【地球の裏側で元ホストと旅をして学んだ魔法の言葉】
それから寝袋を持ってきてそれにくるまりながら、また色んな話をした。
星を見ながらくっついて話すなんて、中学生みたいだなー、ってまた沢山笑った。
みんなの決意
次の朝、タケちゃんの妙な意気込みで目が覚める。
え〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜!?
一週間前までスペイン行きの航空券をとろうとしていたタケちゃん。
まさかの発言にみんなビックリだった。
実は昨晩、KEIちゃんとタケちゃんのソウルカラーを描かせてもらったのだ。
そのとき、たけちゃんが彼女をおいてきた理由が分かった。
それは、彼は「一人」じゃないと自由に生きられない、というこころの思い込みがあったのだ。
”自由に生きるにはどちらかを捨てないといけないんだ。”
だからパソコンも携帯も持たず、日本と一切連絡をとらず逃げるように旅をしていた。
しかし、彼は自分の本音に気づいたのだ。それは彼女もとても大事だということ。
本当は旅も彼女も、自分は選びたいということ。
逃げたかったのは旅でも彼女からでもなく、自分の概念からだった。
すると彼は迷いなく言い放った。
”そんなクソみたいな信念、ペルーの犬にくれてやる!”
頑として、日本に帰ると言わなかったあのタケオから、まさかの名言だった!
なんとタケオも、明日やすと一緒にペルーを出ることになったのだ!
タケオの変化と行動力に、みんな圧倒されてしまった。
だけど、彼女に会いに帰るって、タケちゃんメチャクチャかっこいい!
自分の”本当の自由”がわかった今、タケちゃんにはそんなちんけな信念、もはやいらなかったのだ!
さよなら流れ星
その日はみんなで山の上にある遺跡を登った。
この遺跡が最後の思い出だった。明日はやす、そしてまさかのタケちゃんも、もうペルーを出てしまう。
遺跡までは、急な山登りトレッキングが2時間ほど続くのだ。
でも、どうしてもみんなでそこを登りたかった。
その遺跡は、古代昔、イニシエーションで使われていた場所だったからだ。
(イニシエーションとは、人間が成長していく過程で、次なる段階の期間に新しい意味を付与する儀礼。
人生儀礼ともいう。)
ぶうぶう文句を言われながら、やっと頂上の遺跡に辿り着いた。
2時間のトレッキングで到着した遺跡は、達成感もあってか感動的だった。
ここで願ったら、絶対叶いそう〜〜〜!
遺跡の中で、みんなで手を繋いでお願いごとをすることにした。
石造りの柱が囲む真ん中で、みんなで輪になる図は、何だか神秘的だ。
空はもう真っ暗で、星が出ている。
みんな何を願ったかは言わなかったけど、結構真剣だった。
でもこの【チーム330】なら不思議と叶う気がする。
もし本当に叶うなら、またみんなで会えるはずだ。だから寂しくないんだ。
願いを3回唱えてこっそり見上げた空は、満天の星だった。
その帰りは、懐中電灯で照らさないと少し前が見えないほど真っ暗になっていた。
月がキレイだな〜!
多分、そんな誰かの何気ない一言でみんな同時に夜空を見上げたときだった。
今まで見たことのない、とても長い流れ星が流れた。
それをみんなで同時に見たんだ。最後のプレゼントのようだった。
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