コミュ障の受付嬢が世界を変える。

私人嫌いなんですよ今から6ヶ月前、私は初対面の人に開口一番そう告げた。厳密に言うと " 好きな人は好きだけど嫌いな人とは関わり合いたくないし第一印象でこの人苦手だなぁと思う確率がもう99%くらいでほとんどダメ。初対面とか面倒臭い。相手のことなんか微塵も興味ないし早くこの時間が過ぎて一人になりたいわ " と心が叫んでいる。

● 小中高・専門学校時代の私

思えば子供の頃から人付き合いは苦手だった。小学校の頃は同級生がたった9人という田舎で育ち純粋に成長するかと思いきや少人数でも集団になるといろいろややこしいということを子供ながらに感じていたので距離を置き、図書館の本を6年間で全部読んじゃうくらいに本が友達だった。
中学校は50人くらいの小学校と私たち9人が一緒になった感じで、いわば大きな(といっても小さいけど)輪の中にバラバラに入っていく感じだった。でも無理に仲良くなろうとも思わないし一人でいることが嫌じゃないので別に平気だった。なのになぜか3年生の時に私は生徒会長になる。人と関わりたくないのに人を束ねる役を買って出るという不可解な行動。私は時々突拍子もないことをする。
そして高校。みんなは近くの普通高校に行く。私はとにかく誰も知ってる人がいないところに行きたかったので遠くの商業高校を選んだ。高校の友達とはバンドを組んでライブをやったり当時それなりに楽しく過ごしたけれど今も繋がってる人は一人もいない。商業高校だったので私はそこで簿記に出会った。数字はいい。数字は美しい。数字は裏切らない。数字が好きだ
ということで私は高校を卒業すると大原簿記専門学校に通って短期間で税理士を目指すコースに入学した。毎日10時間以上勉強する生活で学校と女子寮を行き来する日が続いた。女子寮と聞いて心踊るのは男性だけでそこで生活する私にとっては全く休まらない場所だった。トイレとお風呂と(当時は携帯がなかったので)公衆電話が共同。食事はみんなで食堂。寝るスペースだけの個室には頻繁に人がノックをして入ってくる。や。や。休まらない。ひとりになりたい。ひとりにしてくれ!ということで私は2年契約の寮を1年足らずで後にした。

● 社会人になってからの私

さて大原を卒業して税理士事務所に就職。何社か受けて何社か落ちた。私にはその頃から根拠のない自信というのが備わっていて面接で落ちると "この会社私の良さがわからないなんてダメだな" と心底思っていた。そしてトーマツが私を採用する。さすが。世界のデロイト・トーマツ。私を選ぶとは見る目がある。そしてそこで待っていたのは手厚いサポートだった。丁寧な研修。優しい先輩。許される長期休暇。遊んだ。遊びまくった。ふと気がつくと7年経ってもまだシニアマネージャーになれる気配がない。やばい。遊びすぎた。終わった。。。
そして私は世界のデロイトから巣立ち人材紹介会社の勧めで上場前のネットベンチャー " オン・ザ・エッヂ "に入社。のちにライブドアになるその会社でのことは " デロイト税理士→ライブドア幹部→キックボクシングジム経営 https://storys.jp/story/33572 "で書いているので省略するとしてここでは "その頃の私"がどうだったかについて触れたい。あの頃の私の部下は言う "丹澤さん怖い。怖くて話しかけられない。"と。子供の頃からずっと人とあまり深く関わらず生きてきたのだから急にマネージャーになってスタッフがたくさんできてもどうマネージメントしていいかなんてわからない。そうだ。私はいわば職人だ。数字の職人なんだ。職人たるもの働く背中を見せていれば弟子はそれを見て勝手に学ぶだろう。教えてもらおうなんて思うな。私は誰よりも真面目に完璧に働くから。それを見て勝手に成長してくれ。話しかけるな。集中力が途切れる。依頼はメールでしてくれ。その方がタスク管理が楽だ。そう思っていた。いや実際にそう伝えていた。そしてそれは自分のスタッフに対してだけではなかった。収益を生まない管理部をコストセンターだと思っている事業部相手にも私は虚勢を張った。管理部ナメるな。なんだこの交際費は。この接待が将来売上に繋がると思っているのか?売掛金回収できてないじゃないか。なんで期限までに経費精算出せないんだ。却下。自腹でよろしく。といった感じでまさに周りを敵だらけにした。そして自分は数字を愛でていた。愛すべきものは人ではなく数字とお酒と仕事
そして。ライブドア事件が起きた。私はますます人を避けるようになった。それなのにその後会社勤めを辞めた私はなぜかサービス業であるキックボクシングジムを始めた。それが今から7年前。 "コミュ障の受付嬢・丹澤" の誕生である。電話が苦手なのですぐにネット予約を導入した。対面が苦手なので体験が終わったら必要な情報がびっしり書かれたジムのご案内を渡して後日メールで連絡した。なかなかなコミュ症っぷりである。代表は元ボクシング日本チャンピオンで威圧感がある。勇気を振り絞って体験に行ったら目も合わせない・笑わない受付嬢が待っている。そんなマンションの一室のジムにあなたは行きたいですか? イヤ。私でも嫌だわ。そして気がついたら7年。あっという間に7年。最初の頃に比べ少しずつ声のトーンも高くなり口角をあげて電話に出れるようになったものの接客する態度にはほど遠い。私は本当にこのままでいいのか?いや。ダメでしょ。。。

● そして今の私

ということで今から6ヶ月前 "心を磨く、超・営業力道場"に通い始めた。結果にコミット【しない】道場。そりゃそうだ。つきっきりのトレーナーのお陰でダイエット成功。結果にコミット。してもらってどうする。いい大人が他力本願でどうする。結果にコミットしてもらってその相手がいなくなったらどうする。もとに戻ってしまうじゃないか。自分で自分にコミット。自分自身が変わればあとは自力で輝ける。ということで結果にコミットしてくれない道場に足を踏み入れたわけだ。
ここでこの文章の冒頭に戻る。6ヶ月前。道場破りの初日。朝7時@恵比寿。まずはお互いのことを話しましょうという自己紹介で私は開口一番 "私人嫌いなんですよ"と言った。素直に。正直に。人が苦手で話したくないと伝えた。" おいおい。営業勉強しに来たんじゃないのか。なんだ人が嫌いって。やる気あんのか。ふざけてんのか。 " きっと相手はそう思っただろう。そりゃ誰でもそう思うわ。でも私はふざけていない。人が苦手だけどこのままじゃダメだと思ったからここに来た。道場は月-木で毎朝7時-9時。この生活が半年続く。まずこれ聞いた時点で意思はグッラグラに揺れるよね。朝5時30分に起きるってことになったら前日深酒できないじゃーん。無理じゃーん。酔いつぶれて泥のようになって眠るのが幸せなのにそれができないとかマジないし。行ったら行ったで知らない人と2時間も一緒にいなきゃならないし。道場に行かない理由は山ほどあったけど結局道場に足を踏み入れてしまった。魔が差した?としか言いようがないな。中学時代になぜか生徒会長に立候補したように。私の中の眠っている何かが後押ししちゃったんだろうな。
そして私は道場に通い始めてすぐ変化した。カラッカラに乾いたスポンジがグングン水を吸い込むように何もかもを吸収した。言われた事は素直に実践した。自分のやり方や思い込みを全て脇に置いた。そして気がついたらコミュ症の受付嬢はよく喋る山梨のオバちゃんと化して人と話すのが好きになっていった。"この人苦手だな "という私の第一印象は99%外れていたし、話してみたらいい人じゃーん。の連続だった。それに朝から2時間も人と話しているとなんだかもうエンジンかかっちゃって10時にジムで受付始める頃には完全にあったまっていてよく喋った。そして何より劇的に変化したのは、というか、気づかされたのは。あたしって人間好きだったんじゃないの?ということである。
それに気づいてからはとっても楽になった。もう自然体よ。仕事だけじゃなくてプライベートも楽しくてしょうがなくなってきた。もちろん私にも20年・30年と付き合っている昔からの友達がいて、その人たちのことはずっと好きだけど、今は新しく知り合う人にも興味が湧いてきた。これはねぇもう奇跡。ずっとシャッターをガラガラガッシャンとおろしていた私がもう今は全開。なんというか色々と引っかかってたものが全部なくなった。相手によって自分を変えることも虚勢を張る必要も初対面だからと緊張することもなくて素でいられる。素のままでいられる。そして素の自分は結構いい奴(自分で言っとく)

今は。みんなが怪我なく楽しみながらキックボクシングができるリズムファイティングが日本や世界のフィットネスクラブに採用されて健康なまま年を重ねられる人が増える未来を夢見たり、知らない人同士がトレーニングを通じて仲良くなれるイベントをやったり。人嫌いが人を繋げる愛ある空間を作っているわけで。なんというか今までと180度違う世界に立ってるけれど、でもこれはコミュ障時代があってこそなのです。だからライブドア時代につらくあたった人も許してね。今はやわらかーくなったから安心して声かけてね。イベントいっぱいやるから来てね。いっぱい話そうね。いっぱい笑おうね。これからもよろしくね。

NEW丹澤の好きなもの:数字とお酒と仕事+人
NEW丹澤に会える場所:TAKE IT EASY https://www.takeiteasy.ws
NEW丹澤を作った場所:心を磨く、超・営業力道場https://peraichi.com/landing_pages/view/eigyouryoku 

著者のTanzawa Tanさんにメッセージを送る

メッセージを送る

著者の方だけが読めます

みんなの読んで良かった!

STORYS.JPは、人生のヒントが得られる ライフストーリー共有プラットホームです。