【ローンが組めない警備員】業界の常識に反する固定給を実現した、珍しい警備会社ができるまで
株式会社プロガードセキュリティー
代表取締役 小林 厚
プロガードセキュリティーは創立12年の新潟県長岡市にある警備会社だ。
主に「交通誘導警備」を事業の柱としている。
街を移動していれば、皆さんも一度は目にしたことがあるだろう道路工事で、自動車や歩行者を誘導している警備員。
それが「交通誘導警備員」の仕事だ。
実は、多くの交通誘導警備員というのは「日給制」だ。
つまり、仕事をすればするだけ収入が増える。
逆に仕事が少なければ収入が減る。
その”日給制”というのが「警備業界の常識」であり、悪く言えば「日雇い」だ。
これは内勤者ではない正社員も同様である。
しかし、プロガードセキュリティーは異なる。
プロガードセキュリティーの警備員は”固定給”。
教師、銀行員、メーカーなどに勤めている人たちと同じ給与体系だ。
なぜ、プロガードセキュリティーは警備業界の常識に反する給与体系にしたのか。
プロガードセキュリティー代表取締役:小林に話を聞いた。
固定給の警備会社ができるまで
<広報>
なぜ他の警備会社と同じ給与体系にしなかったのですか?
<小林>
初めから固定給の給与体系ではありませんでした。
私は警備業界とは無縁の業界から起業しており、とりあえず他の会社さんを参考に日給制でスタートした、という感じです。
<広報>
なるほど。
では、どのような経緯で固定給に変更したのでしょうか?
<小林>
警備業を始めて気付いたのは、当時ほとんどの警備員はアルバイトであるということ。
また、正社員でも日給月給制の人たちばかりでした。
収入が安定していないからか、腰かけ程度に求人に応募してくる人が多く、中途採用してもすぐに辞めていく状態が続きます。
しかし、そんな状況でも、一生懸命働いてくれる社員がいました。その彼がマイカーローンを組めなかったのです。
理由は「収入が安定しないから」というものでした。
新潟県の警備員の需要は繁忙期、閑散期の差が激しいです。
それは弊社も例外ではなく、彼も閑散期は収入が少なくなっていたのです。
この出来事で「このままではダメだ!」と強く感じたことが、”固定給の警備会社にしよう”と動き出したキッカケです。
<広報>
そんな出来事があったんですね。今では想像もできないです。
では、すぐに固定給の警備会社として再スタートしたのですか?
<小林>
はい、翌月から固定給を採用し再スタートをしました。
従業員数も少なかったこともあり、取り組みやすかったこともあります。
ただ、いきなり仕事が増えるわけでもなく、閑散期が無くなるわけでもないため、毎日不安だらけの再スタートでした。
でも、「この会社を、この業界を、この職種を良くするにはこれが一番なんだ。まずはこれなんだ」そんな気持ちでまずは資金集めを始めます。
<広報>
固定給スタートに向けた資金集めの際、印象的なエピソードはありますか?
<小林>
それが比較的、資金集めには苦労しなかったんです。
・従業員の雇用安定化のために
・従業員の家族のために
そんな想いで融資のお願いに回っていたら、自然と共感・好感を得られたのでしょう。
銀行も積極的に融資をしてくださいました。
印象的な話で言うと「日給制」の時の方が、資金集めが大変だったことです。
日給制の頃の方が”信頼”が無く、どの銀行からも少額しか融資をしてもらえなかったんです。
そんな信頼が少なく資金繰りが厳しかった時、私を、会社を信じてくれた銀行が1つだけありました。
この銀行からの融資が、直接的な固定給制度への変更のキッカケではありませんが、タイミングが「日給制」から「固定給」に移行するタイミングと重なっていたことは運が良かったです。2つのターニングポイントが重なりました。
そして、ここから銀行からの信頼・評価が高まります。
信頼を得るために小さな工夫を重ねてはいましたが、初めが間違っていたのかもしれませんね。
<広報>
日給制から固定給に変えた直後から、会社の信頼が高まったというのは意外です。
資金調達に成功後、どのようなプロセスを踏んで固定給の警備会社として成長したのでしょうか?
<小林>
それが固定給にした瞬間から雇用と仕事量が増加して、会社が安定し始めました。
普通に考えたら固定給にしたことにより、以前より支出が増えるので、安定しないはずですが、以下のような変化が生まれました。
❶支出の予測ができるので、資金繰りが楽になる。
→その結果、経営に集中でき、キャッシュフローが安定。金融機関の信頼が増す。
❷従業員も毎月の収入で悩まない。安心、安定するので、良い仕事ができる。
→その結果、取引先に良い仕事ができる。
この2つの効果から、仕事も従業員も増え、ますます経営は安定します。
すると更に銀行の評価・信頼も上がる。
また、今考えると「質の高い人材」が来るようになった気がしますね。
良いことの連鎖が起きました。
その結果、今では新車をローンで買う社員はもちろん、マイホームを買う社員も当然のようにいます。
これは当時の私からしたら、本当に嬉しいことです。
「社員がローンを当たり前に組めるように」ということがキッカケでしたからね。
<広報>
お話を聞いていると、固定給の警備会社にしようと思ったキッカケも「社員への想い」からでした。
現在、他の警備会社には無い魅力や制度を作り上げてきましたが、なぜそんなに社員を想って意思決定されるのでしょうか?
<小林>
特にキッカケや理由も無いんですけど、強いて言えば「雇用が安定するにはどうすればいいか」を常に考えていました。
私は「会社も社長も従業員も”運命共同体”」だと思っています。
「会社だけ良ければ良い」
「社長だけ良ければ良い」
「従業員だけ良ければ良い」
これじゃ、いつかどこかで会社は壊れます。
「みんなが良い」会社を目指していますよ。
今回の固定給制度はまさに「みんなが良い」状態になった1つの施策でしたね。
プロガードセキュリティーのこれから。
<広報>
ありがとうございました!
最後にこれからのプロガードセキュリティーの展望を教えてください。
<小林>
警備業といえば「仕事のない人」や「高齢者」「アルバイト」ばかりの印象があり、定着性が悪いなど、良いイメージが少ないのが現実です。
若い人も綺麗な制服を着て、夢を持って、安定した所得を得て、自信を持って家族に自慢できるような会社にしたい。
そして安定して働けるような会社にしたいですね!
また、警備業は繁忙期が短いので不安が多く、外仕事で大変というイメージが既に定着してしまっています。
そんなマイナスなイメージを少しでも軽減するために例えば、もっと定期昇給やボーナスのある警備会社ができても良いのではないかと思います。
今までのイメージ、固定概念が払拭されるような会社を目指していきたいです。
<株式会社プロガードセキュリティーについて>
会社名:株式会社プロガードセキュリティー
所在地:新潟県長岡市三和3丁目8−15
代表者:小林 厚
設立:2010年
URL:https://proguard-security.jp/
電話番号:0258-37-3500
事業内容:警備業・軽土木作業
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