親と同居している女性たちが知らない間に高望みをしているのは何故か。後半
私は、女性に思い切ってたずねてみた。
だいたい、お客様はここで当惑する。
となる。
彼女は、言った。
私は続けた。
お客様も負けてはいない。
ああ、やっぱりこれが『普通』の正体だ。
ううっ、今の生活をそのまま維持出来る結婚を保証して欲しいということなのだ。
どんどん『普通』の正体が暴かれていく。
お客様は自分が男性を地位や年収で選んでいることを認めたくない。
しかし、父親がスタンダードになっており、かつ今の生活の固執するというのは、
意図しなくても結果的に男性をATMとして見ているのと大差はない。
親と同居している女性の『普通』と現状との乖離はだいたい年収に現れる。
このように100万円から200万円ぐらいの誤差が発生する。
いったんお客様の『普通』を具体的にして、それからこちらの『普通』を提示する。こうやってお互いの考えていることをシェアしなければいけない。
結婚相談所はお客様を世間的に把握した上で、出会いの機会を作っていく。
この世間的な把握は、ハッキリ言って、他の婚活の時にも使える。
自分は婚活の中ではどんな評価をされるのかということはプロが一番知っているのだ。しかし、その言葉はしばしば耳が痛い。耳が痛いから耳をふさぐ人も多い。そういう人は主観的な把握で婚活をするから、どんどん「こんなはずじゃなかったのに、婚活が辛い」とだんだん意欲を失っていく。
結局、婚活をすると何が起こりそうかを把握していたほうが、感じる痛みを軽減できる。「想定内」にすることで、心のダメージを減らせるからだ。
この女性は、結婚相談所の『普通』を受け入れた。年収400万円以上で定年まで働けそうな男にしぼった。そうすると、結婚相談所の9割の男性の中から、勤務先が堅実そうな男性を選ぶことが出来る。あとは、相性の問題になってくる。もちろん、結婚に至った。
ちなみにもっともやっかいなものは、『普通の性格』というものだ。
普通の性格というのは、『普通はこんなふうな言動をしない』という意味でたいてい用いられる。性格を私たちが確認できるのは、言動しかない。だからそこが評価基準になる。
しかし、人間というのは、誰しも欠点がある。そして間違うこともある。
「普通、こんな言い方はしない」ということを時にはやってしまうのが人間だ。その時に、「この人は普通じゃない」となる人は、結局相手に完璧を求めていることになる。ここもぜひ注意をしてもらえたら嬉しい。
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