ADEM 散在性脳脊髄炎 私の知らない世界
19:00 別の先生が人口呼吸に変更
私は一旦部屋を出る。
肺に痰が溜まると肺炎になる。麻酔をしていると自分で痰が出せなくなるらしい。
20:00 部屋に戻ると、呼吸が落ち着いていた。
20:30 帰る
とりあえず、呼吸が落ち着いて良かった!
人口呼吸器付けると、まるでTVの救命救急のような世界だった。
【ノートの記録 13】
2008/6/24
11:00 私は人生初の祈祷に行きました。
普段私は、占い、祈祷、お守り…あまり興味がなかったのですが、今回ばかりは別。
お願い、死なないで。
すがる思いで金ちゃんの回復を祈りました。
祈祷後、お守りをいただき病院へ向かいました。
【ノートの記録 14】
2008/6/24
14:00 病院到着
ケア中という事で、HCUの外で待つ事に。
ケアが終わり部屋に入ると、また機械が一つ増えていた。
体温を自動調節するウォーターブランケットだった。
これのお陰で、体温は36.4℃位
胃に直接栄養を入れる為、新たに点滴追加。
もう一つ何か追加されていたが、何か分からなかった。
今日は昨日に比べ酸素か低い。91~93くらい
17:50 また酸素が下がり78
吸引をする
人口呼吸器を挿管した先生が来て、看護師さんとポンプ式の酸素マスクで酸素を送り、胸を押し、吸引。
これを繰り返していた。
右の肺に酸素が入って無かったらしい。
18:20 右を下にして横向きにすると、酸素が99まで回復。
やはり痰が詰まりやすいそうだ。
19:00 少しずつ酸素が下がり93になった時、担当のK先生が来た。
この位の数値が丁度いいと言っていた。
19:10 91、90位に下がる
体温36.7℃
19:20 帰る
痰が詰まるのは、間違いなくタバコのせいだ。
ヘビースモーカーだったからなぁ。
タバコがこんなにも治療の妨げになるとは思いもよらなかった。
【ノートの記録 15】
忘れもしない4年前の今日、金ちゃんは入院した。
あれからもう4年も経つのか。
まだ4年なのか、もう4年なのか…
私には、もう4年という感覚かな…
2008年6月16日
人生の転機が起こった。
まさか、こんな事になるなんて、4年もリハビリするなんて、思いもよらなかった。
髄膜炎→脳炎→肺炎→蓄膿症→ADEM→院内感染→後遺症
5年目のリハビリでどこまで回復できるか、そして私には何ができるか。
今後も一緒に頑張っていこうね(*^^*)
【急性散在性能脊髄炎】
10万人に2.5人の発症率
急性散在性脳脊髄炎(きゅうせいさんざいせいのうせきずいえん、acute disseminated encephalo myelitis; ADEM)とは、ウイルス感染後やワクチン接種後に生じるアレルギー性の脱髄疾患である。
脱髄疾患(だつずいしっかん、demyelinating disease)とは神経疾患の一種で、有髄神経の髄鞘が障害されることで起こる疾患である。いったん形成された後に障害される疾患のことを言い、髄鞘形成が不完全なために起こる髄鞘形成不全疾患とは分けて考えられる。
有髄神経の周りには髄鞘と呼ばれるものが取り巻いている。これを形成する細胞は、中枢神経では乏突起膠細胞、末梢神経ではシュワン細胞である。この髄鞘があるために有髄神経では跳躍伝導を行うことができるため、これが障害されることで神経伝導速度が遅くなり、多彩な神経症状が引き起こされる。
ADEMは原因から以下の3つに分けられる。
感染性ADEM
麻疹、風疹、水痘、流行性耳下腺炎、インフルエンザなどのウイルス感染や、百日咳、猩紅熱、マイコプラズマなどの感染後に発症する。感染から発症までの期間は2~15日程度である。ウイルスや細菌による神経感染ではなく、アレルギー性ではないかと考えられている。
ワクチン接種後ADEM
狂犬病や痘瘡などの予防接種をうった時に、副反応として発症する。抗原に対するアレルギー反応であると考えられている。
特発性ADEM
特に上記のようなことがないにもかかわらず発症する。原因は不明である。
発症直後は発熱、全身倦怠感、頭痛、悪心、嘔吐などがみられ、後になって神経症状がみられるようになる。神経症状としては、髄膜刺激症状、片麻痺、失語、運動失調、四肢麻痺などが起きる。
重症例では昏睡などの意識障害に陥ることもあり、その場合は予後不良である。
大きく分けて中枢神経系と末梢神経系の疾患がある。
中枢神経系
多発性硬化症
視神経脊髄炎(Devic症候群)
同心円硬化症(Balo病)
急性散在性脳脊髄炎(ADEM)
炎症性広汎性硬化症(Schilder病)
感染性
亜急性硬化症全脳炎(SSPE)
進行性多巣性白質脳症(PML)
中毒・代謝性
低酸素脳症
橋中心髄鞘破壊症
ビタミンB12欠乏症
血管性
Binswanger病
末梢神経系
ギラン・バレー症候群
フィッシャー症候群
慢性炎症性脱髄性多発根神経炎
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