看護師として生きる

著者: Kaoru Katsumi

勤務。



地元の病院で



オリエンテーションを受けた。



同期には準看護師の子がいた。



同世代だか、



正看護師と準看護師。



何か見えない壁があった。



病院には年配の看護師が多く、



7割が準看護師。



そんなおばちゃん達の目は冷たく、



嫌な感じだったのを覚えてる。



何も出来ない



ただ資格だけある私が、



本当にうっとおしかったんだろうと思う。



白衣を貰って勤務初日。



職員全員の前で自己紹介。



「あー、これが仕事か。」



って思った。



靴下はルーズソックスだったけど。



そこから、仕事を教えて貰う看護師も



準看護師の人だった。



とにかく業務優先で、



早く使えるようになれ!と言う感じが



ひしひしと伝わって来た。



私の仕事は、



とにかく注射を出来るようになる事。



毎日毎日の日勤は



毎日毎日注射責任者と書いてあった。




業務別看護だったから、



1人1人の看護師に割当てられた仕事があり



「処置責任者」

「バイタルサイン担当」

「注射責任者」

あとはリーダー業務の人。



私は朝仕事に行くと、

30cm×40cmくらいの銀のトレイの中に


名札の付いたアンプルが山ほどあり、


それをガラス注射器に詰めると、


15本くらいにはなる。


5~50ccまで様々。



それを順番に患者さんに打って行く。


「翼状針は使わないでね。コストかかるから。」


と先輩看護師に言われる。



こんな量を普通の注射針で刺すなんて


しかもガラス注射器…。


熟練した看護師なら出来る技だが、



私みたいな新人には到底無理。


ガラス注射器は少し傾けるだけで、

注射針から薬剤が漏れて来たり、

反対に傾ければ

ガラスの内筒が落ちて来たり…


それはそれは扱いには技がいる。



何本注射器を割り…


何回ズル休みしたかわからない…。



だって、



「いつまで(時間)かかってんの!!」

「また割ったの!?」



って怒られてばっかりなんだもん…。





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