新卒で証券会社に入社して1年間で100件以上の新規開拓を達成し、3億円の資金を導入した話(15)

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著者: 福元 惇二

謝罪。そしてまた紹介の重さに気づく

「先日は本当にすみませんでした!!」


工場に着き、社長に会うと同時に、僕は頭を下げた。

社長の顔は呆気にとられた顔をしていた。

そこで私は、K先生から社長の投資信託の中身を見て欲しいと言われていたにも関わらず、投資信託のセールスをしてしまったことを反省している旨を、順を追って説明した。

すると社長は、みるみる笑顔になって、私に語りかけてくれた。

社長
お前が俺にセールスをしたことに関して、俺は何も怒ってねえ。お前ら証券会社ってのは投資信託を販売して手数料を稼ぐのが仕事だ。お前がお前の仕事をしていて何が悪い。俺はそんな他人の仕事にいちゃもんつけるようなことはしねえよ。
社長
俺がK先生に怒ったのは、紹介としての会わせ方が下手糞だからだよ。
いいか。人と人を結びつけるのってのはとても難しいものなんだ。その仲介に立つんだから、とても重要な役目だ。
紹介先にも綿密にニーズを聞き出さなきゃならんし、ニーズを引き出せたとしても、その問題を解決できる人間を紹介しなきゃいけない。
性格の一致や能力なんかも加味して探す必要がある。
そして、紹介された同士がwin-winの関係になれるように仕向けなきゃならん。
紹介をするって決めたからには、適当に電話一本で済ませられるものじゃないんだよ。

また、僕は紹介の重みを教えてもらえた。

長年、会社のトップとしていろんな人間を見てきて、人脈を繋ぎあわせ、事業を拡大してきた社長だから出る言葉なのだ。

僕は営業マンで、紹介をしてもらう立場の人間だ。

紹介の仲介の立場には立ったことがこの時はまだ無かったので、そんな発想はまるでなかった。


①紹介は仲介の人間が一番大事で大変

②紹介した先のことまで考え、お互いがwin-winの関係かを必ず確認する
③紹介するときは、必ず仲介人もその場に居合わせて紹介する

紹介の仲介をするとき、この3つは今でも頭に入れている。



社長はセールスに関して怒ってはいなかった。

とにかく、僕は心底安心した。

社長
けど、お前セールスばっかで、何にも俺の話きかねーんだもんなあ。よく営業マンなんてやってられるな笑

とてもグサリと来た発言だった。。。。笑

もう一度私は、深く、社長に頭を下げた。

続く

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