ミズノが初めて開発した国際規格(EN ISO 20346規格)認定のワークシューズ。ミズノクオリティを、世界中のワーカーに届けたい
ミズノは、1997年からスポーツ品開発で培った技術や知見を活用した別注の企業ユニフォームを企画・販売する専門部門を設置し、これまで約1,200社以上に納品しています。近年、企業などからの需要を受け、2016年3月からワークシューズを、2018年2月からワークアパレルを本格的に展開。2019年4月にはワークビジネス事業部を新設し、建設業、運輸業、製造業をはじめ、さまざまな業種へのさらなる拡大と商品ラインナップ拡充を進めワークビジネス強化に取り組んでいます。2025年度には170億円の売上を目指しています。
ミズノ公式オンライン|ワーキング
https://jpn.mizuno.com/working
ミズノが「ワークビジネス事業部」を新設した理由
少子高齢化が進み、労働人口の減少や労働者の高齢化が様々な業界で問題になっています。このような問題意識のもと、企業活動において従業員の健康管理を経営的な視点で捉え、戦略的に実施する“健康経営”が注目されており、福利厚生の観点から従業員のユニフォーム等の支給品の安全性や快適性を重視する企業が増えています。
ミズノは、これまで培ってきたスポーツの知見を働く人たちの商品に落とし込むことで、働く人がより安全に快適に仕事ができる環境を作りたいと考えました。企業が採用する制服や作業靴など、支給品の質を高めることで人材確保や労災防止に努める企業を応援できると考えワークビジネスをスタートさせました。
スポーツ用品開発のノウハウを活用し、安全性や快適性を追求した商品開発にくわえて、ペットボトルのリサイクル糸を使用した企業ユニフォームなどの環境配慮型商品の開発を進めることで、労働生産性向上を目指し、持続可能な開発目標(SDGs)の実現に貢献したいと考えています。
ミズノが提供できていなかった「安全靴」。現場へのヒアリングから開発が始まった
ミズノは2016年3月からプロテクティブスニーカー(JSAA規格 A種)を展開し、建設業、物流業、製造業など多くの作業者の足元を支えてきました。
横山 大
ミズノ株式会社 ワークビジネス事業部 企画課
2020年に現在の部署へ異動後、ワークシューズを初めドライビングシューズなどの企画に従事。
企画担当者として多くの現場に訪問させていただく中で、従業員が「安全靴」を着用している重作業の現場においては、ミズノの展開している軽作業に適したプロテクティブスニーカーを提案出来ないことが多くありました。一方で、重作業の現場でもミズノが足元から貢献できることはないか考え、「安全靴」を履いている作業員にヒアリングをすると、「シューズが重い」「クッション性を感じにくく足への負担が大きい」「ソールの擦り減りが早い」というような意見を多く頂きました。
そのような課題に対して「スポーツ品開発で培った技術や知見で解決できないか」と考えたのが「PRIME FIT NG11L」開発の起点です。
そして、ミズノは今後日本のみならず、グローバルに展開していくことも考慮し、EN ISO規格を取得する方向性を固めました。商品の起案からリリースに至るまで、約3年の期間を有してサンプルを試行錯誤し、高い基準であるEN ISO規格試験に合格する為に修正を繰り返したのです。
開発に至っては多くの企業、現場作業員にご協力頂き、「クッション性」「耐久性」「軽量性」において自信を持って提供できるプロダクトが完成しています。
「PRIME FIT NG11L」の詳細はこちら
URL:https://jpn.mizuno.com/working/products/shoes/prime_fit_ng11l
機能性と安全性がトレードオフであってはならない
建設業、物流業、製造業と業態を括っても、扱う製品や地域によって様々な業務が存在します。
現場では、想像していない観点での労災事例や懸念がたくさん出てきました。その懸念を解決しようとすれば、例えば「軽量性」が無くなる。「軽量性」を取れば労災懸念が生じる。といったような状況に何度も陥りました。そして現場での評価が得られても、EN ISO試験に落ちる。という事もありました。
作業靴は、安全性が一番重要なので、機能性のトレードオフとして安全性を損なうわけにはいきません。ミズノとしても新しい領域にチャレンジしているので、開発にはとても苦戦しました。
EN ISO 20346規格認定とJIS規格T8101 H種・S種
日本国内で多くの重作業・普通作業用シューズが認定を受けている日本産業規格(JIS)の安全靴に関する規定において、JIS規格T8101 H種・S種と比較※1し、EN ISO規格20346(保護靴)はより多くの試験項目を有しており、JIS規格と同じく安全性に配慮した規格です。
加えて、EN ISO 20346規格の認定にはJSAA規格以上の先芯強度が必要なため、従来のミズノワークシューズより高い安全性を実現しました。
※1 EN ISO規格やその試験基準と、「PRIME FIT NG11L」の持つ魅力を紹介した記事はこちら URL:https://jpn.mizuno.com/mizuno_magazine/product/20230707
(2023年7月7日10時公開)
高い耐久性と軽さを追求したアウトソールの開発
「PRIME FIT NG11L」のアウトソールは、従来のミズノワークシューズ(「ALMIGHTY LSⅡ」シリーズ)よりも意匠を高くし、ベースを厚くしています。さらに、一般的な発泡ウレタンより耐摩耗性に優れたソリッドラバーを使用しています。これにより耐久性が向上し、当社従来品との比較で、より長くシューズを使用することができます。
また、通常の重作業・普通作業用シューズは耐久性を確保するため、ソールサイド面全体をウレタンやラバーで覆ったものが一般的です。「PRIME FIT NG11L」のソールサイド面は、必要最小限の領域のみラバーで覆い、軽量素材の『EVA(イーブイエー)スポンジ』を採用することで剛性と耐久性を保ちながら、軽さも両立させました。
このアウトソール開発にあたり,とにかく現場を訪問しソールがどのような環境下で使用されているかを調査しました.従来にはない耐久性を要求されることもあり,様々なパターンのプロトタイプを作製し,耐久性と軽量性が両立できる構造を試行錯誤の末に発見することが出来ました。
クッション性に優れたソール設計
「PRIME FIT NG11L」は、踵部のクッション性を高める『セル構造』を搭載したミッドソールを採用しています。
『セル構造』は、複数の独立した突起状設計で各セル同士に隙間を持たせています。隙間により荷重時に各セルがたわむことで従来のミズノワークシューズよりもクッション性を高めて※2います。さらに、ランニングシューズに採用している柔らかいミッドソール素材、『U4icX(ユーフォリックエックス)』を搭載することでクッション性を向上しています。
※2 当社従来品比較
「作業現場の思い、要望に全集中して開発」。開発担当者の思い
「PRIME FIT NG11L」は、作業現場の思い、要望に全集中して開発した製品です。
私たちの生活を支えてくれている一人でも多くの作業員の方々に、少しでも快適な労働環境を提供すること。そして、ワークビジネスのコンセプトである「一人ひとりを、今日も主役に。」の下、作業員が自分の仕事に誇りを持ち、前向きになる事。それらを体現できる製品ですので、是非お試しください。
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