オトコに貢ぐ男 第1章
カー君「そうかなー普通だよ、普通」そう言って、僕の目をそらした。
しまった!まずかったかな?
気まずい雰囲気が残ったまま、僕たちは車に乗り・・
ヒデキ「今日はありがとう。楽しかった」
カー君は笑って頷くだけで、何も言わなかった。
どれくらいの時間が経っただろか・・・
もうすぐ、カー君とはお別れだ。
たぶん、二度とカー君は僕に逢ってくれないだろう・・何か話さないと。
だけど、こんな時って、なかなか言葉が見つからない・・・するとカー君が言いにくそうに
カー君「あのさ、斉藤くんって・・あっち系?」やっぱりバレてた。
ヒデキ「隠しててゴメンね」なんて、しおらしいことを言いつつ
ヒデキ「カー君!一生のお願いがあるんだけど、聞いてくれる?」
カー君「なに?」
ヒデキ「カー君の・・大切なとこ舐めさせて!」
カー君「冗談でしょう?俺、その気ないよ!マジ勘弁して」
僕は、泣きながら必死に頼み込み、今までの不幸の数々をカー君に話した。
それでも、カー君は首を縦に振ってくれず
ヒデキ「なら、いくら払ったら舐めさせてくれるの!」
カー君「金?!金なんかいるかよ!もう勝手にしろ」カー君は怒った口調で言った。
でも、怒って怒鳴られようが、僕にはそんなことどうでもい・・
カー君の気が変わらないうちに、急いでカー君のズボンのファスナーを下ろし・・ペロペロと舐め始めた。
カー君のあそこは、結構大きく大変だったが、まんざらでもなさそうだ。
カー君は、僕の中で射精した。もちろん、初めて飲んだけど決して美味しいものではない。
事が終わり・・カー君がジュースを買ってきてほしいと頼んできた。
ヒデキ「わかった。買ってくるね」
ウキウキ気分で車を降りて、自動販売機の前に立ち小銭を入れると・・・
ブォォォォォォォオ~
車のアクセルの音 ≪ まっ、まさか!!≫
振り返ってみると、カー君の車が走り去って行く。僕は山の中に捨てられてしまった。
1時間もの山道を歩いて帰る、という僕に与えられた罰ゲーム。
自業自得とは、今の僕にピッタリの言葉だろう。
何時間もかかってようやく帰りつき、金はないが、
体力だけは常に持ち合わせている僕は、その足でまた翼の店へ行ってしまった。
お金がないから店に入れるわけでもなく、翼が出てくるのを店の前で待つことにした。
明け方近く、ようやく翼が出てきて
ヒデキ「つばさー」僕は大声で叫んだ。
翼「あれー、どうしたんですか?こんなところで・・」
ヒデキ「翼に会いたくて、ずっと待ってたんだけど・・財布落としてしまって、店に入れなかったもんで」
もちろん、財布を落としたなんて嘘である。
翼「なんだ、そうなんだ」素っ気ない返事だった。
翼「じゃあ、僕は始発の電車があるんで・・」
ヒデキ「えーっ!ちょっとちょっと、待ってよ。少し話でもしようよ」
翼「お客さん、お金ないんでしょう?俺、商売でやってるからプライベートはちょっと困るんですよね」
金のない奴には用はないと、言わんばかりの言い方。
翼「今度からは、待ち伏せなんてやめて下さいね。お店でならいくらでも相手しますよ」
そう言って、そそくさと帰っていった。
その場にぽつんと残された僕は、改めて自分自身に問いかけた。
≪俺の人生って、いったいなんだろう・・≫
確かに、翼には直接お金を渡したわけではないが、もしかしたら、僕のことを本気で愛してくれてるかも・・
なんて勝手に思い込み、翼に逢うためだけに店に通い続け、200万も使って、このありさま・・・。
借金は1000万を超え、残ったものと言えば、街角で配ってたポケットティッシュだけ・・・
男に貢ぎだして6年と3ヶ月。
僕とまともに付き合ってくれる男はなし!・・・金もなし!
ヒデキ「そうだ!また、よしこちゃんに頼んで男紹介してもらおうか」
まだまだ懲りない僕の人生は、もっと大変な事態を引き起こしてしまう!!
それはまた今度、お話したいと思います。
最後に・・・この話、主人公の(仮名)斉藤ヒデキ君は実際に存在する人物であり、内容もほぼ事実である。
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