鬱病で半年間寝たきりだった僕が、PC1台で世界を飛び回るようになった話。
しかもこの志賀島、かなり交通が不便な場所にあって都会まで遊びに行くのも一苦労。結局2ヶ月間、遊びに行くことも滅多になく仕事をしまくり、40万円くらい稼ぎました。
(志賀島の砂浜。仕事がないときはよくここでぼおっとしていました。ここから眺める夕日はとても綺麗だった)
0からスタートしようと思い、日本で唯一の"スラム街"と呼ばれるあいりん地区へ
住み込みで貯めた40万と、貯金の16万を合わせて56万円。
その全財産を握りしめて僕が次にやってきたのは、大阪・あいりん地区でした。
薄汚れた格好をした労働者と、浮浪者があたりまえのように路上に寝転がり、酒を飲み、喧嘩をし、いつもトラブルが絶えない日本で唯一の「スラム街」とも呼ばれる街。
僕がこの街を選んだ理由は
・日本で一番物価が安くて便利な街だから
・底辺から這い上がる経験をしたかったかから
というものです。
この界隈には1泊1000円程度で泊まれる宿が密集していて、居手続きは窓口に相談して空き部屋を確認、空いていればもう、その日から長期契約で入ることができます。
また、「パチンコ店のようなスーパー」として有名な「玉出」があり、
弁当半額タイムセールの時間帯をうまく使えば、1日500円でお腹いっぱいになることができます。(唐揚げ弁当が300円くらい)
学生時代に、大阪に遊びにきたときにこのことを知った自分は、いつか、何かあったら、ここに来れば暮らしていけるかもしれない、と思っていました。
また、一度人生に挫折してしまったのだから、もう一度0から始めたい。あいりん地区から這い上がるということは、そのわかりやすい証明だと思ったのです。
僕の部屋と仕事場です。
三畳のスペースには当然机は置けませんので、BOOK OFFで買ってきた100円本を積み重ねて机に。ここで胡座をかきながら、ひたすらにWEBビジネスに取り組みました。
1日24時間、月曜から日曜日まで、とにかくサイトを作り続けました。
指の骨が折れるほど、手首が腱鞘炎になるほど、手首に出来たマウスだこが擦り切れるほど、胡座のし過ぎで足腰の骨が歪むほど、ひたすらサイトを作り続けました。
なにせ全財産が56万円なので、1ヶ月7万円で暮らしたとしても、8ヶ月しか生きられない。貯金が尽きる前に成果を出さなくては、僕もまた、路上に転がる浮浪者のひとりになるしかない。
1ヶ月間頑張って、最初の報酬が320円。
2ヶ月目で、3000円。
3ヶ月目で、10000円ちょっと。
僅かずつですが、少しずつ成果がでてきました。
しかし、そんなことを言っても微々たる金額。
1日中仕事をしている。疲れたら寝て、起きたら作業してを繰り返して、繰り返し続けているのに成果が出ない。
「24年間も生きてきたのに、俺はこんなにも稼ぐ力がないのか...!」
その悔しさや劣等感に押し潰されそうになり、毎日「ちくしょう、ちくしょう」と叫びながらキーボードを叩いていました。
それでも、逃げるわけにはいかない。
それでも、諦めるわけにはいかない。
「社会に戻ればまたきっと、自分は鬱病になる。企業ではもう、生きていくことはできない。だから、この仕事で成功できなければ、本当に自分は生きる方法がなくなる」
そして、絶対に「出国したい」という情熱。それだけはどんなに辛いときも、消えませんでした。
「出国する、出国する、僕は絶対に出国する...」
その言葉を、何万回繰り返し唱えたかわかりません。
異国の街を事由に放浪し、仕事をし、恋をする自分の姿を思い浮かべながら、とにかく手を動かし、サイトを作り続け、気がついたら月収が20万円を達成していました。
2012年7月、ついに出国。
2012年7月25日、25歳の夏。
僕はタイ行きの航空券を握りしめて、成田空港にいました。
月収は30万前後で安定し、WEBサイトの運営を手伝ってくれる国内のパートナーも見つけ、PC1台あれば、外国でも自由に仕事ができる環境を手に入れることが出来ました。
もちろん、ただ「海外でも仕事ができる環境を手に入れた」だけで、向こうでも自由に贅沢な旅をすることはまだできず、仕事は続けなくてはならないですが、、、
この1年間で僕は、
タイのチェンマイでアパートを借りて、喫茶店で仕事をしたり、
各国の色んな飛行機に乗って飛び回ったり、
可愛い女の子とデートをしたり、
気分転換に荷物をまとめて、新しい街へと移動したり、
現地の語学学校にかよって、タイ語を勉強したり。
現地のイベントに呼ばれてなぜかスピーチをしたり。
これまでタイ、ラオス、ベトナム、イタリア、フランス、スペイン、ポルトガルの7ヶ国に住んできました。
旅をしながら仕事をし、お気に入りの街を見つけたら住み着いて、パソコンひとつで仕事をし、現地人と仲良くなって楽しい毎日を過ごす。旅と仕事が一致したライフスタイルを、だんだん実現することができるようになりました。
最初はアフィリエイト・ビジネスだけでしたが、今ではWEBマガジンを運営したり、Facebookのファンページを運営したり、「ひとりでもWEBで稼ぐ」仕組みを幅広く実践しています。
そして稼いだ旅資金で世界を飛び回り、Facebookやブログでその情報を発信。「世界を自由に飛び回る」というライフスタイルに共感してくれる仲間を増やし、彼らのライフスタイルをWEBで叶えるお手伝いをしています。
今つらい状況にいる方の、何か少しでもヒントになれば嬉しいです。
最後までお読みいただきありがとうございました。
追記:今回の記事が元になった本が、出版されることになりました。
★書名:「うつ病で半年間寝たきりだった僕が、PC一台で世界を自由に飛び回るようになった話」
★出版社:朝日新聞出版
★発売日:2014年4月18日(金)
★値段:1400円+税
★著者:阪口裕樹(さかぐちゆうき)
こちらのストーリーがベースとなり、本を書かせていただくことになりました。
内容は、
・千葉の実家で半年間寝たきりだったときのこと
・自分の夢に決着をつけるため日本縦断した話
・異国の街に恋人を置いてきた、その悔しさを晴らすために起業したときのこと
・うつ病を克服するために九州の旅館で住み込み働いた話
・大阪あいりん地区に潜伏し、元ヤクザ幹部に人生を教わった話
・世界を自由に飛び回るためにWEBで稼ぐ力を身につけた話
など、このストーリーで中でお話しているものや学びについて書いています。よろしければご覧いただけると嬉しいです。
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