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人の数だけ、物語がある

ソノリテが考える「新しい働き方」へ   Withコロナ時代のオフィス

著者: 株式会社ソノリテ

 エントランスでまず出迎えるのは、マスクの有無や体温を測定するタブレット。ここで異常があると、オフィスに立ち入ることはできません。



 2020年10月19日に移転をした、株式会社ソノリテ(以下、ソノリテ)の本社は、様々な「ウィズコロナ時代のオフィス」としての工夫があります。

 ソノリテは、Microsoft系情報共有サービス SharePoint や Microsoft 365 を中心に、システムサポートならびに、「働き方改革」の支援を行っています。世の中が大きく揺れ動く中で、これからのソノリテは、在宅勤務を基本とした働き方を進めます。それと同時に、オフィスでも安全に働けるよう、ソノリテの考える「ウィズコロナ時代の新しい働き方」を実現させる、オフィス環境を新設計しました。


 工夫のひとつに「換気のしやすさ」があります。エントランスを仕切る壁はパンチング素材。ガラス製の扉も、天井部(欄間)はオープンになっており、空気がこもらないようになっています。

 また、すべてのデスクにアクリルパーテーションをしつらえています。デスクは事前予約制となっており、「誰が・何時から何時まで・どの席にいたか」が記録されます。



 カンファレンスルームにはKOKUYOの「fit me」を採用し、参加人数によって形や距離を変えられるようにしています。このほかにWeb会議用のワークスペースも用意し、通話はこうした専用のブースで行うことで、デスクでの会話を減らすことができています。


 ソノリテはかねてより社員が自らの端末を持ち込んで仕事ができる「BYOD制度」や、役職を廃し誰もが対等な立場で発言しあう「フラット制度」など、社員の自主性に任せた働き方を推進してきました。こうした自由度の高さを、この「ウィズコロナ」の時代だからこそさらに広げることができると考え、「新しい働き方」を実現する環境を設計しました。


<オフィス設計に踏み切ったソノリテ代表取締役・齋藤和政 談>

■オフィス移転の経緯

 「ダイバーシティ経営」(※1)が、当社の考えのひとつ。多様な人たちが多様な働き方をすることで新しいイノベーションを生み出す、という方向性でこれまでオフィスの設計をしていたので、コロナ以前には「いろんな人が交流する場」があったんだよね。

 でも、新型コロナウイルスの感染拡大が起こり、これからはコミュニティの在り方が大きく変化するだろう、と考えて「人が交わるタイプのダイバーシティ経営」を一旦「捨てる」ということだけを決めた。旧オフィスの解約を2020年4月末に決めて、次のオフィスをどうするかよりも、「10月末には出ていくこと」が先に決まった。


■「捨てる」と決めたあとの原動力

 まず、「人の命がかかっている問題として考えなくてはいけない」というのが、オフィスに徹底したコロナ対策をしようと思った決め手。

そこから、「そもそもオフィスっているの?」ということをすごく考えさせられた。それが結果として新しいオフィスを設計する原動力になったとも言えるかな。

 これまで、いろんな人が出会う場所をたくさんつくってそこでイノベーションが生まれたらいいと思っていたけど、これからは出会う距離感がソーシャルディスタンスというもので制限される。なぜ制限されるかというと、「基本的に人は近づきたい」ものだからだと思うんだよね。プライベートな関係を築く、ということじゃなく「働くために」誰かと誰かが偶然にでも必然的にでも、出会わないと何も起きないんじゃないかと思う。バーチャルな関係性は、リアルでの関係性の延長線上にあるものだからね。そう考えると、やっぱりオフィスは必要だということになる。人は出会いたい生き物なんだよ。

 だから、出会う場を安全にしたい。安全にしなくちゃいけない。そのために、がっちりパーテーションをつくったんだよね。


■時代に逆行する

 時代に合う、とうより、時代に逆行したい、という感じ。「緊急事態だから家にいろ」というのは短絡的じゃないかな。安全なオフィスであれば出勤できるでしょ。「家でも働けるから家でいいじゃん」って、仕事や人間関係は、そんな簡単なものじゃないはず。

 大学に入った学生が、入学した途端に授業が全部リモートになって、キャンパスライフというものを経験できないでいて、同級生や先輩と顔を合わせることもできなければ図書館等の設備も利用できないでいる、という話を聞くと「それはダメじゃない?」ってなるでしょう、自然な流れとして。会社も同じことだと思うんだよね。


<オフィスを利用している社員 輝く働き方推進準備室室長・宇留野彩子 談>

■現在のオフィスの印象と、気に入っているポイント

 安心して行けるオフィスになってると思いますね。

検温や消毒がしっかりできるということはもちろんですが、各座席にパーテーションがあるのがいいですね。あとは、その座席が事前予約制であるのもいいな、と思います。その日のオフィスの状態が事前に把握できるので、密になっているなら出社はやめておこうとか、そういう判断材料にできるのがいいな、と思います。

 ある程度の人数が出社していても、各座席にパーテーションがあるのでその安心感は大きいです。向かいに誰かが座っていても安心して会話できる、というところがいいですよね。やっぱりオフィスで顔を合わせるのは、在宅勤務より明るいコミュニケーションが取れるので、安心して会話ができる環境というのは有難いな、と思います。





■理想のオフィス、働きやすいオフィス

 少し不満に思うポイントとして挙げるとしたら、換気がしやすい壁になっていることで、会話などの音漏れが気になる、ということですかね。でも、集中したい場合は在宅勤務で、という使い分けをしたらいいのかもしれませんね。

 使い分け、というところでいうと、新しいオフィスでは、「with cat」のルームと、そうでないエリアとが分けられていて、どちらの部屋で仕事をするか、気分によって使い分けができるようになったのがいいな、と思います。ときどきダイゴロウ(※2)の鳴き声が聞こえてきたりして、癒しになりますし。

 オフィスとして理想なのは「集中とコミュニケーションが両立できる場所」です。

 在宅勤務には、資料作成とか、何かアイディアを考えたりとか、そういう集中が必要な仕事に適しています。でも、集中が必要な仕事と同じくらい、複数名でディスカッションしたり、会話から情報収集することも重要。

 現在のオフィスは、理想を実現している、とは言えませんが、集中が必要な仕事は在宅で、コミュニケーションが必要な仕事はオフィスで、というように「場所の選択肢」が増えたというのが大きいですね。場所を変えると気分転換にもなるし、そういう目的があるときには自ら望んで出社しています。

 理想を実現できている、とはっきり言える環境がつくれるように、これからも社員同士意見を出し合いながら工夫を重ねていけたらと思います。


※1 ダイバーシティ経営

 多様な属性の違いを活かし、個々の能力を最大限引き出すことにより、付加価値を生み出し続ける企業を目指して全社的かつ継続的に進めて行く経営上の取組のこと。


※2 ねこ専務ダイゴロウ

 ソノリテで飼っている会社猫。もとは捨て猫であったが、保護して「専務」として社員を癒すなどの職務を負っている。日々、取締役とともに出社しているが、雨の日は休むことが多い。



■齋藤和政、宇留野彩子のインタビューロングバージョンをソノリテ広報Webサイト「いびつ」でご覧いただけます!


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