地域社会に貢献し、大自然とサウナを愛する人々に素晴らしい体験を。築120年の古民家サウナ宿「つづやビレッジ」オープンに至る経緯と想いとは
岐阜県美濃加茂市に位置する、築120年の古民家サウナ宿「つづやビレッジ」が、都会の喧騒を離れ、自然と触れ合える癒しの場として2023年7月にグランドオープンしました。このプロジェクトは、株式会社シーブリッジと株式会社大自然が共同で展開し、地域活性化と関係人口創出を目指しています。プロジェクトの発起人である天池鋭男(当社代表)が、立ち上げからオープンまでを振り返ります。
都会の喧騒に疲れて…故郷である廿屋(つづや)の価値を再評価
私は、東京で小さな広告会社を創業して19年目になります。 故郷である岐阜県美濃加茂市で、7代目として引き継いだ築120年の古民家をリノベーションし、2023年7月に大自然と田舎体験を存分に楽しめるサウナ古民家宿「つづやビレッジ」をオープンすることができました。
長年東京に住んでいる私が、なぜ岐阜でサウナ古民家宿を立ち上げることになったのか。
ことの発端は、4年前に私の父が突然亡くなり、築120年の古民家と山土地約60ヶ所を相続したことです。当時は、長男という理由だけで“相続させられてしまった”被害者のような気持ちでした。「東京に住みながら、一体どのように遠く離れた空き家を管理したら良いのだろう」と途方に暮れました。
高校生の頃「東京に行きたい!田舎は嫌だ!」と東京に飛び出し、はや39年。両親は他界し、実家が空き家になって3年以上が経っていました。雑草がボウボウで荒廃していく”父が生まれた相続させられただけの家”はご近所さんにも心配される負の遺産でした。唯一、叔父叔母が月に一度の墓参りのついでにこの家の面倒を見てくれて、この家の命を繋ぎ止めてくれていました。
「何とかしなきゃ」その思いが年月と共に大きくなっていた矢先、コロナ禍となり、東京に住み続ける事がとてもつまらなく思えてきたのです。無機質で刺激の無くなった東京からこの美濃加茂市に何度も足を運ぶようになると、「何もない」と思っていたこのまちが実はとても良いところで、負の遺産だとばかり思っていた古民家にも、すばらしい価値があることが分かってきました。
大自然の魅力を、都心のビジネスパーソンにこそ味わってほしい!実家の古民家再生を決意
つづやビレッジ外構のプロデュースをお願いした佐口さん宅の庭で、バーベキューをごちそうになった時のことです。この自然豊かな空間で食事を楽しむ時間が、なんて気持ちよく心豊かなんだろうと感動しました。そして、大自然の中でサウナを楽しみ、天然の水風呂でととのう時間も、たまらない体験でした。
都会に暮らす人が、「こんな“田舎”があったらいいのになぁ!」と思う環境を、実家の古民家を再生すれば作ることができるかもしれないと感じ、プロジェクトの計画を始めました。
また、せっかく古民家を改修するなら、都心のビジネスパーソンに大自然の魅力を味わってもらいたいという想いから、屋外で薪サウナを体験できる宿泊施設にしようと心に決めました。
想いに共感する仲間が集まり、改修資金や管理問題などの壁を乗り越え、プロジェクトスタート
プロジェクトの計画をスタートしたものの、まだ遺品も整理できていない古民家をサウナ宿として再生するには、莫大な費用がかかることがわかりました。もし、自分が東京と岐阜との二拠点生活を初めても、実際には、サウナ宿を誰が管理するのか。さまざまな壁にぶち当たりました。
しかし、思い切って色々な方に相談したことで、想像以上に想いに共感する仲間が集まり、プロジェクトが加速したように思います。美濃加茂市に滞在中に、商工会議所や市役所の方々に相談すると、すぐに地域の信用金庫を紹介してくださり、古民家の改修のイメージと資金繰りの目途が立ちました。また、仲間の協力で難しい補助金申請が通り、いよいよ本格的にプロジェクトを実行できる運びとなりました。
また、東京の友人だった岩城(株式会社大自然 代表)が家族5人で、東京から岐阜へ移住を決断してくれたのです。岩城をサウナ宿のマネージャーとして迎えることとなり、また、他にも2名の家族が移住してくれたことがとても心強かったです。プロジェクトメンバーとは、日本中に点在している薪サウナのサウナシュラン上位宿に視察旅行に行きました。先輩サウナ経営者からたくさんの学びを頂いたことも、後のサウナ宿経営の大きな力になっています。
※移住したプロジェクトメンバー
解体作業を通して感じた、地域の人の温かさ。心からこの地域を盛り上げたいと、改めて実感
2022年夏、築120年の古民家の片付けが始まりました。まずは祖父たちが暮らしていた頃のままだった母家から片づけ始めたのですが、予想を超える物の多さに作業は難航しました。地域の人たちにたくさんのご協力をいただき、家のなかにあったものを仕分けしながら運び出し、 ゴミ出し&ゴミ解体、運び出しだけで10日間かかりました。その量はトラック15台になるほどでした。
私やプロジェクトメンバーである移住者たちを地域の人たちは本当に温かく出迎えてくださいました。採れたての野菜をたくさん分けてくださったり、必要なものを貸してくださったり…。私たちも、この土地に暮らす一員として、心からこの地域を盛り上げていきたいと感じるようになりました。
岩城の息子は、三和小学校に入学。その手厚い教育の素晴らしさを実感しています。自分たちがこの町に暮らす素晴らしさを実感することで、今やつづやビレッジに遊びにくる方、また移住を考える人に、この町のよいところを伝えることができています!
2023年5月には、クラウドファンディングで更なる支援を募りました。500万円のゴール目標でスタートしたところ、全国各地から支援いただける方の輪が広がり、最終的に760万円を超える資金が集まりました。
満を持して「つづやビレッジ」がオープン。SNSの影響でサウナ好きが集まる宿に
2023年7月「つづやビレッジ」はついにグランドオープンを迎えました。
田舎の美しい大自然と古民家宿を存分に楽しむ場所です。
敷地面積は約1,000m2で、神社に面した裏庭には小川が流れ、鳥のさえずりと小川のせせらぎが静かな時間を演出します。
築120年の古民家は、その風情をそのままにリノベーションされ、1日2~3組(1組最大4人)の宿泊が可能になりました。
前庭にはBBQ&焚き火エリア、母家(宿泊棟)、はなれ(風呂/脱衣所)、裏庭にはサウナ・水風呂&外気浴エリアが設けられています。
また、古民家の弱点である「寒さ」を解消しました。新時代の全館空調システムである「F-CON」を導入し、冬は暖かく、夏は涼しい空間を実現できたのです。
オープン以来、クラウドファンディングへの支援者をはじめ、都心からも多くの方に利用いただいています。中でもSNSの影響は大きいですね。たまたま訪れてくださったサウナ好きの方の発信を通じて、新しい方が遠方から訪れてくださることもあります。
空き家再生、地域活性化、関係人口創出のロールモデルとなり、地域社会に貢献したい
日本では、高齢化や核家族化が進む中、空き家や古民家の増加は社会問題となっています。つづやビレッジは、この課題に取り組み、空き家の再生、地域活性化、関係人口創出のロールモデルになりたいという想いで、日々の活動をSNSで発信しています。このプロジェクトを通じて、地域社会に貢献し、大自然と古民家を愛する人々に素晴らしい体験を提供し続けられるよう努力してまいります。
秋冬の新プランのお知らせ
朝晩の冷え込みが強まりサウナの季節が到来。つづやビレッジでは、夜のライトアップサウナも朝の清々しいサウナと両方味わえる新プランが始まりました。
◆ご宿泊 (2023年11月1日〜2024年3月31日利用分まで)
料金 : お1人様 17,600円(税込)~※1泊2食2サウナ付き
朝の追いサウナのオプション(1グループ:11,000円)と、ととのい場での外お粥(1人880円)を無料提供。夜は焚火サービスもあります。
◆日帰りサウナ
料金:お1人様 4,950円(税込)~
お昼のランチ付きサウナ/午後のロングサウナ/夜のライトアップサウナ
夜はお鍋料理がスタート。サウナでととのった後は”風の無い全館空調”の温かい古民家でお腹も満たしていただけます。
皆さまのご来店をお待ちしております。
自然と戯れ、自分に帰る サウナ古民家宿「つづやビレッジ」
行動者ストーリー詳細へ
PR TIMES STORYトップへ