社会人になって怒られた5つのこと

著者: 橋本 英明
大学を卒業して会社勤めになると、
上司や先輩にあれこれ怒られることも多い。
怒られるいるうちが華だ。
そんな風に言われることもあるけれど、
好きで怒られる人なんていないはずだ。
もちろん、僕だって。
怒られるのは、好きじゃない。
ただ、大なり小なり、
色んなことで怒られてきた。
よく怒られるくせに、
人の話をちゃんと聞かないもんだから、
もっと怒られる。
その繰り返しだ。
時々知らされていないことや
教えられていないことで
怒られる時もある。
そんな時は、
反論したり、
悪態ついたり、
刃向ったり、
全く得しないことを色々やって、
だいぶ煙たい存在にもなった。
そんな僕も社会人になって10年以上。
気が付くと、あんまり怒られなくなる。
怒られないように振る舞うことができるようになった。
つまりは、そういうことなのかもしれないし。
怒る価値のない人になった。
あるいは、そういうことなのかもしれないし。
怒られても気にしないようになった。
もしかしたら、そういうことなのかもしれないし。
いずれにせよ、
他の誰かを怒ることはあっても、
怒られることは少なくなったんだ。
それでも特に記憶に残っていることがある。
怒られたことで忘れられない5つのこと。
そのいずれもが、
取るに足らない些末なこと。
これからも忘れないように、
他の誰かを怒るときのために。
* * * * * * * *
「印鑑が曲がっている」と怒られた。
書類に捺す印鑑とは、自分の顔そのものだ。
だから、曲がった状態で押印するなんて、あり得ない。
君はいつも首をかしげているか?
僕はその時そう怒られた。
「緑色のTシャツを着て」怒られた。
本社でサービス企画などを担当している人たちは、
ドレスコードはカジュアルで特に問題がなかった。
だから何気なしに緑のTシャツで出社した。
すると「緑はないでしょ、緑は」と、
上司に会うなりいきなり怒られた。
「ジーンズをはいて出社して」怒られた。
1か月ほど支店で研修があった時、
何気なしに初日にジーンズで行った。
すると研修先の人に怒られるわけでもなく、
本社にいる上司から電話がかかってきて怒られた。
「上司のことをアナタと呼んで」怒られた。
ちょっとしたことで上司と口論になり、
その流れで上司のことを「アナタ」と呼んだら
別の上司からものすごい剣幕で怒られた。
僕は「アナタ=YOU」という意味で使っていて、
特に「テメェ」とか「オマエ」とか「貴様」とか、
そういう意味合いで使っていないつもりなわけだが。
いやはや、あれは結構怒られた。
「エレベーターを先に降りて」怒られた。
エレベーターに乗っている時、
出入口のすぐ近くに立っていた僕は、
上司よりも先にそのエレベーターを降りた。
すると、降りるなりすごい剣幕で怒られた。
普通は上司が先にエレベーターを降りるもんだと。
もちろん言われてみればその通りだけれども、
そんなことで、そこまで怒ることなのかと。
すると、そんな気持ちが伝わったのか、
僕はより一層怒られた。
怒られたことで忘れられない5つのこと。
そのいずれもが、
取るに足らない些末なこと。
これからも忘れないように、
他の誰かを怒るときのために。
#このサービスは、こういうことを書くサービスなのかな?

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