【人の優しさに感謝】ベトナムのぼったくりタクシーで落とした携帯が戻ってきた【現地キャバ嬢に感謝】

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著者: 太原 大助

無事携帯電話を受け取る


タクシー会社に到着。

りっぱなビルだ。



入口も普通。



入館書を受け取り首から下げて落し物係のような部署に向かった。

そこで、僕の携帯を見せられた。


「やったー、あったよ、コレコレ!」


ホテルとの話がスムーズに進まなかった理由がわかった。

僕の携帯はシャープ製だが、シャープのロゴなどは携帯のどこにも書いてない。

そのかわり「docomo」と書いてある。


タクシー会社としては「docomo製」だと考えたようだ。

よって、「シャープ製の携帯電話の落とし物は無い」ということで話が噛み合なかったようだ。これは自分自身の伝達の気遣い不足だったので、ホテルのスタッフの方にもタクシー会社の方にも申し訳なく思った。

この会話がうまくかみ合っていないというのをホテルのスタッフより先に気付いてタクシー会社に行こうと提案したA子さんはスゴイと感じた。


メーカー名の勘違いの事情を説明すると、紙を手渡されて記入するように求められた。

ここでも同行してくれたA子さんが手助けをしてくれて、記入の仕方を説明してくれた。

とても助かった。

記入項目は20項目ほどあり、おそらく一人だと手続きに相当の時間がかかったと思う。

喜びのあまり、タクシー会社の方と記念撮影をした。




なぜ、ハノイにつながったのか?


ベトナムの電話回線は固定電話も(すべてかはわからないが)携帯電話も090で始まる。


僕はベトナムに居る間、紛失したメインの携帯電話を利用していた。

日本から電話がかかってくるときは090-xxxx-xxxxと表示が出る。

こちらからかける時も090-xxxx-xxxxで通話ができる。(ただし、アドレス帳からあて先を選択して発信していて、表示に090-xxxx-xxxxと表示されるので090発信でよいのだと感じていた)

ローミング機能で日本と同じ発信でつながるのだと考えていた。


紛失していない2台目の携帯電話は普段ほとんど通話で利用してなかった。

そして、この携帯電話から自分のメインの携帯電話に090発信で電話をかけていたのだが(アドレス帳からではなく、直接ダイヤルした)、紛失した電話番号とまったく同じ電話番号がハノイに存在していたようだった。

直接ダイヤル発信をする際は、国番号をつけないといけないようだった。

よって、正しくは+8190-xxxx-xxxxという発信が正しかったのだ。


・めったに発信しない2台目の電話から発信した

・自分の紛失した携帯電話番号への発信なので発信間違いは無いと過信していた

・1台目の電話の挙動から自動ローミングで日本の携帯電話への発信は通常の090や080で始まる番号発信でよいと判断してしまった

・ベトナムの電話番号が090で始まることを知らなかった

このような状況が重なっていろいろな混乱を招いてしまった。


そして、僕の2台目の携帯電話から発信した電話はすべてハノイにつながっていたというわけだ。

ここでいろいろな謎が解けた。

ハノイの方、ゴメンナサイ。


A子さんにお礼


今回の件はA子さんの協力がなければ解決できなかったと痛感した。


僕のメインの携帯は取引先の電話番号などさまざまな情報が入っている。

セキュリティをかけているので、情報漏洩の心配はないが、連絡先などが分からなくなってしまうと困る。


定期的にバックアップは取っているものの、最新情報までのバックアップは取っていないので、携帯を紛失したときの痛手は大きい。


A子さんになにかお礼がしたいと伝えたのだが、お礼はいらないという。

わざわざ仕事を休んでもらってここまで協力してくれたのに申し訳ない気持ちでいっぱいだった。


今日は帰国の日。

お礼になるかわからないが最後にお店に顔をだしてチップを多めに渡すことでお礼とさせてもらうことにした。


ベトナムへの感謝を形にしたい


今回の件で、ベトナムの事、ベトナム人の事がとても好きになった。

ベトナムとビジネスをしたい。

そんなふうに思うようになった。

今、ベトナムとできるビジネスを考えている。

現地にウエスタンユニオンで送金して、簡単な市場調査を依頼した。

ビジネスの構想は実現できるか未知数だが、形になりそうだったらまたSTORYS.JPにて報告させてもらいたいと思う。


今回得た教訓やベトナム(ホーチミン)の情報

・スクーターの数が多い。

 そのほとんどは中古車と思われる。

 メーターは140kmぐらいまであるが、実際は30-40kmしかスピードはでない


・スクーターのヘルメット着用は義務化されているが、乗員制限は無い(厳密にいうなら家族は同乗できる。そのため夫婦+子供2人の4人乗りをしている人も多い)



・スポーツカーが全く走って無い

 高級車(セダン)などは走っているがフェラーリやポルシェなどのスポーツカーは皆無


・休日が少ない 祝日も少ない

 昭和の日本ににている。ただし、残業はほとんどなさそう


・チップ制

 チップを払わなくても嫌な顔はされないため、チップが不要というイメージがあるが、チップは大事な収入源のようなので、渡す必要がある

 これは、現地の人(ベトナム人)から聞いた。

 ただ、ホテルのベッドメイクなどのチップは当然必要。


・街の清掃が行きとどいていて清潔感がある

 新興国に限ったことではないが、海外にいくと街にゴミが落ちていることが多い。

 しかし、ベトナムは清掃が行きとどいているのか、街がとてもきれいだった。

 これは、都心から離れても同じイメージだった。


・男性があまり仕事をしない

 温かい地方にありがちだが、男性が仕事をしていなくて女性が懸命に働いている姿をよく見た。

 スクーターの数が多いのは前記したとおりだが、スクーターが駐車されていればそのスクーターのシートに横たわって寝ている男性がかなりの数いた。

また、いろいろな店で男性は店の入り口に座っていてお茶を飲んでいてお客がきたら「いらっしゃいませ」的な言葉を発するだけ、接客は店内で女性がするというケースも多々見受けられた。


・ハエが少ない

 冷蔵設備などが整っていない地域などもあるのでハエが多いのかと思ったが、ハエがかなり少なかった。衛生管理はしっかりしているという印象だった。


・信号や横断歩道が少ない

 道を横断するのは命がけだ。車やバイクが行き交う道をすり抜けて横断する必要がある。慣れるまでかなりの心理的プレッシャーがあった。


・電車がほとんどない


・日本料理店などの味の再現率が極めて高い

 寿司やそばなど食べても日本とほぼ変わらない。他の海外ではあまり無いこと。

 香港は日本食をよく再現していると思うが、それ以上という印象。

 デザートにヤクルトが出てきた。



・平均賃金は日本の8分の1程度

 ホーチミンの例

 大学卒業して特に目立ったスキルなどが無ければ月収15,000円ほど

 スキルがあれば月収25,000円ほど

 

・女性の髪の毛のおしゃれが特徴的

 髪の毛の一部(メッシュを入れるような本数)にギザギザのアイロン?をかけるのが流行っているよう。


・女性の日焼け対策がすごい

 日差しが強いため、完全防備で女性が外出している。

 マスクやサングラス、手袋など。


・ホームレスがいない

 セーフティーネットがしっかりしているのか、社会主義だからかは分からないがよいことだと思う。


・たまに停電がある

 これは海外ではよくあることなので特に気にならなかった。数分で復旧するようだし。


・町中に警官が居ない

 ほとんど警官は見かけない。見かけるのは夕方の混雑時に交通整理をしている時ぐらい。


・高齢者が少ない

 ほとんど若者しかいない。平均年齢は28歳ぐらい。


・観光スポットは意外と少ない


まだまだ発展しそうなベトナム。治安もいいし、人もいい。食事もおいしい。

日本と良好な関係が今後も続くのを願ってこのストーリーを終了したいと思う。

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