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成長を続けるヒット商品の裏側、1年で年間売上22億円から35億円へ「PURE POTATO じゃがいも心地」2020年9月リニューアル後月間売上“過去最高”を更新

著者: 株式会社湖池屋

株式会社湖池屋では、じゃがいもの素材の味わいとほくほく食感を楽しめる厚切りポテトチップス『PURE POTATO じゃがいも心地』ブランドを2015年から発売しておりますが、2018年10月~2019年9月までの売上金額(出荷金額)が22億円を達成し、菓子市場におけるヒットの目安である年間20億円を上回りました。今年9月、じゃがいもの濃い味わいをより一層楽しめる味わいへ進化させリニューアル発売したところ、順調に売上を伸ばし2020年9月単月の売上金額は2018年9月単月との比較で約1.7倍となり、月間売上過去最高を記録するなど、高い評価をいただきました。このSTORYでは、ヒット商品に至るまでの経緯を振り返りながら、年間売上35億円※に到達するまでの裏舞台での出来事をご紹介します。

※2019年10月~2020年9月 売上金額比較(出荷金額)




PURE POTATOじゃがいも心地」誕生のきっかけ

「PURE POTATOじゃがいも心地」が誕生したのは2015年。今から5年ほど前のことです。

北海道支店にて勤務する1人のセールス担当から「北海道産のじゃがいもを使って北海道の皆さんに喜んでもらえる商品をつくりたい」という声が上がりました。

湖池屋ではポテトチップスの原料であるじゃがいもは、全て“日本産じゃがいも”を使用しており、当時からじゃがいもに対しては並々ならぬ強いこだわりがあったこともあり、“北海道産のじゃがいも”と“北海道産の原材料”を使用した、特別なポテトチップス作りが始まりました。通常、湖池屋の商品開発では、マーケティング部から発信することが殆どですが、現場の声から生まれたということもあり、熱い情熱を胸に意気盛んに開発に取り組みはじめました。



伸びない売上

2015年2月、北海道の一部の企業でテスト販売を開始しました。

発売後、湖池屋お客様センターに「北海道で買って食べたがとても美味しかった。他の県では買えないのですか?」「御社のホームページなどから直接購入することはできないのでしょうか?」など、早速お問い合わせが届きました。


『この商品は売れる!』

発売エリアを絞った上、一部企業でしか販売していないにも関わらず、このようなお声をいただくことは珍しく、手ごたえを感じていました。より良い商品として世に送り出すべくブラッシュアップを重ね、2015年9月、ついに全国へと販売エリアを拡大し秋冬限定の特別なポテトチップスとして発売を開始しました。



発売後、お客様より「サクッとした食感がたまらない」「美味しすぎてリピート決定!」など、中身についてはかなりの好評価をいただくことができ、徐々に口コミも広がってゆきました。

「もしかすると、本当にヒット商品になるかも知れない!」

社員一同、期待に胸を躍らせていました。

しかし、何故か爆発的な売上伸長は起こりませんでした。相変わらずお客様センターに届くお客様からの評価は高いものの、どこか“ヒット商品”のような大きなムーブメントが起きる気配がありませんでした。ヒット商品を目指して新フレーバー展開、パッケージの微改良、商品プロモーション等、様々な施策を実施しながら、根気よくブランドの育成に取り組んだものの、ブランドチームの情熱とは裏腹に売上は停滞し続けました。このような状況に私たちは頭を悩ませましたが、原因を調べていくうちにある重要な事実に気が付きました。


普段からポテトチップスをお楽しみいただいている、ポテトチップス好きのお客様やお菓子好きのお客様からの評価は高かったものの、普段スナック売り場に立ち寄らない、ポテトチップスに馴染みが無いお客様には浸透していなかったのです。“ポテトチップス好きのお客様”の評価が高くとも、新規のお客様が増えなければ大きな成長は見込めません。その新たな層を取り込むべく、商品を見直しました。



年間売上22億円のヒット商品へ

ポテトチップスユーザー以外の新たな層を取り込むため、約1年の検討期間を経て、2018年9月、パッケージカラーとデザインを大きく刷新しました。メインフレーバーの「オホーツクの塩と岩塩の合わせ塩味」はパッケージカラーを青色に変更しましたが、青色は食品業界では、美味しくなさそうに見えると、敬遠される色で、いわゆる“業界のタブー”の色でした。社内からも青色に対するネガティブな意見が多くあり、「おいしく見える色なのか」「寒々しいのではないか」等の意見がありましたが、普段スナック売場に立ち寄らないお客様にも手に取っていただけるよう、店頭で存在感のあるデザインにしたいという強い想いから、大幅なデザイン変更に踏み切りました。チップスシズルも、厚みや食感を伝えられるよう、一枚一枚積み上げるような見せ方にしました。店頭で目立つ明るい配色など、これまでのポテトチップスのデザインでは常識とされている要素に捉われず、スタイリッシュでシンプルなデザインに一新したのです。また、ブランド名については、お客様に、「これまでのポテトチップスとは一味違い、じゃがいもとして、一枚一枚味わえる」という事を伝えるために、ブランド名の背景に「PURE POTATO」と入れ、“生じゃがいもを100%使用”している事を表現しました。味名についても“素材感”を感じられるよう細部にわたり、こだわりを詰め込みました。



すると、発売後まもなくSNSで「私が長年ポテチに求めていたものが詰まっている」「今まで食べたポテトチップスの中で間違いなく一番美味い」と話題になり、特に30~50代の女性から高い支持を得ることが出来ました。ポテトチップスは「油で揚げたお菓子」というイメージから、「じゃがいもの美味しさを味わう商品」だと、「じゃがいも心地」を通してポテトチップスの概念を変えるきっかけを作ることができました。

“素材を味わいたい”“洗練されたものを買いたい”という女性のニーズを捉えた事により、現在の女性からの支持に繋げられました。当時は、独特の厚みにより生み出される素材の味わいと、ほくほく食感を維持するため“秋冬期間の限定商品”としていましたが、継続販売を求める連絡が相次ぎ、2019年2月以降、年間を通じて「じゃがいも心地」をお届けすることとなりました。こうして「じゃがいも心地」は年間売上22億円のヒット商品へと変貌をとげたのです。



伝えきれていない?商品の魅力

2019年7月より「PURE POTATO じゃがいも心地」ブランドを担当する野村は、そんな大成功の後に主担当となりました。


『じゃがいも心地が更なる飛躍を遂げるにはどうすれば…』


迷い悩みつつ調査を進めていくと、「厚切りで美味しい!」という喜びの声と共に、ある事実が見えてきました。「普通のポテトチップスと何が違うの?」「洗練されておしゃれだし、味が薄いのでは…?」

2018年のリニューアルにより今までポテトチップスに馴染みのなかったお客様にも食べていただけるようにはなりましたが、洗練されたがゆえにじゃがいも心地の独自価値である“厚切りカットのほくほく感”をお客様へ伝え切れていませんでした。


『じゃがいも心地の“価値”がまだお客様に届けられていないんだ!じゃがいも心地はまだまだやれる。もっと成長できる!』



PURE POTATO じゃがいも心地」の価値を改めて伝えるべく、野村は「PURE POTATO じゃがいも心地」はどのようなブランドであるのか、どのような価値をお客様に提供するのかを問い直し、今年9月のリニューアルに取り組みました。



2020年9月リニューアル発売

『今回のリニューアルのポイントは、味とパッケージです。じゃがいも心地の独自価値である“厚切りカットのほくほく感”を強く訴求しました。』

調査を進めていくうちに、じゃがいもの味を感じつつ、それに負けない“味付け”をお客様が評価されているという事がわかったのです。今までじゃがいも本来の味を邪魔しないような味付けを意識してきましたが、「じゃがいも心地」の魅力は、“じゃがいも本来のおいしさ”と、それに負けないしっかりと引き立てる“味付け”の相乗効果によって生まれていたのです。厚切りカットやほくほく感はそのままに、両者のバランスを保つ味付けに改良し食べたときの満足感や充足感を強めました。

パッケージについては、「PURE POTATO じゃがいも心地」ならではの上質な世界観を維持しつつ、鮮度感をアップできる改良を行いました。お客様からご好評いただいている特有の食感を、新たなコピー「厚切りカットのほくほく感」で訴求しました。店頭での存在感をより高めるため、パッケージ背景色の濃度を調整し、味名の位置を中央に配置することで、よりお客様の目に留まるよう改良しました。

すると、リニューアル直後の2020年9月~10月の月間売上が過去最高を更新し、お客様からも「じゃがいものほくほく感が増してる!」「ひとり占めしたいくらい美味しい」と早速嬉しいお声が届きました。


『今まで手に取ったことがないお客様には“気づき”と“手に取るきっかけ”を、ユーザーの方には「そうそう、これが私のじゃがいも心地!」と“価値の再確認”になるようなリニューアルを行いました。』

今回のリニューアルにより、2020年9月のリニューアル月単月のブランド合計販売金額は過去最高を記録しました。


「じゃがいも心地 一番搾りごま油と岩塩」

「じゃがいも心地 オホーツクの塩と岩塩」

「じゃがいも心地 瀬戸内青のりと天海の塩」

ブランドサイトURL:https://purepotato.koikeya.co.jp/


今後の“PURE POTATO じゃがいも心地”

2019年11月から、じゃがいも心地ブランドでは、じゃがいもがブランドで選ばれる時代に向けて、JAきたみらい、JA士幌町、JAようていの“ブランド芋”が持つ個性と魅力をポテトチップスで全国に伝えるべく、各産地の“ブランド芋”を使用した特別な『PURE POTATO じゃがいも心地』を発売し大好評をいただきました。今年は、昨年の「JAきたみらい/スノーマーチ」、「JA士幌町/ひかる」、「JAようてい/きたかむい」の3つの“ブランド芋”に、新たに「JAびほろ/サッシー」を加え、4種類の“ブランド芋”を使用した特別な「じゃがいも心地」を企画・開発しました。


「じゃがいも心地 ブランド芋くらべ 平釜の塩(スノーマーチ)」

「じゃがいも心地 ブランド芋くらべ 焼き塩(ひかる)」

「じゃがいも心地 ブランド芋くらべ 野菜だし塩(きたかむい)」

「じゃがいも心地 ブランド芋くらべ 黒こしょう塩(サッシー)」


2018年9月にパッケージカラー、デザインを全面刷新したことをきっかけにヒット商品となった「PURE POTATOじゃがいも心地」ですが、今後も、より多くのお客様に“じゃがいもの素材本来の味わい”を楽しめるブランドとして、更なる高みを目指し進化していきます。これからの「PURE POTATOじゃがいも心地」にぜひ、ご期待ください。

 




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