張でこわばる。
人の流れから離れ、早足になるのを抑えながら彼の後ろ姿に近づいていった。
その男の子は人目を避けるように、
人通りのある方に背を向けて誰かと電話で話している。
こころなしか、背中が緊張しているように見えた。
そして上を向いて、伸びをするようにふーーっと息を吐き、電話を切る。
誰かからの励ましの電話のようだった。
私はもう彼のすぐ後ろまで来たところだった。
足が、自然と一歩前へ出る。
あ、あの、まさくん???
まさくん
!?!?!?
え!?
え!?
不意に声をかけられて、驚いた顔で彼が振り向いた。
大きな目の優しそうな顔。
メルマガでよく見るまさくんがそこにいた。
わ!!!声をかけてしまった!!
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