福岡から歩いて日本を一周する間に出会った人や出来事のお話 其の五
ん?
あれ?
団体で来ていたと思ってた彼らは別々に出ていくのだ。
通訳をしていた方に
「あの。。。皆さん団体の方じゃないんですか?」
と聞くと
「彼らとは初対面ですよー、僕はイタリア人の彼と二人で登ってきました。」
ハァ!?
言葉にならなかった。
なんという協調性なんだろう。
初対面の人々が、異国の人を息の合った連携で介抱するなんて……
もう涙がでそうだった。
残った人で話していると
「僕実は韓国人なんですよー。一応日本人のクォーターなんですけど」
マジスカ(゜д゜;;;)
三ヶ国語ペラペラでした。
「これも何かの縁ですから」
と言うことで、その韓国人と、イタリア人の二人と連絡先を交換した。
その時に三人で初めて登頂写真を取った。
バタバタして全く写真を撮る暇がなかったことをそこで知った。
そのあと僕は寝袋と銀マットを倒れた彼に貸していたので最後まで残ることに。
彼ら二人は少しして山小屋を後にした。
オオタさんというその方は体調も大分よくなり
「ホントにもうなんとお礼を言っていいか……ホントにありがとうございます!」
「いやいや、俺寝袋と銀マット貸しただけですから」
朝の八時。
外もかなり明るくなったので二人で下山することに。
下りながら二人で色々と話しをしていた。
介抱してくれたアメリカ人達のこと、僕の旅のこと、オオタさんの登山のこと。
話しているうちに八合目の吉田口と須走口に別れる場所に到着。
オオタさんは吉田口に、僕は須走口に行くためここでお別れをすることに。
「白石さん!ホントにありがとうございました!私もFacebook始めるので友達なってください!」
「いやいや、ホントに僕は何もしてないんでwwそれよりもこれからの下山、体調をよくみて気を付けてくださいね!」
そう言って握手をして別れた。
それからの下山は淡々としたものでほんとにあっという間に五合目に着いてしまった。
五合目の案内所の方と話しをしてると
「そんな荷物もって登山するのは救護の人くらいですよ、でもあなたならなれるかもね!」
なんて言われたりもした。
五合目からもバスが出ているが、勿論一合目まで歩いて下山。
もう膝が大爆笑だったw
それで終わりではなく最後に富士浅間神社へと足を運び
富士登頂出来たことのお礼と、素晴らしい出会いに感謝をして、今回の富士登山を終了することにした。
なんだか不思議な気分だった。
充実、快感、痛快、感激、感動そんな単語じゃ言い表せられないくらい。
ただ、自分が大きく一歩成長したことは感じることが出来た。
山登りって素晴らしい!
しかし体力ない人には登りも、下りも苦痛でしかないかもしれない。
でもそれ以上の何か得るものがあるはずだ。
それは素晴らしい景色、もしくは素晴らしい出会いかもしれない。
是非登ってみてほしい!
一生に一度くらいは登ってみてもいいと思う。
しかし次の日は疲労と筋肉痛で全く動けなかった。
著者の白石 悠さんに人生相談を申込む
著者の白石 悠さんにメッセージを送る
著者の方だけが読めます