青春撲滅宣言。

著者: 美田 するが

くたばれ、青春。

このキューティーな私(31)が唯一取り返せないモノ。

このクレバーな私(31)の心を感傷的に取り乱させるモノ。

このファンキーな私(31)の歴史を黒く塗りつぶすモノ。

おまえだよ、青春!!ブルー・スプリング!!


……私の権限において、今日ここに、「青春」の撲滅を宣言します。


……私議会にて全会一致で可決されました。


……これでもう、万人に等しく青春は訪れません。


皆の衆、安らかに過ごせ。


キューティー・クレバー・ファンキーな私が高らかに宣言したところで、本題に入ろう。


だいたい青春ってやつは美化されている。


キラキラ!眩しい!若さは無敵!

ぎこちなささえ、ピュア!無垢!純情!

熱中×夢中!若さを謳歌してどうかしちゃう! 


はぁ?


あどけない顔したあこぎだろうが。

イジワル根性の発芽期だろうが。

うるさく騒げば party people、

えげつなくても 毒舌COOLだね。

おろそかにしたこともあるのに、青春人間は気づいていない。


とどめはコレ。

「青春の味を知らずに大人になったら哀れだね☆」って風潮。


あのー、私もう三十路なんですが。

まだ引きずらせるの?

なんかの門出に車の後ろにくっついてガランガラン言ってる空き缶パレードみたいにさ。


いやんなっちゃっうね。


だがな、青春。

撲滅宣言は採択された。

おまえに引導を渡してやる。

おまえが多数派だったのはもう過去の話だ。


わたしの話を聴いてくれ。













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