葬儀相談サイト「いい葬儀」の課題と今後の展望【役員インタビュー】
<鎌倉新書について>
1984年創業。高齢社会の課題解決企業として、葬儀・お墓・仏壇など終活関連のポータルサイトの運営や、オーダーメイドのお別れ会や社葬のプロデュース、終活関連の冊子・印刷物、専門誌等の出版を通じて、高齢者とそのご家族の課題解決に取り組み、豊かな社会づくりに貢献します。
今回は、「いい葬儀」事業部で執行役員 兼 事業部長を務める岩﨑にインタビューをしました。
岩﨑 考洋 プロフィール
(執行役員/ライフエンディング事業2部 部長)
リクルートに入社して営業としてキャリアをスタート。
老人ホーム検索サイト「みんなの介護」を運営するクーリエに転職。
営業、及びデジタルマーケティングの責任者を担当。
お客様のご要望を叶える葬儀社のご紹介が可能
ーー「いい葬儀」は一言でいうと、どういったサイトなのでしょうか?
「いい葬儀」は、全国に数千ある葬儀社の中から、お客様の要望に合った葬儀社をご紹介するサイトです。サイトをご覧になったお客様からお電話をいただき、専門の相談員がご要望を丁寧にお伺いした上で葬儀社を紹介するので、お客様は思った通りの後悔のない葬儀を実現できます。
葬儀を決める要素は、大きくいうと3つあります。それが「費用・場所・内容」です。
葬儀社探しをするお客様の多くは、「費用」と「場所」だけで判断をし、結果として「内容」と「費用」が見合っていなかったと後悔をしてしまうケースが発生します。「いい葬儀」では「費用」「場所」以外にも「内容」を見極めるためのお手伝いをさせていただきます。その結果、「いい葬儀」経由でご依頼されたお客様は非常に満足度が高いことが特徴です。葬儀の専門家が、故人のご意向や、ご家族の思い、経済状況、参列人数など、様々なご要望をヒアリングしたうえで、最適な葬儀社をご紹介するので、葬儀の「内容」が充実したものになるんです。
全国で1,000社を超える葬儀社と提携しており、地域でもっとも低価格でご対応いただける葬儀社や、300名以上の参列者を収容できる式場を持つ葬儀社、また低価格でも品質にこだわり心のこもった葬儀を対応していただける葬儀社など、お客様のご要望を叶える葬儀社のご紹介が可能です。
葬儀を「内容」で選べることが「いい葬儀」の強み
一方Web上で、葬儀費用を安く、定額パックで提示することでお客様の支持を得ているサイトもあります。
そういったサイトの運営会社は、自分たちが葬儀社として受注をし、葬儀自体は提携先の葬儀社が下請けとして対応するモデルです。明瞭会計で分かりやすいという魅力がある一方、下請けの葬儀社は自分たちの看板を背負わずに施行するため、決められた価格の中で少しでも利率を出そうとコスト削減に意識が高まり、結果としてサービスの品質が落ちてしまうリスクが考えられます。もちろん、良心的な対応をしていただける葬儀社も多数いらっしゃると思いますが、指名ができません。
つまり、「費用」が単純明快でわかりやすい一方、葬儀の「内容」には少し不安が残るということです。
「いい葬儀」の場合、サイトに掲載されている葬儀社がそれぞれに自社のサービスに値段を付けているため、価格にはばらつきがあります。しかし、それぞれの葬儀社が自分たちの看板を背負って施行をしますし、お客様一人ひとりのご要望に対応しやすいというメリットがあります。「内容」でしっかり選べば、後から後悔することもありません。
三方よしとなることが我々のミッション
ーー「いい葬儀」は他社とは一線を画すサービスということですね!WEB上では、葬儀の内容など数字に表せない魅力を伝えるのは難しいのではないでしょうか?
そうですね。WEBの特性上、内容が伝わりにくいので、葬儀を選ぶときにも費用と場所の比重が大きくなっています。それが「いい葬儀」が抱える最大の課題でもあるんです。
「葬儀社選びで失敗したくないな」「値段だけで選んで、あとは葬儀社にお任せだと、後悔することになるかもしれないんだな」っていうのをWEBで伝えられるかどうかがとても重要で。
「いい葬儀」では、葬儀社ごとの違いや魅力をWEB上でしっかりと表現して、失敗しないためにも専門家に相談しようと思ってもらえるようになることを日々追求しています。それによってお客様の後悔をなくし、三方よしとなること。それが我々のミッションだと考えています。
ーー「いい葬儀」には、累計で53万件以上のご相談が集まっていますよね!かなり多いと思うのですが、それだけの数が集まる理由はなんでしょうか?
理由は2つあると考えています。1つは、「いい葬儀」が2000年に始まり、それ以来ずっと葬儀に関するご相談を受け付けてきたことです。「いい葬儀」が始まった当時は、葬儀といえば地元の葬儀社に依頼するのが当たり前で、ネットで探すなんてまったく考えられないような時代でした。
しかし、そんなときから提携してくれる葬儀社を募り、お客様を一人ひとりと向き合ってご相談を受けてきました。それをこれまで続けてきたからこそ、これだけ多くのご相談が集まるようになったのだと思います。
それからもう1つが、この3年ぐらいWEBマーケティングなどの施策が上手くいっていることです。SEO対策、UI/UXの改善や、リスティング広告の運用の結果が出てきています。
ーーサイトのUI/UXは、例えばどういったところが変わりましたか?
1年ほど前になりますが、WEBサイトに載せる葬儀の金額の表記をそろえたことで、葬儀の施行についての問い合わせ数が1.5倍になりました。
以前は、葬儀の内容と金額をそれぞれの葬儀社が任意で指定していました。葬儀社ごとに自由に決めていたんですね。葬儀の内容が葬儀社によって違ったので、お客様は葬儀社の比較検討がほとんどできないような状態でした。
そこで、まずは葬儀の内容を運営側で指定をして、その内容であればいくらで施行できるのかっていうので料金を出してもらうことにしたんです。さらに、「一番安い価格~」(例:35万円〜)という書き方に揃えました。これでお客様は、自分が希望する内容の葬儀を全国の葬儀社がいくらで施行をしているのかがわかるようになり、簡単に比較できるようになりました。
後悔しないために、葬儀の生前準備を社会に根付かせる
ーー最後に、今後の展望について教えてください。
鎌倉新書は葬儀やお墓、仏壇といった供養の段階だけではなく、相続や遺産分割、介護や医療といったより手前の段階でのサービスを提供しようという方向に進んでいて、準備をしています。
その中で「いい葬儀」も葬儀単体で考えるのではなくて、もっと手前の段階のお困りごとの解決も合わせて、トータル的にお客様をサポートしていく方向に変わっていきたいと思っています。
例えば遺言書の作成でいうと、アメリカでは約40%の人が作成しているのに対し、日本ではたったの9%。遺言書の作成は、本人にとっても、残される家族にとってもとても重要なことで、潜在的なニーズがあると考えています。
そういった生前の準備を当たり前のこととして社会に根付かせるところから、葬儀のお手伝いまでしっかりサポートしていく。それを目指していきます。
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