20歳目前の愛猫の死、理想的に見送れた話 ~看取りのプロが自分のペットとどう向き合ったのか~後編

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前話: 20歳目前の愛猫の死、理想的に見送れた話 ~看取りのプロが自分のペットとどう向き合ったのか~中編

安らかにじゃなく、苦しんで逝かせることだけはしたくなかった。

 

昨日は、本当に覚悟したけれど、そのあとからは、意識も良いし、いつも通りに戻った。といっても、全くの寝たきりだけど・・・・。(だから、朝まで起きているのはやめて、私も眠ることにした)

 

今朝起きたら、大量に尿失禁していて上手くペットシーツにキャッチ出来てなくて、身体半分濡れていた。

 

朝から身体拭きして、ドライヤーで乾かして、体位変換して、マッサージして、ブラッシングして、ご飯を食べさせる。手はかかるけど、昨日のあの苦しみがないので嬉しい限り。

 

今日はリラックスして寝てる。

 

この姿をみると、昨日はずっと苦しかったんだなと思った。

 

毎日が試行錯誤だけど、ミーシャの生きようとする姿に感動する。


 

2018912日:日記より      

ミーシャが寝たきりになって6日が経過した。

 

昨夜は、寝室に移動したら変な鳴き声を。お腹は張ってないのに、何が辛いのか?

 

ペロペロと、口の回りを舐めるので、何かを口にしたい訴えなのか?

 

わからないことが、苦しみを治せないことが辛い。

 

とにかく身体を触り、手を握り、感謝を伝えて、私が出来ることをする。

 

辛そうなミーシャは見たくない。だけど、ミーシャの思いはわからない。

 

辛くても生きたいのか?辛いくらいなら、早く逝きたいのか?

 

ミーシャの命の期限はミーシャが決めるもの。私が決めるものではない。

どんな選択をしようが、ミーシャが良いようにして欲しい。

お別れが淋しい悲しいという私の思いは二の次だ。

 

そんなことを伝えながら、手を握りながら眠りについた。

 

朝には落ち着いていた。ただ、上手くペットシーツが当たってなくてミーシャびちょびちょ。クッションも汚染。朝から清拭やら洗濯やらをして、今日も生きていてくれることに安堵する。

 

今日は午後から半日不在。体位変換も出来ない。

 

大丈夫か?と思いつつ、何があっても受け入れることにした。

 

ただ、帰りに美味しいアジのたたきを買って帰ることを約束した。帰りにお刺身が美味しいスーパーに寄ると天然のカンパチがいた。ミーシャ、カンパチ食べたことないけど喜びそう。亡くなる前に、食べてみて欲しい。

 

ドキドキしながら帰宅。鍵を開けて家に入る時は緊張した。

 

ちゃんと、ミーシャは呼吸していた。今回は上手にペットシーツを敷くことが出来ていて、ミーシャがほとんど濡れることなく尿失禁していた。

 

ほっとした。

 

そして、天然カンパチを細かく刻んでミーシャの前に持って行くと、20年近く生きていた中で一番か?という程の興奮

 

お皿に手をかけて欲しがるミーシャ。気づいたら、半分以上ミーシャが食べた。途中で私の分がなくなるかもと思ったくらい。

 

亡くなる前に、食べさせることが出来て良かった

 

食べてくれて、ありがとう~


 

最後の晩餐     

 寝たきりになって6日目。

 

2日くらい前から手足が冷たくなってきた。肉球もピンク色ではなくて色が抜けてきた。おそらく血圧が下がってきているのだろう。

人間でいうと、手足が紫になって冷たくなってくると、あと数日でお迎えがくるサインだった。

 

ミーシャもそろそろお迎えが来るなと思って、ちょうど外出だったその日、美味しい魚屋さんに寄ってお刺身を買って帰ることにした。ちょうど天然のカンパチが売っていたので購入した。

 

 まず一切れを小さく切って、スプーンで食べさせる。すると、今まで見たことのない勢いで食べだした。

 

おかわりが欲しいと、前足を私の腕に絡めてくる。すごい勢いで頭を上げてこちらを見ている。

 

そうかそうか、とまた一切れを切って食べさせる。アッという間に食べる。

 

カンパチの一切れは大きいのに、気が付けば8切れも食べていて、もう少しで私が食べる分がなくなる所だった(笑)。

 

あとで便とガスが貯まって苦しくなるかもしれないと思ったけれど、こんなに美味しそうに必死に食べているミーシャを見たら、食べたいだけ食べさせようと思った。

 

 ちょうどこの食事が最後の晩餐になった。

 

今思うと、本当にあの時に特別な天然カンパチを食べさせることが出来て良かったと思う。

 

あれを食べさせていたかいなかったかで、私のやり切った感がかなり変わっていた。

 

やっぱり美味しいものを思いっきり食べさせたかった。食後には、びっくりするほど胃が張っていたけれど・・・。

 

2018912日:日記より     

大好きなお刺身が目の前にあると、今まで見たこともないようなランランする目になるのだけど。

 

さすがに死期が迫っているからか、スイッチが切れると生気がなくなる。

 

最近、痩せすぎで目が閉じない。痩せすぎると、目の回りが窪んで目が閉じなくなることを、沢山の人々を看取ってきて知った。

 

猫も人も同じ。

 

こうして、だんだんとあちらの世界にいる時間が増えていく。

 

あちらの世界に完全に行く前に、やりたいことはあるかい?

 

私は全力で叶えるよ🎵


 

2018913日:日記より     

ミーシャが寝たきりになって7日目

 

めちゃくちゃガンバって生きようとしているミーシャちゃん

 

先週までは、ヨロヨロと転びながらも、キッチンで作業する私の足にまとわりついていたのに、今は来ることがない。

 

外出から帰宅したら、必ず玄関までお出迎えしてくれるのに、もうしてくれない。

 

今は、お気に入りの緑のモフモフクッションから動かない、いや、動けない。

 

常に私の姿が見えるように、日中はリビング、夜間は寝室に移動して、いつでも手を握れる距離にいる。

 

昔は私が手を握ろうとすると、ミーシャの強い力ではたかれていた。手を握るなんて、あり得なかった。

 

今は、完全に脱力していて、手を握っても反応しない。

 

むしろ、尻尾を振って喜んでいる。

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