ゴキゲンライフ2.0 ~南の島のモミアゲ男から学んだゴキゲンすぎる成功法則~ 【人生出発編!】
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>ずっと、不思議に思っていたことがあります。
――なぜ小学生は当たり前のように夢を語り、
大人になるとそうでなくなるのだろう――
そのキモチはあまりにもシンプルすぎて、誰もが忘れてしまうことかもしれません。もしかすると、身近すぎるのかもしれません。心のど真ん中にズンと構えていて、どうしようもなく大きすぎるのかもしれません。
あまりにも、大切すぎるのかもしれません。大事すぎて、目を向けられないのかもしれません。ツヨクおもっているからこそ、素直になれないのかもしれません。
エネルギーがいるから。すぐにはどうにもならないから。
いずれにしても、私たちが太陽のように見上げたあの気持ちは、真っ赤でアツイ情熱は、まるで風船の空気が少しずつ抜けて、気付けばすっかりしぼんでしまっているように、部屋の隅で小さくなって忘れ去られているのかもしれません。
気付けば目の前にはテレビが時間を流し続けていて、かわりばえの無い日常と小さな刺激を与えてくれていたりします。スマホをいじっていて、時計を見るともう寝る時間かもしれません。
最近のことはよくわかりませんが、僕が小学生のとき、周りには「将来○○になりたい!」「○○したい!」と当たり前のように語っている友達、クラスメイトがたくさんいました。(僕もそのうちの一人でした)
今でもテレビで小学生がなりたい職業ランキングなどが語られることはありますよね。
もちろん、子供の方が可能性に溢れていて、夢を語る時間と余裕があります。ですが、三十代になっても、四十代になっても、まだ倍かそれ以上の時間が残されているとも言えるのではないでしょうか。
七十代になっても、大学受験をするおじいちゃんもいます。
時間とは可能性だと、僕は思います。
とあるモミアゲの濃い男は、言いました、
今のあなたは、過去の自分がつくったのだから、自分であってそうではないんです。だから、未来はこれから自由に描いていいんですよ。あなたがゴキゲンになれる未来を。
人は、いつか必ず死にますよね。絶対に、そのとき、は訪れます。
だけど、それを常におもって生きるのは難しいから、死ぬことを考えた上で毎日を生きることはあまりないです。自分が死ぬなんてことはよくわからない。
それはごく普通なことなのでしょう。
ですが、いつかあなたが死んでこの世界から消えてなくなってしまう、と思ったとき、そのことだけをじっと見つめてみたとき、
ふっと、浮かび上がるキモチはなんですか?
ザザっと、ノイズのように、脳裏に走るイメージはなんですか?
いつか夢見たことでしょうか。どうにもならないと後悔したことでしょうか。
本当は言いたくて、伝えられなかったことでしょうか。
これから語られるのは、あなたの物語です
誰もが子供のころを持っていて、大人になるための苦労を知っています。歳を重ねるごとに、考えるべきことが変わり、成長する必要性に駆られます。
それはきっと、誰であっても同じことです。
あなたは、これからの人生をどう生きていくのでしょうか。
自分のキモチにどう向き合っていくのでしょう。
これから紡がれるのは、とある青年の人生の一部です。
モミアゲ男。理想を叶え続け、奥さんと子供とゴキゲンに幸せいっぱいに毎日を生きている、南の島のモミアゲ男との出会いによって、人生が大きく開けていく、青年の話です。
だけど、彼の抱えているキモチは、きっと誰もが持っているものだと僕は思います。
大人になるにつれ、どこか心の宝箱にしまったまま忘れ去られているだけなのだと、そう信じています。
もしあなたがこの文章を読んでいて、少しでも胸の奥で暖かく、なにかを感じているのだとしたら、やっぱり、これから語られるのは、あなたの物語です。
少しでも、あなたの人生の力になれるよう、僕も精いっぱい描いていきます。
さあ、準備はいいですか?
―――謎のモミアゲ男との、奇妙でおかしな、ながいながい物語の始まり―――
プロローグ
うねるような暑さと湿気に包まれながら、僕は空港を出た。
飛行機に揺られ降りたばかりの地は、期待と不安とワクワクをいっぱいに膨らませて、大きく、大きく僕を出迎えた。
見渡す限り空は青く澄んで、白い雲はもくもくと広がり、のんびりお昼寝でもしているみたいだった。
ガラガラとキャリーケースを引きながら歩き出す。
心地よい風が呼吸をするように、僕の頬を掠めた。
モノレールとバスを使って、僕は目的のホテルへと向かった。
そう、ついにモミアゲ男と直接会うことになった。
最後のミッションを成し遂げた僕は、ついにあのモミアゲ男と面と向かって話すことが出来るのだった。
彼は海沿いの高級ホテルの一室に滞在していた。
バスの振動をおしりに感じながら、うつらうつら、すぎゆく透明な景色たちが、僕の心に浸透してくる。
全てが新鮮で、美しく見えた。今の僕には、天使のささやきみたいに思えた。
あっという間に目的地のバス停に着くと、キャリーケースをゴロゴロ引きながらホテルへと向かう。
すると、綺麗に舗装された一本道の先に、一人の男の姿があった。
白いタイルにさんさんと降り注ぐ太陽が反射して、僕は目を細めた。
男はサングラスをしていて、ホテルの前のベンチに腰かけていた。
足を組み、何やらカッコよく本をよんでいる。
僕は左手を広げ、目の上で日よけを作った。
だんだん慣れてきた視界に目を凝らすと、、それは、間違いなくモミアゲ男だった!
いきなりの対面になるかと思うと全身が驚き、思わず僕は足を止めそうになった。
彼はこちらに気が付くと、顔だけこちらを向け、すくっとベンチから立ち上がった。真っ白な半袖シャツに、薄ピンクの短パンで、足はサンダルだった。
なにやらスマホを素早く操作し始めている。
僕はきちんと挨拶をしようと、足早になって、ガラガラと近寄っていく。
キャリーケースの取っ手を握る手には汗が滲んでいた。
――やっと、会えるんだ。
だけど、もう目の前かというところで、軽快な音楽が鳴り始めた。
モミアゲ男はうんうんと頷くと、スマホをベンチに置き、ずんと下を向く。
足元は音楽に合わせ、トントンと足踏みしている。
だんだんと身体が左右に揺れ始め、肩でリズムを刻み始めた。
すると、、
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