「ゆらぎの声」に向き合う花王の新プロジェクト「n/36500 by MegRhythm」。共感から生まれる新しい“体験づくり“の在り方
今を生きるすべての人の「ゆらぎの声」に向き合う「めぐりズム」の新プロジェクト「n/36500 by MegRhythm」は、新たに「めぐりズム」チームに配属された若手メンバーを中心に、新たな体験価値を生み出そうとしています。
コンセプトや実現したい価値への共感を軸に、プロジェクトチームの組織から商品設計、社外との協働によって生まれた製品や体験は、クラウドファンディングを活用した消費者との共創という新たな形で提供されていく予定です。
変化の激しい現代において、「n/36500 by MegRhythm」が実現したいもの、そのために行ってきたこと、原動力となる想いとは。プロジェクトを推進した2人のキーマンに聞きました。
左から、本プロジェクトを担当する佐々木、推進リーダーの香林
「ゆらぎの声」への“共感”から始まったプロジェクト
「心躍る瞬間もあれば、うまくいかないことが続いて「もうダメかも」と落ち込む夜もある。そういった日や自分自身を否定するのではなく、まずはそのゆらぎを受け入れてあげる。ゆらぎながら生きている自分を「これが自分だ」と思えるようになる。それによって、順調な部分も、隠したい部分も含めて、どんな36,500日の毎日もいとおしいのだと感じてもらうこと。それが今回のプロジェクトの根底にある思いです。」
「めぐりズム」の新プロジェクト「n/36500 by MegRhythm」を実務面で推進するリーダーであり、2008年の入社以来、販売・営業職や飲料のマーケティングを経験してきた香林は、昨年初めの構想段階からこのプロジェクトに参画しています。そのきっかけはこのプロジェクトのコンセプトである「ゆらぎの声」への“共感”だったと言います。
「我々は、綺麗で美しくあるためにだったり、疲れないようにだったり、「表」の部分を解決するプロダクトを提案してきました。でも、実際は調子が悪かったり、なかなかうまくいかなくて、その「表」に目が向けられない日もあります。実は自分自身、ずっと頑張りすぎていたというか、正しいこと、社会的な「こうあるべき」に支配されていたことに、今回のプロジェクトのコンセプトと出会った時に気づいたんです。
その時に、そうじゃなくてもいいんだと肯定され、肩の荷が降りた感覚がしたんですよね。初めて自分の中の「ゆらぎ」に気付けた。この感覚を多くの人に感じさせることができたら多くの人が生きやすい社会になるんじゃないか、そう思ってプロジェクトへの参画を希望しました。」
当時の様子を振り返る香林
同じく香林のチームで本プロジェクトに参画している佐々木は、このプロジェクトが初めてのマーケティング担当としての業務になります。
「2020年、コロナ禍が始まったタイミングに新卒で入社し、制汗剤や汗拭きシートなどの商品開発を担当していて、今年度からマーケティング担当として「めぐりズム」チームに配属されました。元々医学系大学院の修士課程を修了しておりましたが、商品を通して生活者の日常により近くで寄り添っていきたいという想いから、花王のマーケティング/商品開発職を志望しました。」
そんな佐々木にとっても、「n/36500 by MegRhythm」のコンセプトは大きな共感を感じるものだったといいます。
「商品開発の部署で3年間、入社前の自分には想像もできないスピード感で、社会の流れやニーズに合わせて新商品の開発をしていました。配属されたチームは「若手」がいないチームだったので、斬新なアイデアを出したり、何事にも明るく取り組むような「若手らしさ」を求めてられていると感じつつも、毎日元気でフレッシュな自分でい続けられるわけではないし、チームの期待に応えられていないんじゃないかと、日々ゆらぐ自分を感じていました。でもこのプロジェクトに出会ったとき、その「ゆらぎ」を感じている自分も自分なんだと認めてあげることができて、心がふっと軽くなりました。そしてその「ゆらぎながら生きている自分もこれが自分なんだ」と肯定してあげるような考え方を、私のように「ゆらぎ」を感じる人々へ、もっと広げていきたいと考えてプロジェクトへの参画を決意しました。」
日常の中で新たな体験を生み出すための“ものづくり”
そうしたコンセプトを、実際にプロダクトとして提供をするにあたって、プロジェクトチームが重視したのは、単なるモノとしてではなく、「体験」として届けることでした。その上で苦労したポイントについて佐々木はこう語ります。
「商品に我々の想いやストーリーを載せるためにはどのようにすれば良いかを常に考えていました。悩みを解消するのではなく、潜在的に「ゆらぎ」を感じている人に対して提供していくので、どうやって我々の提案することに共感していただけるかが重要でした」
コンセプトを反映させた商品をもとに、こだわりを話す佐々木
多くの日用品が悩みに対してその解消方法を提供する、というものですが、「n/36500 by MegRhythm」は日常の中にある「ゆらぎ」の存在に気づき、共感いただくことが重要です。そのためにはただ商品を使うだけでなく、気づきの機会になる体験を生活者の方にご提案することが必要になります。
それでは、どのような体験として届ければ良いのか。実際に「ゆらぎ」を感じている方々へのヒアリングを通して見えてきたものがあったといいます。
「ヒアリングをした際に出てきたキーワードが『自分を置き去りにしてしまう』という言葉でした。毎日忙しいなかで、自分の心と体を置き去りにしてしまっている、そういうときに一番大事なのが、「自分に向き合う時間」であるという方がすごく多かったのが印象的でした。」
現代の時間軸の中で、さまざまなタスクに追われ、大切にすべき自分が置き去りになってしまいがちです。そのなかで自分を大切にしていく時間、向き合う時間を作ることの価値は大きいものではないでしょうか。それを感じることのできる体験をいかに作るかがポイントでした。
さらにそうした時間には、「五感」を活用しているという声もよく聞かれたといいます。
その結果実際に商品として生まれたものの1つが「とろけるソリッドパフューム ~月の満ち欠け~(蒸気でホットアイマスク付き)」です。4種類の練り香水の中から、今の気持ちの状態にあった香りをなでつけ、アイマスクをつけた状態で視覚を遮り、嗅覚、温覚に意識を集中することで心地よく、自分に向き合う時間を作り出すことができればと思っています。
「さらに、今の自分にあった香りを提案してくれる質問サイトもご用意しています。自分が今どういう状態にあるか客観的に知るという行為も、自分と向き合う体験の一つになればと思っています。」
販売や生産方法も新たな形で。社内外を巻き込み今までにない価値を提案するチャレンジ
「とろけるソリッドパフューム ~月の満ち欠け~(蒸気でホットアイマスク付き)」と「じわっとホットヘッドスパ」は8月以降に新サービス・新商品に特化したクラウドファンディング型のマーケットプレイス「Makuake」に掲載されます。これは花王としても初めての試みだといいます。
「従来のやり方だと販売店に出して、という形を取りますが、今回は我々の思想を丁寧に伝えていくことが大事だと考えています。さらに商品だけでなく体験イベントと共に提供していくことで、今までにはない「自分に向き合う時間」という価値をお届けしたいと思っています。もちろんゆくゆくは規模も必要になってくると思っていますが、まずはプロジェクトの想いに共感してくれる方1人1人にしっかりと向き合いながら、共に商品や体験を作っていく、ということにチャレンジしていきたいと考えています。」
プロジェクトページURL:https://www.makuake.com/project/n_36500_perfume/?cid=meg_PRTS202308
プロジェクトページURL:https://www.makuake.com/project/n_36500_hotspa/?cid=meg_PRTS202308
そして今回の「n/36500 by MegRhythm」プロジェクトの取り組みは、社内でも確かな反響を得ていると香林は言います。「想いを形にしたプロダクトを展開していくことや、カテゴリー横断などのチャレンジに対して、社内に熱量のある応援者が増えている実感があります。また、私としては、こうした取り組みを通して、組織内でどう動き出していいのかわからない方の背中を押せると良いなと考えています。特に今回佐々木さんが非常に主体的に取り組んでくれたように、花王という伝統的なブランドの中でも、より若手がチャレンジしやすい環境を私たちが作っていければと考えています。」
志望していたマーケターとしてのキャリアをこのプロジェクトで歩み始めた佐々木は、今回の経験と、今後実現したいことをこう語ります。
「今回のプロジェクトを進める中で、その姿勢や実現できた喜びに対して共感してくれる人が社内外に多くいて、そんな方々とたくさん出会えたことがすごく嬉しかったです。プロジェクトに関わるあらゆる人と想いを共有しながら、新たな価値を作っていく大切さを実感できたと感じています。
今後は、お客さまや社会の声を聞いた上で価値提供の幅を広げながら、自社だけでは生み出せないことも他企業とのコラボレーションなどを通して、世の中にない新しい価値を生み出せるようなチャレンジをしていきたいと考えています。そしてそうした取り組みの中心で自分の能力を発揮できる人間になっていければと思っています。」
現代の人々の「ゆらぎ」に寄り添うための新たな体験づくりを目指す「n/36500 by MegRhythm」には、確かかつさまざまな共感と想いがありました。
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