日本一の鞄生産地、豊岡発!白いバッグにこだわる「クリーザン」にこめた想いと、鞄職人の技
2015年にデビューした“CREEZAN(クリーザン)”は、日本の鞄生産の中心地として千年の歴史を持つ兵庫県豊岡で1975年に創業し、長年鞄づくりに携わるコニー株式会社のオリジナルブランドです。常識にとらわれないモノづくりを信条に、上質で洗練された大人の鞄をお届けしています。
中でもフラッグシップシリーズ「JETTER(ジェッター)」は、日本の革職人と鞄職人の想いと技術を凝縮し、旅をテーマにホワイトレザーのみで展開しています。とかく汚れが気になり敬遠されがちな白いバッグ。しかしながら、バッグ業界に風穴をあけるかのように、白に特化したラインナップが斬新な試みとして注目され始め、現在では有名百貨店や大手セレクトショップでたびたびポップアップストアを展開。オンラインでの販売も好調に推移しています。
こうして軌道に乗ったバッグブランドの誕生秘話と、こだわりの鞄製作の裏側を代表取締役社長の西田正樹がご紹介します。
CREEZANデビューへの想い
コニー株式会社は創業以来、アウトドアブランドから世界的なラグジュアリーブランドまで幅広いブランドのOEMを担当し、様々な鞄作りの技術と知識を得てきました。一方、日々の鞄づくりの中で、「ビジネスシーンでは黒か茶… 」「トラベルシーンでは軽量化が最優先…」などステレオタイプなモノづくりに少し疑問を感じていました。さまざまなあたり前を少しでも変え、持つ人の個性を際立たせるバッグを届けたい。日本の職人による常識にとらわれないモノづくりで、ちょっとした驚きを発信したい。私たちの挑戦が始まりました。それが“CREEZAN”の原点です。
ブランド名は、豊岡で美しい雲海が見られることで愛される山「来日山(くりいざん)」が由来です。ブランドロゴには、豊岡市がシンボルとするコウノトリのシルエットを描いています。豊岡は日本最大の鞄生産地ながら、そのほとんどがOEMであることからあまり知られていません。豊岡発のブランドとして豊岡の鞄作りの技術を世界に発信していきたいという想いと、ルーツである豊岡を忘れないという決意を込めました。
第一号商品の誕生とシリーズ化
デビュー第一号の商品は、革のキャリーバッグです。革鞄とキャリーバッグを作る技術の双方を兼ね備えている私たちだからこそ作ることができるアイテムです。しかも売れる売れないにとらわれず、純白のみでシリーズ展開することで、自分たちにしか作れないオンリーワンの鞄を作ろうと思いつきました。
しかしながら、この構想を社内に伝え意見を聞いてみると、営業部門からは白のバッグは売りにくい、鞄職人からは白の素材は汚れやすいので生産が難しいと反対されました。ですが白の鞄を欲しいと思っているお客様は必ずいる、そして誰もやったことないからこそやったろう!と思い、フラッグシップシリーズ「JETTER」の展開に踏み切りました。
キャリーバッグからスタートしたシリーズのテーマは“旅”。素材の持ち味を活かすため、デザインはシンプルですが、そこに込めた想いや技術は決して控えめではなく、むしろ溢れんばかりです。
ファクトリーブランドだからこそのこだわり
ファクトリーブランドとしての物作りへのプライド、高度な技術を有する私たち使命として、品質や耐久性、細部へのこだわりは半端ではありません。
白いレザーには、“Deep White”を追求したイタリア産の上質なシュリンクレザーを採用。ほどよく肉厚なソフトな風合いを生かしたつくりにこだわり、キャリーバッグからブリーフケース、小物まで緻密な設計のもとに日本の職人の技術を注いで作っています。シュリンクレザーには強撥水加工を施し雨や汚れにも強く丈夫です。
高級感のあるメタルパーツは、丁寧に高い精度で加工されたオリジナルパーツ。ホワイトのレザーと相まってバッグを際立たせます。ファスナーは、YKK社製ファスナーの貴婦人とも言われるEXCELLA(エレメントひとつひとつの全面に入念な磨きをかけた滑らかさが特徴)を使用しています。
これまで培った鞄作りの経験の中で、もっとこうしたら良いのにと感じていたことをこのブランドに存分に取り入れています。
白いバッグ製作の裏側
さて、こうした白のレザーバッグを作る裏側には職人たちの苦労が伴います。白い革が汚れないよう、職人は白衣や手袋を着用し、細心の注意をはらって作業するという工房とは思えない光景です。手袋をしての細かな作業は熟練の職人でも技術を要します。
鞄にメタルパーツを取り付けるときはひとつずつ丁寧に拭いてから、ミシンには油が飛ばないように布をかぶせて。製作途中のパーツは重ねて置かずに吊るして保管します。大量生産せず、多くても10本セットで職人がプロトタイプを作るように丁寧に製作しています。
ついでに最近は工房の壁も真っ白に塗り替えました。おかげで、いつも工房はきれいに保たれ、そして職人の技術も向上しています。弊社は鞄業界としては若い職人が多く、若くして責任ある仕事を任せています。職人個々がプロフェッショナルとして成長し、活躍しています。
下記URLより、ムービーで製作の様子をご覧いただけます。
豊岡発 世界へ
豊岡市は、特別天然記念物で絶滅危惧種に指定されている“コウノトリ“を絶滅から救おうと半世紀以上にわたって野生復帰への取り組みを続けています。元々ブランドロゴにコウノトリのシルエットを描いているCREEZANでは、こうした取り組みに共鳴し、このコウノトリの野生復帰に向けた支援を行なっています。CREEZANとコウノトリを身近に感じてもらうためにデイリーに使えるトートバッグ「CICOGNA(チコーニャ *イタリア語でコウノトリを意味)」を企画し、売上金の一部をこの支援のために豊岡市に寄付しています。
こうしたSDGsの活動を通じて地元豊岡に還元し、CREEZANを発信することによって地元豊岡の鞄作りへの認知を高め、ブランドとしてもコウノトリのように世界へ羽ばたけるように精進してまいります。
すでに、CREEZANの夢である世界進出に向けて、SNSなどのプロモーションも始めています。広く浅く越境ECを運営するのではなく、弊社がOEMで地道にコツコツやってきたように、一国一国に根付き、ローカライズしながら地に足をつけて展開する、丁寧に認知を広げることに重きを置いています。この豊岡から世界で認められるブランドが生まれれば、次世代の若者への夢、鞄職人という仕事への憧れ、地元への誇りへとつながり、それが地場産業の発展や文化を守ることにもつながると信じています。
「JETTER」の新作、革小物のプレスリリースはこちら
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