落ちこぼれボク、グランプリ受賞までのキセキ!〜異星人ボクと宇宙人母さん〜 苦悩編

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もしかしたら、母さんって、本当に『われわれは宇宙人である。『地球の常識、宇宙の非常識』って、考えているんじゃないよね?』と、ボクなりに真剣に聞いてみた。


 ところが、返ってきたのは、ほんの一瞬、驚いた顔をして、次の瞬間お腹を抱えて、涙まで流し始めた親の姿だった。

「そ、そんなこと、まじめにケイタは考えていたの?」と、まだ笑い足りなかったらしい。

大笑いしている。


落ち着いた頃、どんな思いで、これまで取り組んできたかを教えてくれた。
自分が、どれだけ無謀なチャレンジをしているのかー、ということも。

実は、親が何よりも一番悩んだことは、「神経の誤作動」は、どのように起こったのか、その原因はどこにあるのか、最新医学でも誰にもわからないということだった。

西洋アプローチに辛さを我慢しているボクを見て、親も、涙を流していたこと。

東洋アプローチに変えても、「生きるパワー」が、どんどん減退していくボクを見て、親として、心理士として何が足りないのか、今は亡きS先生にもずいぶん相談にのっていただいていたこと。

 しかし、何をやっても、一向に良くなる気配が感じられず、季節だけが過ぎていってしまう焦り。目の前にいるボクは、「生きている」ことを手放し「死へ進んでいく」ほうが、強く感じられるようになっていく。それをただ見ている自分が親として辛く、心理士として情けなかったということをー    

そして、たどり着いた答えが、「生きていれば、いくらだって勉強もスポーツもできる」という当たり前といえば、当たり前のことだった。

とにかく、11秒でもいい「生きることが楽しい!」と、思えるような時間を過ごせるように、今、自分ができることを改めて考え直した結果「スキーのことだけを一点集中させるアプローチ」に、最後の望みをかけたこと。

なぜならば、スキーはボクの人生そのものだったから。


 親の話を聞きながら、ボクの心が、ほんのりと温かくなるのを感じた。そして、さっきまで本気で『宇宙人』だと思っていた目の前の人は、ボクにとって唯一の親だということを確信した。    



★★スキー1級、一発合格!

親に内緒で検定を受けた。

理由の一つが、親との約束だ。

「この学校の生徒の中で誰にも負けない『1番になれるもの』を見つけて卒業までに成すこと」


スキー1級検定の合格率は20%(白馬さのさかの場合)という、がんばればとれる確率だ。

でも、不安がないわけではない。

一番のネックは、検定を終えるまで、果たしてボクの体力がもつかということー 

厳しい現実が、目の前にそびえ立つ。

でも、コンディションはよかった。

コーチからの教えに、体が素直に反応している。無駄なところに力が入っていない。

ダメでもいい。とにかく今の自分の力を試してみたかった。

 病が治った証として、無謀と言われようが、自分の一番得意なことでチャレンジをしたかった。    

これまで8年以上通い続け、白馬さのさかの全コーチから丁寧に教えてもらったことを、この1発勝負にかけたかった。

 これ以上、悔いは残したくなかった。後で後悔しないように、とにかく自分の悪い癖がでないように注意をしながら、体が硬くならないことだけを祈り、目の前のバーンに集中をした。    



検定が終わった。

恐る恐る、結果を聞きに行った。

受付に行くと、検定員といつも教えてもらっているコーチの二人が、にこにこ顔でボクを迎えてくれた。


まさか?

まったく、自信はなかった。    


「合格、おめでとう!」「よかったね」 

   


二人からお祝いの言葉を聞いて、ものすごく嬉しかった。

2級は、何度も落ちた。

なのに、1級は1発合格できた!

母さん、1級受かったよー! 約束、果たしたぞー!!!」


「でかしたー!やっぱり、君は母さんの自慢の息子だー。やっほーい!!!中村さんご夫婦、コーチのみなさんにも、くれぐれもよろしく伝えてよー」。 

よかった。電話の向こうで、親が大喜びしているー


半年以上、もがき苦しみ、何度も生きている意味、生き続けることの必要性を考え続けてきた。

原因不明、治療法なし——。

行き先も、出口もない闇の中を、何ヶ月間もの間、さまよい続けたボクの奇妙な病を治したのは、西洋でも東洋アプローチでもない、


最後は『宇宙人アプローチ』をしたボクの親だ!


その親が、大はしゃぎをしながら喜んでいる。きっと、今頃は涙を流しているだろうな。泣き虫だからな。

親の喜びの声を聞いて、ボクも嬉しさがこみ上げてきた。


「あー、ようやく、長い長いトンネルから抜け出すことができたんだ」。そう思ったとたん、うれし涙が次々と流れ出てきた。

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