日本では絶対味わえなかった、心を通わせる、アンドリューの話。
涙が止まらなくて、びしょびしょに濡れた肩。困ったアンドリューは、戸惑いながらも、背中をさすってくれていた。
僕
ありがとう、ありがとう。本当に、ルームメイトでありがとう
アンドリュー
当たり前ダ、俺とユーずルは、とーもだちダロウ?
そして、短くて暑かった、3週間は、終わりを告げた。
エピローグ:日米を超えて
日本に帰る前、彼と話をしたことがある。
アンドリュー
オレ、謝らなきゃイケナインダ
僕
何かした?
アンドリュー
日本のレキシ勉強した。ゲンバク、ゴメンなさい
突然の話にびっくりしたが、僕も躊躇せずに言葉が出た。
僕
んーん、こちらこそ、パールハーバー、ゴメンなさい。
しばらく間が空いて、うちらは笑った。
その時は、何か不思議だった。アンドリューは、アメリカを代表して謝っているように感じた。僕も、その誠意には応えないと・・と思って話をした。
歴史観・民族感情、戦争の史実と真実の違いなど、様々な議論がある。だけど、こうして謝り、謝られ、どこかの世代で、この渦をストップしなければならない。
アンドリュー
オレらの時は、これからも、とーもだちでイヨウ
僕
うん、そうしよう。とーもだちダ!
うん、そうだよね。アンドリュー。17歳の僕たちは、誓った。
心を通わせよう。あなたと出会えて、本当に良かった。
そして、歴史も、僕自身も、過去を抱きしめて、清算して、新しい、未来を見よう。そんな人たちを、僕は増やしたい。
彼とは、また大学生の時に一度会って、今もたまに、チャットでやり取りをしている。
また、久しぶりに彼と会おうかな。そのためにも、もっと心を自由に飛び回れる、世界中を旅する旅人になりたいと思う。
おれたちは、とーもだちダロウ?
最後までお読みいただき、ありがとうございました!
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