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革の端材を「未利用革」へとブランディング。ゴミ置き場で見つけた「宝の山」を活用したアップサイクルブランド誕生の物語

著者: 合同会社higoto

香川県を拠点に、女性視点で新たな価値創造を行う合同会社higoto(ヒゴト)。「どんなライフステージでも、心地よい人生を送ることができる世界の実現」のため、女性がときめくクリエイティブを提供してきました。


このたび未利用革(革の端材)を活用したアップサイクルファッションブランド「+carat(プラスカラット)」を立ち上げ、第一弾としてミニバッグとジュエリーケースの販売を開始しました。アップサイクル市場は近年注目を集めています。捨てられるはずだったものに新たな価値を見出し、魅力的なアップサイクル製品として世の中に提供したい。私たちがブランドに込めた思いや製品づくりへのこだわりをご紹介します。



香川の子どもを持つ女性3人が立ち上げたhigoto(ヒゴト)。女性がときめくクリエイティブを追求してきた


合同会社higoto(ヒゴト)は、香川県を拠点に女性視点で新たな価値創造をするトータルプロデュース企業。香川県を拠点に活動するPR&ディレクターの梶原、アートディレクター&フォトグラファーの鈴木、アーキテクト&ディレクターの林の3名が運営しています。


2021年に子どもをもつ女性3人で立ち上げた弊社のビジョンは、「どんなライフステージでも、心地よい人生を送ることができる世界の実現」。そのビジョンを実現するために、「女性がときめくクリエイティブを提供する」をミッションとしています。家庭を持ち、母でもある3人の経験やスキルのかけ合わせがさまざまな視点からの発想を生み出す原点となり、「人がときめくものは何か」をとことん追求してきました。


縫製産業の街、香川県・東かがわ市で、ゴミ置き場で宝の山を見つけた


今回新たにローンチした+caratは、革職人の街、香川県・東かがわ市から生まれたアップサイクルブランドです。開発のきっかけは、地域活性化の事業を通じて交流が始まった、東かがわ市の縫製工場「アーバン工芸」のゴミ置き場で見た光景。アーバン工芸のゴミ置き場に革の端材が大量に捨てられているのを見つけ、「宝の山だ」と思いました。縫製の街と呼ばれ、革産業が盛んなこの街では当たり前の風景。


しかし、「端材とはいえ上質な革を捨てるのはもったいない、通常捨てられる端材でも、活用方法を考えれば新たな価値を生み出せるのではないか?」そんな想いから+carat開発プロジェクトがスタートしました。



近年注目を集めるアップサイクル市場


近年アップサイクル市場にますます注目が集まっており、コンサルティング会社のアクセンチュアが2015年に公表したレポートによると、サーキュラー・エコノミーの市場規模は2030年には4.5兆USドル(約540兆円)に達すると予測されています。そのうち、アップサイクルやリサイクル、製品回収、エネルギー回収などの「捨てられている素材価値の回収」にあたる市場規模は約156兆円とみられています。


また、バッグ市場も伸びるとともに、環境やサスティナブルへの配慮がマーケット成長には欠かせないとされています。2022年度以降は、とりわけ環境、SDGs、サステナブルへの配慮が重要とされ、サステナブルに対応した商品開発が進み、新たなマーケットが創出されることで、市場規模はプラス成長と予測されています。


これまで縫製工場では、革の端材は捨てるのが当たり前だとされてきました。しかし、ゴミだと思われていた端材も、工夫次第で宝石のような価値ある存在に生まれ変わらせることができるはず。端材を使ったアップサイクル製品を作り、展開することで、消費者も縫製現場の意識も変えていくきっかけが作れたら、と思ったのです。



捨てられるはずだった端材をブランディング。「未利用革」を生かした商品作り


まず、端材のイメージを覆すべく、「未利用革」という新たなネーミングを考案しました。端材というと処分するものというイメージがあり、実際に東かがわ市でもそのように扱われてきました。しかし、切れ端ではあるものの、高級バッグや革製品に使われているものと同じ、大変上質なものです。私たちは本来捨てられるはずだった端材を「未利用革」というネーミングにすることで新たな価値を見出し、魅力的なアップサイクル製品として世の中に提供したいと考えました。


パートナー企業であるアーバン工芸から未利用革の提供を受け、カラー加工会社「リバイブハウス」(兵庫県たつの市)で上質なリカラー(色付け)を実施。宝石のような美しい色合いを表現したうえで、アーバン工芸の職人が縫製します。宝石のカッティングのように繋ぎ合わせていく手法でバッグを作り上げました。これにより、捨てられるはずだった端材を、日常に輝きをプラスするアップサイクル製品として生まれ変わらせることに成功しました。

宝石のようなバッグ「1,000ct Bag」はパートナー企業の培われてきた技術の結集。そのこだわりを紹介


こうして誕生したのが+carat(プラスカラット)の「1,000ct Bag」です。上質な未利用革をアップサイクルして生まれた宝石カラーのハンドバッグで、今回の新発売では、カラーはルビー(赤)、サファイア(青)、エメラルド(緑)の3色で展開しています。

こだわったのは色、縫製、デザインです。


色へのこだわり

未利用革は、色、厚み、やわらかさ、質感、色味がそれぞれ異なっています。そこに染料を吹き付け塗装する「リカラー」処理を施すことで、統一感のある理想の宝石カラーを作り出すことに成功しました。異なる風合いの素材に統一感を出すのは容易ではありませんが、バッグ業界では色づくりのプロフェッショナルとして有名なリバイブハウスの協力によって色鮮やかな美しい発色が実現しました。



縫製へのこだわり

また、東かがわ市の老舗縫製工場、アーバン工芸株式会社の協力を得て、革同士を繋げる作業により、宝石の代表的なカットの一つ「エメラルドカット」を表現しました。大きさや形状が異なる未利用革でも、職人の手仕事で丁寧に繋ぎ合わせることでバッグに生まれ変わらせることができました。現状、縫製工場では1枚の革につき約30%廃棄されています。その端材から+caratの1,000ct Bag 5個を製作すると、約20%の廃棄削減に繋がります。




デザインへのこだわり

宝石の色味やきらめきを表現するために、革の表面加工に一工夫を凝らしました。色味はリカラーでワントーンに統一しますが、つなぎ合わせた未利用革は「マット」「ツヤ」と、加工の仕方を変えています。こうすることで質感や色の見え方に差を生み出し、宝石感を表現しています。



バッグに使われる革はそれぞれ異なるため、どれ一つとして同じバッグは作れません。色は同じでも、見え方や風合いが異なる世界に一つだけの「オンリーワン」のバッグであることも魅力です。宝石を身にまとうように身につけていただけることを目指し、このバッグを主役にコーディネートしたいと思わせてくれるデザインを追求しました。


+caratは、パートナー企業がいなければ生み出すことができないブランドです。私たちの想いを形にし、共に悩みさまざまな意見やアイディアをくれる。そんなたくさんの熱い想いや手仕事のぬくもりを感じてもらえたら嬉しいです。

「手に取ったものが偶然アップサイクル製品だった」そんな未来を目指して

おかげさまで、+caratは各種メディアで取り上げられるようになりました。+caratの新作、宝石カラーのミニバッグ「1,000ct Bag 」とジュエリーケース「80ct Jewelry case」は、応援購入サービス「Makuake」にて2023年4月25日(火)より発売中です。また、2023年5月31日(水)〜6月6日(火)の間、大阪の阪神梅田本店にて、ポップアップストアも出店予定です。




ブランド名の+caratには、”宝石をまとう”をコンセプトに端材にも女性にも輝きをプラスするという意味を込めました。本来なら捨てられてしまうものでも、命を吹き込むことで輝き、それを持つ女性自身や日常も輝く。そこから世の中に良い影響を与え輝きの循環が生まれるブランドを目指します。製品を一目見て「可愛い」「素敵」「欲しい」と思ったら、それが偶然アップサイクル製品だった。それが私たちが描く理想のカタチです。


女性がときめくクリエイティブには、美しさや可愛らしさだけでなく、ユーモアや感動、共感などの要素も含まれると私たちは考えます。女性が求めるものを深く理解し、本当に欲しいと思えるアップサイクル製品を作ることが、未利用革(革の端材)の課題解決や縫製技術の育成・雇用、新たな産業の創出へと繋がっていくと信じています。


■ブランド概要

ブランド名:+carat(プラスカラット)

URL:https://www.pluscarat.com/


■クラウドファンディング概要

サイト名:Makuake

プロジェクト名:おしゃれも身軽さも欲張りたい!宝石をまとうアップサイクルブランド|+carat

URL:https://www.makuake.com/project/carat/




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