不要になった企業用ユニフォームから新たな製品をつくる。ユニフォーム専門商社が手掛けるReBaton(リバトン)プロジェクトの裏側
企業用ユニフォームや関連品の企画・販売を行う専門商社、株式会社ユニフォームネット(東京都千代田区 代表取締役社長:荒川広志 創業1975年2月)は、古くなったユニフォームを回収しアップサイクルする「ReBaton(リバトン) SUSTAINABLE PROJECT」を始動致しました。
今回はプロジェクトを起案し走り出すまでの裏側をお伝えします。
サーキュラエコノミーの視点から、不要となったユニフォームを再生するプロジェクトを起案
作業服、警備服、事務服、白衣といった企業用ユニフォームを販売する当社では、様々な業界業種に対応し企画・提案を行っています。
有難いことに多くの企業様とお取引の機会を頂き、新規既存問わずユニフォームのモデルチェンジ(買い替え)を担当してきましたが、その分「売った責任」も強く感じていました。
責任とはつまり、着なくなった旧ユニフォームの行く末です。
旧ユニフォームは事業系ゴミに分類されるため、お客様自身で専門の事業者に頼み廃棄していただくことになります。年間6,000社以上のお取引企業のうち、毎年10数社程から依頼を受けてリサイクル処理をご案内していますが、実際にはもっと多くのお客様が旧ユニフォーム廃棄に時間や手間を割いていたのは明らかでした。
当社だからこそのプロジェクトへ
中小企業の間でもSDGs、サステナブルといった言葉への関心・責任が高まっている昨今、当社だからこそできることをすべきだ。そう考えたのは、代表取締役の荒川でした。
また、荒川は以前からユニフォームがもたらすイメージアップや職場環境整備といった効果が最大限力を発揮できるよう様々なマーケティング戦略を考案してきました。その中で、プラスの効果を狙ったユニフォームの買い替えの後に必ずついて回る廃棄の問題とも向き合うべきだと感じていたのです。
また、「各社が取り組むSDGs活動をそこで働く従業員それぞれが身近に感じてほしい」という思いもありました。
こうして廃棄→リサイクルに転換できるスキーム構築をすべく2022年からプロジェクトが走り出しました。
ReBaton(リバトン)® SUSTAINABLE PROJECTとは
企業用ユニフォームの新規買い替えの際に出る不要となる旧ユニフォームを回収し、適切なリサイクル処理ののちに再資源化。新たな製品へと生まれ変わらせるのが「ReBaton SUSTAINABLE PROJECT」です。
ただ回収・リサイクルするのではなく、使用済みユニフォーム回収時にプロジェクトの中で生まれたアップサイクル品と交換(企業にて購入)します。
ユニフォーム着用者に対して1つのアイテムをお渡しするので、1人1つ手元にアップサイクル品が届きます。
これにより、回収されたユニフォームがどのように生まれ変わったのかが体感でき、従業員それぞれが「環境のための取り組みに参加できた」と感じられるのです。
回収した後、形のある製品に生まれ変わるので具体的な(旧ユニフォームから製品への)変化を体験していただけます。
さらに、従業員数が少ない企業であっても、ReBatonプロジェクト参加企業の旧ユニフォームとあわせれば、本来リサイクル処理のために必要な量が時間をおかずに集まるので、会社規模に関わらず中小企業であっても参加が可能です。
リサイクルの仕組みと、アップサイクルプロダクト
マテリアルリサイクルについて
「ReBaton SUSTAINABLE PROJECT」では、マテリアルリサイクル(回収品を利用しやすいように加工し、新しい製品の原料として再利用するリサイクル方法)をおこなっています。
マテリアルリサイクルは、LCA(ライフサイクルアセスメント)の観点から、CO2の排出量、消費エネルギー量共に、最も合理的なリサイクル方法であるというのが世界の評価です。
リサイクル下処理
回収した旧ユニフォームは素材によってリサイクルされる方法が異なるため、ポリエステル製品と綿混、ウール混製品に仕分けします。
その後、ファスナーなどの付属を手作業で外します。ユニフォームは働く人のための機能服なので、多くの付属品(非繊維)がついているのです。
リサイクルできない付属品を取り除いたら、生地をリサイクルへ。
△実際の作業
混紡素材(ポリエステル/綿/ウール)
新たな製品を生み出すためには、集めた生地から糸を作らなければいけません。
裁断された生地を専用の反毛(はんもう)機械を使ってもう一度綿状に戻します。
ユニフォーム300kgに200kgのポリエステルやアクリル、500kgの原綿を加え紡績加工を経て糸が出来上がります。
(※処理する旧ユニフォームの量によって配合を調整するため、この数字はおおよその数字です)
この糸を編むことで、旧ユニフォームが混ぜ込まれた新たな製品へと生まれ変わるのです。
△反毛された綿(わた)
ポリエステル素材
回収したユニフォームから生み出される原料は糸だけに限りません。
ポリエステル素材を分離分解(天然繊維を除く)、乾燥・溶解し、ペレット化、成型を行えば、プラスチック製品を作ることも可能です。
「ReBaton(リバトン) SUSTAINABLE PROJECT」を通じてお渡しできるアップサイクルアイテムは2023年6月現在では混紡素材をもとにした製品のみですが、いずれはポリエステル素材から誕生したプラスチック製品もプロジェクト内のアイテムとして仲間入りする予定です。
△ポリエステル素材から作られたペレット
ユニフォームから誕生したアップサイクルアイテム
従業員が自社のSDGs活動を身近に感じるためには、「モノのサイクルを"見える化"する」ことが重要です。
アップサイクル品が手元に届くことで、この"見える化"が実現します。
当社では作業服を着用されているお客様が多く、回収するユニフォームの種類もそれに比例するので、作業服を着て働く方達の日常に溶け込みやすいワークグローブ(軍手)を第一弾アイテムにしました。
ポリエステル素材を使ったプラスチック製品も新アイテムとして検討中で、原料の特性を生かしながら、プロジェクト参加企業の従業員の皆さんに欲しいと思って頂けるようなアイテム開発を進めていきます。
プロジェクトを通じて目指すこと
1975年に福島県で創業して以来、福島県、北関東、東京の拠点を中心に、当社では地域に根付いた営業活動を行ってきました。そのため、「地域に基盤を持つ中小企業が更に良い会社になるための支援を行っていきたい」という思いがあります。
これからもユニフォームの提案は勿論、それに関係する様々なお悩み事に親身になり、お客様の成長を共に喜び、当社のモットーである「人と企業と社会をつなぐユニフォーム専門商社」を目指していきます。
また、ReBatonプロジェクト参加企業同士の新たな出会い・連携というところも目標に、より良い社会づくりに向けて、取り組んでまいります。
プロジェクト概要
ReBaton SUSTAINABLE PROJECT
ユニフォーム専門商社による旧ユニフォームアップサイクルプロジェクト。
当社にてユニフォーム買い替えを行うお客様に対し、旧ユニフォームを回収&アップサイクルアイテムとの交換(販売)を致します。
ユニフォームの導入が無くプロジェクト支援のみを希望の場合は、賛同企業としてアップサイクルアイテムの購入が可能。
※当プロジェクトは法人様向けサービスです
※回収した制服はエコログ・リサイクリング・ネットワーク(https://www.ecolog.co.jp/)の企業によって処理・再資源化されます。
※株式会社ユニフォームネットはエコログ・リサイクリング・ネットワークの会員です。
【会社概要】
株式会社ユニフォームネット
~UNIFORM SOLUTION COMPANY~
創業1975年3月。業務用ユニフォームの企画・販売を通じて「企業の課題」を解決することを目指している。営業拠点は東京のほか、関東・福島県に9拠点をおく。
本社:〒101-0044 東京都千代田区鍛治町2丁目4番5号 オオタニビル4階
代表取締役社長:荒川広志
資本金:99,500,000円
HP:https://www.uniform-net.jp/
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