海外で年下サーファーに恋したアラサー女子 6話
何もしらない台湾人とフィンランド人には申し訳ないけど。
台湾人の子のラインには黒い子のフィンランド人とのビーチでのセクシーな2ショットを送っといた。
用意した、ポストカードをビリビリに破って、キーリングだって彼のイニシャルと私のイニシャルの間をハサミで切った。
私の任務は完了した。涙も出ずに。
まだ、まだ夜は長かったけど寝れなかった。熟睡している彼の横でYouTubeを見たりしたけど何も集中できなかった。
多分何も脳が正常に作動してなく感情がコントロールできないぐらいだった。
ようやく日も出てきた所で、早いけど彼をなんとなく起こそうとした。
いつもの様に、ベッドで彼にカドルして。そして彼はいつもの様に寝起きを私の体だけで楽しんだ。私は一向にそんな気持ちには全くなれなかった。ただ彼の気持ちをもっと知りたかった。
彼は私がニックと寝てるのを承知で抱いてくれた。
そっけなくセックスを終わらせた。少しは私も冷静を保とうとしたけど何もかもが信じれなかった。夢だったような気もしてきた。
一通り普段の朝を取り戻そうとしてる時に、私は彼にスッパリ言った。
You are fucked , and I fucked up
もちろん何の事言ってるか検討もつかない黒い子。私は2回ぐらい同じ事を言って。
-ごめんね、携帯全部見ちゃった。
彼は私の顔を見て、血の気が引いたような表情でベッドから飛び起きて自分のスマホを見た出した。
-何を見たの?
全部見たよ。全部ね。ありがとう。君の事、全部理解できた。
あと、申し訳ないけどアリヤと電話で話しちゃった。それと台湾の子にもアリヤの写真送ってしまったからね。
彼は今度は血が頭に上ったように、猛烈に言い返してきた。怒ってた。
彼はSORRYさえ言わなかった。彼はやっぱりアリヤの事愛してたんだね。ってわかった。
FUCK YOU! FUCK YOU!
もう、何もかも終わりだ!こんな最低な所、今すぐ出て行く!
始めて彼に言われたかもしれない。
私は人生で一番惨めな思いをしていると思った。最低な気分だった。
-君たちは二人でお似合いだったよね。写真を見たらいい笑顔で、隣にいるべきなのは私じゃないって直ぐに思えたよ。
‐トリップもお先に行かれちゃったし。おばあちゃんの事そんなに嘘なんかついたら駄目だよ。
-何より君のスマホには私の写真がひとつもないよね。。。
気づいたら私は涙が流れていた。やっと脳が正常に戻れたぐらい。
テーブルの向こうでスマホ片手に座っていた黒い子は目から私への同情の涙が見えた。
恐らく彼も、史上最大の修羅場に居る様に思えた。
私たちはただただ、泣いていた。もう何も出来ないし望みもない。
やっとお互いにフェアになれたのかもしれない。傷つけあった。
何時間そんなんだったのかも覚えてない。
ただ、私は彼に聞いた。
‐私の事、本当に心から愛してくれた?
‐もちろんじゃないか、僕をみたでしょ?君におかしくなってた。
‐ありがとう。
彼は私の部屋をゆっくりと出ていった・・・・。
その後ひたすら泣く事しかできなかった。
私に出来たのは家を出て、すぐ前のビーチにひとりで波打ち際を歩いた。
コンピューターが壊れたみたいに、私の脳も壊れてた。
砂浜にそのまま腰を下ろして、水平線を見つめて何時間も過ごした。
放心状態だった。
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