世界で1番好きな人はどの時代も暫定説。
誰よりも早く結婚して、子供産んで、それはそれは円満な、
「あ~やりたいことがまだあるのに」なんて嘆くことさえ幸せである家庭を築くはずだった。
SNSが発達してしまったこの社会で第一次結婚ラッシュにいいねを押し続ける生活は少しばかり耐えがたい。
それから別れた私たちは連絡を取り合うことは辞めずに、お互いの未来は応援したい、なんて。情しか残らないこの関係をズルズルと引きずっていれば、いつか消えて無くなるでしょうなんてback numberの清水さんみたいなこと少なくとも私は思いながらリズムだけを崩していく生活をはじめた。
彼と別れてすぐ、君が居ないなら日本にいる必要はないなと思って海外へ行く計画を立てる。
お金のために朝まで働いて、彼の為に始めたお昼の仕事も続けていた。君が作ったハンバーグの方がうまい。8千円は出せると笑っていた君を働く度思い出すのに、二日酔いの頭で調理場に立っていた。料理長に怒られながら。
それから半年、ほんの少し勉強した頭と資金を引っさげて、海外に出る。
生活に慣れた頃、彼から電話が来て「俺が結婚するって言ったらどうする?」
どうするもこうするもない。
付き合ってる時に話した
「もし別れたらお互いの結婚式行く?」
「うん、行く(笑)」
いや、行くわけない。どんな顔してアンタの新しい未来のパートナーに会えばいいのよ。
「おめでとう」
電話を切った後しっかり泣いていた。
「未だに君を思い返して後悔することはないよ」
お先に結婚宣言した君が言ったそれを思い出して急にムカついて、また感傷に浸る。
そうね、あなたが初めて勇気を出して、会いたいって言ってくれた私とは全く別の私だものね。朝起きるのは職業柄苦手だったけど、君がお腹空いたって言えば夜中だってご飯を作ったし、髪の毛は私が乾かして、疲れて眠ることに文句をつけたことはなかった。
婚約相手は日常を軽々と超えるくらい優しくてスペシャル包容力のある人なのでしょうね。
私は私なりに頑張ってたのになあ。
覚悟もあった分、それを打ち砕く言葉が何よりも痛かった。
「無かったことにはしないけど」
きっともう無かったことにしてるんだよ。
余裕がない時ばっかり。
思い出して、抱き締めて、過去の「2人」と呼ばれてた私達を責める。
君と別れても、新しい道を切り開いても、もう何をしたって忘れることのできない後悔と戦う覚悟をする時間もなかったあの時。
腑に落とさなくちゃいけない。
落としたつもり。
つもりじゃダメね、何事も。
私は結婚相手が見つかった彼と連絡を毎日とるのが嫌で、もうやめよう。と無理をしていった。それから正式に決まったらまた連絡すると言ったきり連絡はこない。もう私の事は綺麗さっぱり忘れているはずだ。
その人生で1番大好きな人に成り上がった彼と別れた後初めてしっかり好きになったオーストラリア人のRocky君。初めてのオーストラリア人の親友Evaちゃんと取り合うことになる。そこで立ちはだかるの言葉の壁。Language barrier。
私の努力不足が引き起こしたこれを今までそんなに気にしたことはなかった。
これを気にするキッカケになるのがRocky君が自殺しようとしたとゆう話を聞いて上手く励ませなかった。なんて言ったら良いか分からなかった。
誰かと会って、飲んで、やって、全てを全て理解できなくても、それでも良かったし、分かってあげたいとか分かって欲しいとか望まなかったし。
それが変わってしまって。
不甲斐なさ、努力不足、無力さ、君を助けたかったし、理解したかった。
私がこう思ってることを
多分君は知らないし、知る由もなくて、私が君の人生に関わろうしたことが間違いだったのかしら云々。
海外に引っ越して初めての挫折だった。
片思いをしてきた相手、ウマは合うのに、それが叶わなかった相手。は、まあ見事に全員夏生まれ。
そんなジンクスを持ってる私がまあ今回も見事に、まんまと、軽々と。フォーカスしてしまったRocky君は7月27日、夏生まれ。
って思ってたんだけど彼は日本人じゃないし、今季節は冬だし。あれ?もしかして?
あぁ本当に頭悪いよなあ所々。
「期待するから傷付くんだよ」
この理論を唱え始めたのはもう何年も前。
Rocky君が全く知る由もない人、当時一生忘れられる訳がないだろうと思ってた先生を好きだった時の話。ばっかだねえ。
君の人生に灯りが灯りますように。
火をつけた時、その香りが焚かれた時
私を思い出してくれますように。
そんな思いを込めてアロマキャンドルを誕生日にプレゼントした。
片思いってのはすごいもんで。
君が私を好きじゃなくていいし、ありがとうが聞けなくていいから、誰かに祝われることで君が今日も生きててよかった。と思たら私はそれが君に出会えた意味だと思えてしまうよ。
どうかバカだと笑ってくれよ。
そう思えたのも久しぶりだった。
いつか迎えに来てくれるとか、
そんな生ぬるいことは思ってなくて。永遠や運命を証明し続けてくれたアイツはもう、とっくに誰かの王子様に成り下がってることも知っている。
ガラスの靴で走り回る根性と
12時を過ぎても解けない魔法を
自力で手に入れなきゃならないし、王子様は1人じゃないことを
知らなきゃならない。
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