「さすが」あざみる映画SINCE2005

8 / 84 ページ


松子の場合




自分の特別な体験を出会った人に長々と話してしまう。




うちあけることで、気を引きたいのか、そうせずにはいられない様子がある。




話を聞いてくれる人に依存する松子の姿が見える。




精神崩壊の危機をその場を取り繕う嘘でごまかす。




教師としての失敗は決め手は同僚の金を盗んだ事だ。




これは社会能力の欠如を示している。




自分の状況を筋道を立てて説明が出来ない。




思考と表現力に致命的欠陥がある。




肉体関係には真心が必ずついてくると信じてる。




関係を持った男性を客観的に評価できない。




極端から極端へ移る気持ちにも異常さ感じる。




「人生は終わった」と思っても、また新しい恋に落ちる。




それを恋というか微妙だ。




依存症にしかみえないからだ。








刑務所から出所する際の女性職員の「理解できない」という感想が冷酷に現実を語る。




松子を無理に理解すると、一途な女だが、




冷静にみれば異常な自分自身をコントロール出来ていない狂人そのものだ。




荒川沿いのアパートでゴミに囲まれ生きる様子が特に切ない。




あれが、狂人の無理のない幸せだろうか。




一人で薬とジャンクフードをとりながら男性アイドルに夢中な毎日。




それが身の丈にあった幸せだという晩年はつらいが・・・。




松子の一生は無理に幸せを追った末の不幸だったのだから。












TITLE: ゲド戦記、私の見方




DATE: 08/01/2006 21:33:49








「ゲド戦記」に表われる魔法使いの光と影のヒエラルキーを



著者の榊原 さすがさんに人生相談を申込む

著者の榊原 さすがさんにメッセージを送る

メッセージを送る

著者の方だけが読めます

みんなの読んで良かった!

STORYS.JPは、人生のヒントが得られる ライフストーリー共有プラットホームです。