福岡から歩いて日本を一周する間に出会った人や出来事のお話 其の八

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著者: 白石 悠

今まで沢山の人の優しさに触れてきたのになんで今??


寂しくなんかないのに。


なんで涙止まんないんだ!


くそ!




最後は嗚咽になって声を殺しながらボロボロ泣いてた。


そっか…………。


俺嬉しかったんだ。


今まで沢山の優しさに触れて、嬉しくて溢れてしまったんだと思う。


正直この旅は生産性があるわけでも慈善活動してわけでもない。


ただ自分がしたかったからしてるだけ。


でもこんな自分に差し入れをしてくれたり、宿を貸してくれたり、ご飯をご馳走してくれたり。


そんな優しさがホントにうれしかった。


そんなことを考えるともっと涙が出てきた。


昔父親が言ってたことを思い出した


「嬉しくて泣けるってホントに素晴らしいことだ。悠もそういうものを見付けなよ。」
って


また泣いた。


3、神さまのお使い


宇都宮市に入った頃、またまた一台の車が停まって中から男女二人が話しかけてきた。


「どこ行くの?」


「日本一周してます。」


「そのお面どうしたの?」


「(?)浅草の雷門で買いました。」


「そう、良かったら車乗ってく?」


なんか色々怪しかったけど悪い人ではなさそうだと自分の感性が言っていたのでお願いする事に。


話しをしていると、どうやら彼女の方が狐のお面にめっちゃ興味もったらしく声をかけたそうだ。


「今日はうちに泊まっていきなよ」


の彼氏さんの言葉に甘えさえて頂き彼氏さんの実家にお世話になったw


実家についてから二人に旅話をずっとさせてもらってたww


狐のお面は浅草で「神の遣いですよ」と教えてもらったので、これも何かの縁だと思い彼女さんに譲ることにした。

「ほんとにいいの!?浅草で買った大事なものでしょ!?」


「いいですよー、せっかくの縁だしそれちょっと形が崩れそうだったんで貰ってもらえるとむしろ有り難いですww」


お面がなかったら出会うことも無かった2人に出会えてホントに幸せを運んでくれました。


二人に幸せが運びますよーに!



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