ハイスクール・ドロップアウト・トラベリング 高校さぼって旅にでた。
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あれから14年がたち、いま30歳。
ぼくはホームレスにはならなかったし、死にもしなかった。
旅から10年後の26歳のとき、係長として務めていた出版関係の会社をインドに行くと言って辞めた。
結局インドへは行かず、縁もゆかりもない鳥取県に突然移住した。
そして、出会ったばかりの友人と二人で飲食店を始めた。
飲食店で働いた経験はないし、やりたいと思ったことすらなかった。
2泊3日の旅行で生まれて初めて鳥取に来て、ふらっとそのまま移住してしまって「人生のジェットコースター」に身をゆだねたらこうなった。
1年半の間、廃墟みたいだった古民家を手づくりで改修した。
いま、オープンしてちょうど1年。
日本で一番人口の少ない県の小さな町だけど、ここから世界を変える、と思いながら暮らしている。
「鳥取に地球の地軸が傾いている」
とまわりの人には言い続けている。
そう確信している。
この世に片隅なんて場所は無い。
ぼくがいるところが常に世界の中心だ。
これから時代の大きな変化が起こると思う。
ぼくらはみんな、きっとこの世界を変えていくための「何かしらの役割」を背負っているはずだ。
それをまっとうすべく、いまを生きている。
10代の自分どころか、サラリーマンをしていたころの数年前の自分からしても、まったく、こんな人生になるとは想像もつかなったが、そのわけのわからなさ、不安定さ、予測不可能、どきどき、新鮮な気持ちになれる日々を自分ではとても気に入っている。
「人生は何が起こるかわからない。だからこそおもしろく、生きてみる甲斐がある」
そう思っている。
そういう考えを持つようになったのは、16歳のときに高校をサボってある日突然、旅に出た、そのときからだ。
その旅は、いまにいたるまで本当に大きな影響をぼくの人生に与えている。
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信ずるものが一つあればいい
それが何であってもいい
どんなにささやかでもいい
誰にも知られなくていい
微笑みを誘うものであればいい
考えただけで胸が熱くなればいい
それはやがて君の中で無限の広がりとなるだろう
抱いている夢に直結するだろう
凛然と生きられるだろう
人に優しくなれるだろう
自分自身を好きになるだろう
ー「君へ」(ポール・牧)
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