流産手術後の姑との絡みと辛い子宮収縮スープ

著者: Love Juri

2014年12月8日流産という辛い経験の後12月10日手術をした。


手術の翌日姑がお見舞いに来てくれる事になった。

仕事が忙しいのと運転が苦手な彼女は滅多に我が家に訪れる事はない。

この日は朝から早速ドラマが始まった。

手術後深い睡眠がとれなかったため姑の携帯にショートメッセージで「あまり眠れなかったのと息子(4歳)がまだ眠っているので午後にゆっくりお見舞いに来て頂けたら助かります。」と朝の9時位にメッセージを送った。この何でもないメッセージに対してなんと姑は怒り爆発!!返事には「あなたはなんて失礼な嫁なの、私がお見舞いに行ってあげるっていったんだから何時に来いなんて命令はするな!あなたの為に休みを取ったのにまるで私を邪魔者のように扱うなんて無礼だ。もうお見舞いは止めてモールにショッピングに行くから。」との返事が来た。


私は流産と手術のショックよりもショックを受けた。直に電話をして誤解を解こうと努力したがもう彼女は激怒!「色々と用意をしてお見舞いを楽しみにしていたのにあなたの失礼なメッセージでもうキレたわ!私が行くっていったんだから何時にくる?って聞けばいいでしょ?何時位に来て欲しいなんて注文なんて無礼だわ!」と言われて電話を切られた!!!


仕事中の旦那に電話をして状況を説明すると「本当にごめん。母に電話するから、大丈夫だから」と慰め?てくれた。


こんな中私は手術後に処方された薬の副作用で苦しんでいた。

子宮を収縮させる薬(1日3錠3日間)、手術後の化膿を防ぐ為の抗生物質(

1日2錠7日間)そして痛み止めの3種類の薬。


私が最後に薬を飲んだのは4年前の出産の時。

オーガニックの食事でいつも元気なので普段全く薬は飲まない。手術後の痛みは殆どなかったのでまず痛み止めはゴミ箱へ。他の2種類の薬はいやいやながらも一応飲んでみたがその直後物凄い痛みが子宮を襲い抗生物質の副作用の吐き気と脱水症状で倒れそうになった。私は直に病院に電話してをして交渉した。手術後痛みがなかったのに薬をのんだら痛くなったから止めたい、と何度も電話した。抗生物質を流産後の手術をした女性に処方するかは賛否両論らしく私はとにかく薬は止めたいと訴え何度も病院に電話を掛けた。結局病院からは発熱せずに出血も少なかったら止めても良いと電話があった。ホッと一息。

こんな中旦那から電話が「大丈夫、誤解は解けたから母がお見舞いに来るから安心して」との事だった。私は副作用の痛みと吐き気で朦朧としながら「そうですか」と絶句。


その数時間後午後1時位に姑が到着した!


そしてここからの数時間が手術よりもストレスとなると予測出来たら旦那に和解懇願の電話は決して掛けていなかった。


お見舞い?って病人を看病したり小さい子がいたらあやしてくれたり家事を手伝ってくれたり?って日本人だったら予想すると思うが、、、、、、ナイジェリア人の姑はその予想を遥かに上回る行動に。


到着否やテレビをつけろ、7チャンネルが観たい、寒い、iPadをWifiにつなげろ、iPhoneを充電しろ!などと命令の嵐。私は痛みに絶えながら苦笑いで彼女の奴隷に。

彼女はデンとソファーを占領して寝そべりナイジェリア映画を観始めた。その映画の音量が爆音で全く落ち着けない。そして内容もShut UP!(黙れ!)とかもう喧嘩とドラマと銃声の連続でなんとも不快。


4歳の息子はおばあちゃんが来てくれてとても喜んでいた。私はお見舞いに来てくれたから孫をあやしてくれるだろうと予測していたのだがそれは全くの間違い。息子が絵本を読んでとお願いするとタイトルを読んでる時に息子が何かを言ってそれが気に入らないからといって断念!息子がおもちゃで一緒に遊ぼう、とお願いするとおばあちゃん疲れてるしこの映画が観たいから遊べないと却下。私は何とか横になりたいがこんな状況だったので息子は私の部屋にきて遊ぼうと言う。そしてリビングルームで休んでいる姑に命令されないように私はベッドルームに。狭いアパート暮らしなので爆音のナイジェリア映画が聞こえてくるがうるさいなんて言った日には私の身体は切り刻まれ今晩のスープになるかもしれない。ここは黙って我慢しよう。


一度トイレに行こうと部屋を出るとなんと持ってきてくれた凍っているオクラスープをレンジで解凍しろ!と頼まれた。


この要望には流石に私も我慢が出来なくなり遠い昔の中学生時代の演劇部で習った演技を思い出して「ウッ子宮が痛くて動けない!」(実際痛かったが動けない程ではなかった)と苦しくて歩けない様子の芝居を打った。姑は痛そうにしてる私を鼻で笑って重い腰をやっとあげてお腹が空いたといって1人でお見舞い用に持ってきた筈の食べ物を食べていた。途方にくれとりあえず昼寝。もうこれは早く時間が過ぎてくれることを願うしかない。


泣きそうになりながらアフリカはモーリタニアに住む親友に実況中継のチャットをしていたら彼女曰くモーリタニアにいるモール人という人種はこれよりも凄いと言う!恐るべし。モール人に嫁いでいたら一体どんな事になっていたのか。やはり上には上がいる。世界は広い。(汗)


ナイジェリア映画が終わるとそろそろ帰るわ。映画最高に楽しかった!とキラキラした目で言われた。そして朝激怒していたこともすっかり忘れた様子。流石アフリカン!

一応21歳まで日本に居た私。本音と建前位はまだ覚えている。怒りを押さえ「お見舞いに来てくれて本当にありがとうございます。」と彼女に伝えた。日本の和を尊ぶ文化ってやっぱり素晴らしい。


帰り際に私が薬の副作用で苦しんでいるのを訴えるとこんな話に。


4年前に息子を出産した後に病院に持ってきてくれたサーモンスープはナイジェリアのスパイス「ウダ」と「ウザジ」が入っている。それは子宮を収縮する効果があるのでナイジェリアでは出産後にそのスープを飲むのが恒例で今回は流産という形になってしまったがこのスープを飲んだら副作用も無く子宮が収縮するという。


早速ウダとウザジをネットで探したが上手く見つからない。すると姑はこの前掃除した時に色々捨てたけどもしかしたらまだそのスパイスが残ってるかもしれないとのこと。よ、四年前のですよね。。


    Uda(ウダ)          

  Uziza (ウジザ)

まあ薬を飲んで副作用で苦しむより4年前のスパイスで自然に治る方が健全なのかも。

その数日後ナイジェリア人の姑が作ってくれた子宮収縮スープ!正式名は”ンサラ”でも一般には辛いのでペッパースープと呼ばれている。

スープを作ってくれた姑からは「ウダとウザジがまだあったから作ったわ。あなたの事が大好きよ、早く良くなって。そしてあなたはとっても青白いし細すぎて魅力がない。あなたが妊娠してた時はぷっくり太っていて本当に奇麗だったわ!もっと太るように!」との助言を受けた。まあナイジェリアは地理的にも日本からみたら地球の裏側だしここまで極端な価値観の違いには納得するしかチョイスはない。笑顔で「そうですね、もっと太るように努力します。」とその場をしのいだ。


そして例のペッパースープのお味は?

ほ、ほ、本当に辛かった。

旦那はお母さん今回は君のためにあんまり辛く作らなかったようだねと言っていたが火が出る程辛かった。

挙げ句の果てに私のために作ってくれたスープ、旦那は「母はこのスープ滅多に作らないから貴重だ。だから僕が沢山食べてあげるから君は少しね!」と言って大量に食べていた。「あなたには子宮はないでしょ!」と反撃したが効果ゼロ。やっぱり感覚が狂ってる。


お陰様?で身体も心も思ったより早く完治した。


日本人と結婚したことがないので日本のお姑さんのお見舞いがどんな感じなのか予想はできないがきっとこんなお見舞いやウダとウザジが入ったペッパースープで回復などはあまり経験できないだろう。


ナイジェリア人との国際結婚ブログ

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