イオンペット株式会社が取り組む、保護犬猫の譲渡活動『ライフハウス』15年の軌跡。1頭の保護犬との出会いから始まり、保護活動を超えて根本的な課題解決に取り組むまで。
「ペテモ」というブランドで、ペット用品販売、グルーミングサロン、ペットホテル、動物病院などを運営するイオンペット株式会社では、保護犬猫を引き取り、譲渡活動を行いながら、適正飼育を啓発する「ライフハウス」の活動を推進しています。
約15年前に1頭の保護犬を引き取ったことがきっかけとなりスタートした「ライフハウス」ですが、直近では千葉市との協定の締結を通じて保護活動だけでなく、保護が必要となる状況の解消を目指すための活動まで幅を広げています。
経緯
きっかけは、1頭の保護犬を引き取った後の変化を見届けたこと。「ライフハウス」の誕生。
イオンペットの保護犬猫に関する活動は2008年から始まりました。当時の社長をはじめ、多くの従業員に「不幸な子を助けたい」という強い思いがあり、そのための新たな取り組みを模索している中で、「まずは自分たちが保護犬猫の現状を知らないといけないのではないか」と考え、動物保護団体から1頭の保護犬を引き取ってきました。
動物保護団体には、沢山の保護犬がいましたが、その中から周りを気にしてこちらに寄って来なかった子に決めました。
それが後に“初代社員犬”になった、保護犬「モモ」との出会いです。
引き取った当時のモモの様子
引き取った当時のモモは、全身が毛だらけでお手入れが一切されていなかったため、すぐにグルーミングを施しました。
毛をカットした時に見えた肌が桃色だったので、名前は「モモ」になりました。
モモはそれからイオンペットの本社で生活をするようになりました。
最初は人におびえていましたが、スタッフが毎日声をかけながらお世話をしていたところ、徐々に慣れてくれて、その後会社のポスター等のモデルなどもこなす立派な社員犬となっています。
グルーミングで綺麗になったモモ
このモモの心の変化を見た私たちは、「一度捨てられて心を閉ざした子でも、人の温かさに触れられれば、また人と一緒に生活が出来る。そして、その子も我々人間も共に幸せになれるのだ」と確信をしました。
ここから、保護犬猫の譲渡活動を行う、イオンペットの「ライフハウス」が歩きだしたのです。
保護犬猫を取り巻く現状を知る為に、我々はまず動物愛護センターを訪問しました。
当時の動物愛護センターには、沢山の保護犬・保護猫が収容されており、その中には見るからに健康を害している子や、人間に対して敵意むき出しの子もいて、その現状に圧倒されました。
そして、「救うことだけを続けても根源的な問題解決にはならない。そもそも、こういった状況にならない社会にしなければならない。そのために、私たちがペットの適正飼育の知識や重要性を発信することで、次に不幸になってしまう子を防ぐことにつながり、結果として捨てられる命減らすことができるのではないか」と考えるようになります。
我々に救える命の数の限界はあるかもしれないが、企業がこのようなことを発信することで、より多くの方に現状を知っていただき、ペットの適正飼育を啓発することが出来れば、社会は変わるかもしれない。
その思いを胸に、保護犬猫の譲渡施設である「ライフハウス」第1号店を埼玉県の店舗内に開設いたしました。
※第1号店は保護犬のみ扱っておりました。
「ライフハウス」は社会課題と向き合い、動物の保護活動や適正飼育を発信する拠点へ
「ライフハウス」では、動物愛護センターや保健所等の行政機関に収容された保護犬を引き取り、譲渡活動を行いながら、適正飼育を啓発しておりました。
まずは、多くの方に保護犬のことを知って欲しい。当時はあまり一般的に知られていなかった保護犬の存在を多くの方に知っていただくことで、そこから「ライフハウス」の本来の目的である適正飼育の啓発に繋がると信じていました。
また、性格に難がある保護犬は、「ライフハウス」に併設のしつけ教室でトレーニングをしながら、持病がある保護犬は併設の動物病院で治療をしながら、新しいご家族を募集していました。
当時のライフハウス。犬のお部屋が並んでいました。
当時の保護センターの引き取りの様子
活動開始から約7年。保護猫を対象とした「ライフハウス」活動も開始する。
2008年から開設した保護犬の「ライフハウス」に続き、2015年には保護猫の「ライフハウス」活動も開始します。
保護犬と保護猫の課題は、それぞれに違いましたが、猫は犬よりも行政機関に収容される数が多く、動物愛護センターなどには多くの保護猫がいました。猫は犬とは違い、野良猫が多いことから、自然な繁殖により生まれた仔猫たちや交通事故などで負傷した猫が保護猫の多くを占めています。
保護猫の譲渡活動を始める時の思いも保護犬の時と同様で、一番の目的は適正飼育の啓発を行い、捨てられる子を減らすことでした。
その後「ライフハウス」は、全国10店舗に拡大をして、それぞれの地域の動物愛護センター等より保護犬猫を引き取り、譲渡活動を行いました。
の中で私たちは、沢山の温かい空間に包まれる瞬間がいくつもありました。
日に日に穏やかに変わっていく保護犬猫の顔つき、譲渡後のお客さまからいただくほほえましいご報告など、
保護犬猫も飼い主さまも共に幸せになっている様子を見ていて、スタッフ一同幸せな気持ちになっていました。
◆時代にあった保護犬猫の支援をするために、初心へ戻って新生『ライフハウス』をスタート
ライフハウスを始めて15年。
保護犬猫の殺処分や収容数は年々減っていますが、社会の課題と共に理由を変えて保護犬猫が生み出されているのが現状です。やはり適正飼育の啓発をしっかりと行わなければ、本当の解決にはならないと、初心に戻り強く決意を固めました。
既存の「ライフハウス」は、店舗に常設する譲渡活動を中心に行っていましたが、それらに加えて、
これまでのさまざまな課題を解決できるような新たな仕組み作り、そして適正飼育を啓発出来るコンテンツの検討が始まりました。
社内で検討を重ねに重ねて出来上がったのが、千葉県千葉市のペテモ ライフハウス ピアシティ稲毛海岸、新生「ライフハウス」です。
◆ペテモ ライフハウス ピアシティ稲毛海岸の始まり
ペテモ ライフハウス ピアシティ稲毛海岸は、更なる課題解決のため、行政機関との連携をより一層強化した店舗となっています。まず、当施設のオープンに先駆け、千葉市とイオンペットは2022年11月25日(金)に、動物と人間の共生社会の実現を図ることを目的に、「千葉市動物保護指導センターの収容犬猫の譲渡協力等に関する協定」を締結しました。
動物と人間がともに幸せに生きることが出来る社会の実現を目指し、今回の協定のもとで千葉市とイオンペットは厳密に連携し、ライフハウス ペテモ ピアシティ稲毛海岸を拠点としながら、千葉市に収容される保護犬猫の譲渡促進と市民の皆さまへの適正飼養の発信を目的に進めることとなったのです。
当施設は、「保護動物を救う」譲渡活動のみにとどまらず、「動物に“保護”が必要な状況を生まない」社会を目指すため、千葉市動物保護指導センターから引き取った保護犬猫の譲渡活動に加え、保護犬猫を取り巻く社会問題の発信や、ペットの適正飼育に関する学びの提供を行うことになりました。
◆施設の特徴
(特徴1)ペットや保護犬猫に関する多様な“まなび体験”を提供
保護犬猫の人慣れを手助けしながら、ふれあい方が学べる「ふれあい教室」
ペットの適正飼育に必要な知識習得や、保護犬猫とのふれあい方、保護犬猫がペットとして人間と幸せに暮らすための「社会化」のサポート体験など、 地域の皆さまへ“まなび体験”を提供しています。
ご参加いただく地域の皆さまに実際に保護犬猫とふれあっていただく「ふれあい教室」を常時開催しています。 人とのふれあいを通して、保護犬猫の社会化を促し、保護犬猫が生活環境や人とのコミュニケーションに慣れ、譲渡後に安心して新たな生活ができるようにサポートします。 また、ご参加者の方には、保護犬猫とのふれあい方や生態に関する知識について、専任スタッフが丁寧な説明を行います。
ペット飼育前・飼育中の方を対象とした「飼い方教室」
ペットを飼育する際には必ず知っておくべき事柄について、ペットとのくらしに関する専門性の高い知識を持つ専任スタッフが、わかりやすく解説する「飼い方教室」を常時開催しています。
(特徴2)保護犬猫の譲渡活動の実施
保護犬猫が人間との生活に適応できるよう、 人慣れやしつけ等のサポートを行い、新たなご家族のもとへの譲渡を行っています。
快適で広々とした生活環境の施設
施設には、保護犬猫がのびのびと過ごせる運動スペースや落ち着いて くつろぐことのできる個室が完備され、 保護犬猫が健やかで快適に過ごせるよう努めています。
専任スタッフによるトレーニングとお世話
グルーマー等、動物に関する知識が豊富な専任スタッフによる日常 のお世話、しつけやトレーニングを行います。 また、併設の動物病院での健康チェックや、グルーミングサロンでのからだのお手入れも実施しています。
譲渡前後のきめ細かなフォロー
適正飼育に必要な知識をお伝えする譲渡前の「飼い方教室」、 譲渡後には飼育者向けの教室や、飼育に関するお悩みごとへのサ
ポートを行っています。 ペットを飼育する上で、お客さまが不安にならないように丁寧なアフターサービスを提供します。
◆今後の展望
現在、「ライフハウス」は全国10店舗で運営しており、これまでに保護犬204頭、保護猫578頭の合計782頭を譲渡しております。 ※2023年8月末時点
ひとりでも多くの方に保護犬猫の存在を知って頂き、現代の課題にはどうすればいいのかを一緒に考えていただけるように、我々はこれからも発信して参ります。
またこれまで助けられなかった多くの保護犬猫の存在を決して忘れず、人とペットが共に幸せになることを目指していきます。
そして、実に逆説的ですが、これからの未来において、「ライフハウス」が必要なくなる社会を目指すことが、私たちの使命であり、願いです。その実現のために、私たちはこれからも信じた道を歩み、挑戦し続けていきたいと思います。
◆参考
ライフハウス
HP:https://www.aeonpet.com/lifehouse/
〇ぺテモ ライフハウス ピアシティ稲毛海岸
営業時間:10時~18時
所在地:千葉県千葉市美浜区真砂1-2-6 ピアシティ稲毛海岸B棟1階
電話番号:043-307-7075 Instagram:@petemo_piacity_inagekaigan
〇ペテモ ライフハウス 幕張新都心
営業時間:11:00~18:00
所在地:千葉県千葉市美浜区豊砂1-8イオンモール幕張新都心 ペットモール1階
電話番号:043-298-1123
〇ペテモ ライフハウス 越谷レイクタウンmori
営業時間:10:00~17:00
所在地:越谷市レイクタウン3丁目1番地1 イオンレイクタウンmori1階
電話番号:048-930-7481
〇ペテモ ライフハウス 品川シーサイド
営業時間:10:00~18:00
所在地:東京都品川区東品川4-12-5 イオンスタイル品川シーサイド3階
電話番号:03-5781-0275
<動物取扱業に関する登録内容>
■事業所の名称:ペテモ品川シーサイド
■事業所の所在:東京都品川区東品川4-12-5 イオンスタイル品川シーサイド3階
■動物取扱責任者:鹿ノ戸綾子
■種別:展示
■登録番号:東京都展第005699
■登録年月日:平成29年12月15日
■有効期限の末日:令和9年12月14日
〇ペテモ ライフハウス つくば
営業時間:11:00~18:00
所在地:茨城県つくば市稲岡66-1 イオンモールつくば1階
電話番号:029-836-3035
〇ペテモ ライフハウス 津田沼 ※現在休止中
所在地:千葉県習志野市津田沼1-23-1 イオンモール津田沼1階
電話番号:047-403-1611
〇ペテモ ライフハウス 大高
営業時間:10:00~20:00
所在地:愛知県名古屋市緑区南大高2丁目450番地イオンモール大高1階
電話番号:052-629-5861
〇ペテモ ライフハウス 明石
営業時間:10時~18時
所在地:兵庫県明石市大久保町ゆりのき通3-2 イオン明石ショッピングセンター5番街1階
電話番号:078-938-0513
〇ペテモ ライフハウス 新茨木
営業時間:10時~18時
所在地:大阪府茨木市中津町17-30 イオンスタイル新茨木店別棟1階
電話番号:072-657-1070
〇ペテモ ライフハウス 筑紫野
営業時間:10時~20時
所在地:福岡県筑紫野市大字立明寺434-1 イオンモール筑紫野1階
電話番号:092-918-3316
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