50年生きてみて その②

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前話: 50年生きてみて ①
著者: 金子 瑞恵
都心からかなり離れた 川渡ったら千葉県 という場所の

ボロアパートに引越をした



借金抱えてるなんて知らずに

バブルの名残もあって

新婚の新居は 新築のピカピカのマンションに住んだ





借金あるってわかったんだから もっと家賃の安いところに

早いとこ住み替えればよかったのに



そもそも



その 引っ越し費用を出せる状態じゃなかったっていう ね(笑)







引越会社に依頼出来るようなお金もなく



彼の 勤務先のトラックに 荷物を詰め込んで

ボロアパートに向かった




12月だったかな



荷物をふたりで運び入れて





(妊娠してるっていうのに ね)





ようやく片付けが一通り終わって 

初めてその部屋で 夜を迎えたとき



築30年くらいの 寒いボロアパートだったけど





やっと いろんなことをやり直せる気がした  のを

鮮明に思い出す

 







そんなこんなで ふたつの季節が過ぎて行き


出産予定日を数日過ぎた朝

トイレを終えた直後  生暖かい水が太ももに流れる







破  水








早朝 通院先の新宿の大学病院まで

タクシーぶっ飛ばしたのが

平成⑦年⑥月④日




破水してるから 病院着くなり 即陣痛促進剤を

渡されたんだけど

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