新卒で証券会社に入社して1年間で100件以上の新規開拓を達成し、3億円の資金を導入した話(4)
誰にアプローチすれば良いんだ?
証券営業において、お客様選びは重要である。
お金を持っていない人にアプローチをしても、証券会社のお客様にはならない。
証券会社でわざわざ対面で取引をする人なんて、普通の人ではないのだ。
サラリーマンが、インターネットでも売買できる株式を、わざわざネット証券の何十倍もの高い手数料を払って、取引をするわけないのだ。
サラリーマンに対して、いくら時間をかけてアプローチをしたところで、非効率である。
ならば、やはり経営者か。
しかし、経営者とはお金に対してシビアである。
資産運用に興味があるのならば、インターネットで有益な情報を手に入れ、ほぼ0円の手数料でネット証券の売買を既にしているだろう。
インターネットリテラシーのない経営者はどうだろうか?
IT化が進む現代においても、いまだにパソコンを使いこなすことができない人がかなりいる。
実際、自分の支店の上司を見てみれば、WordやExcelを一切使いこなせていない。
インターネットでYahoo!の検索をすることですら、かなり時間がかかっている。
50代の上司は軒並みパソコンには疎いのだ。
実は、証券業界において、パソコンを使って資料を勝手に自作することは固く禁じられている。
金融商品の広告・PR文章は、個人社員が勝手に考えてはいけないのである。
だから、証券業界の仕事は、パソコンを使う機会があまりないのである。
ならば、同じように、インターネットを使う必要がなかった業種の経営者は、インターネットリテラシーが全くないのではないか?
そういった職種の経営者は、インターネットで資産運用をしようとはあまり考えないのでは?
昔ながらの製造業や工場を経営している会社の社長を狙おう。
しかも、製造業は企業同士の繋がりがたくさんある。
1つの会社や工場でモノづくりをしているなんてこと、ありえないからだ。
上手くいけば、いろんな製造業の経営者や会社を紹介してもらえるんじゃないか?
経営が上手くいっている工場の経営者にアプローチしよう。
僕は、ターゲットを完全に絞ったのである。
もちろん、普通に飛び込みや電話をかけてもなかなか経営者には会うことができない。
僕は、どうやったら効率よく、そんな経営者に自然に会うことができるのかを考えた。
続く
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