ヨガで理想の自分作りを習慣化する。デザイン事務所インスタイルが挑戦したヨガスタジオ経営の裏側。
2000年にデザイン事務所(有限会社スイム)として創設され、その後はフィットネス関連のホームページや広告デザインを手がけ、2009年に千葉パルコ内に自社ヨガスタジオを開設しました。2011年には全米ヨガアライアンス認定スタジオ(RYS200・RYS500)に認定され、2022年には有限会社スイムからインスタイル株式会社に社名変更しました。
現在では、15年の歴史を持つ老舗ヨガスタジオとしての存在感を示しつつ、常に進化し続ける姿勢が評価されています。
本ストーリではデザイン事務所がM&Aを行い、ヨガスタジオからヨガイベントプロジェクトを立ち上げるようになるまでを紹介します。
ヨガスタジオのホームページを請負っていた中、突然届いたM&Aの打診
2000年に10年間勤務した一部上場の住宅設備メーカーを退職し、渋谷にデザイン事務所スイムを立ち上げました。設立後は身につけたスキルを生かし、企業の商品デザインや広告を手がけました。
2008年、千葉パルコ内にあるヨガ&キックボクシング施設のホームページデザインを担当しました。ある日、オーナー様から「うちを買わないか?」とM&Aの提案があり、これが〈習い事ビジネス〉への参入の契機となりました。
ホームページデザインを請け負うことは、その施設のコンセプト、強み・弱み、システム、料金体系、人材などを理解することが必要です。オーナー様は百貨店を中心に洋服屋を展開していましたが、私たちは頻繁に訪れ、積極的にヒアリングを行うことで、現場との円滑なコミュニケーションを築き、M&A後もスムーズに事業を開始することができました。
私たちのミッションは、「理想の自分づくりの習慣化を応援すること」
M&Aを経て、自らが運営を行うことになり、〈自分たちのミッション〉を再考しました。デザイナーの視点からは、生活を豊かにすることが求められます。では、通われる方にとっての豊かさとは何かについて深く考えました。
その中で、「理想の自分作りを習慣にする」という言葉が浮かび上がりました。
私たちが手がける〈習い事ビジネス〉は、定期的な参加によって成り立っています。つまり、お客様の日常の一部になる可能性があります。このため、素晴らしい生活習慣をデザインできれば、理想の自分作りに一役買えると確信をしていました。
提供したい価値を考え、流行していたキックボクシングのクラスを閉鎖。親和性を感じたヨガへ焦点を当てることに
当時、カルト教団の存在が原因で、「ヨガは怪しい」というイメージが広がっていました。同時に、アメリカのミュージシャンや女優たちが「ヨガ」をライフスタイルに取り入れているという話題も広まっていました。そのスタイルは非常に魅力的であり、ヨガがブームとなる予感を感じ、ヨガを中心にしたライフスタイルを提案することを決意しました。
ただし、当時はキックボクシングもK-1が流行しており、攻撃的な要素が強調されていましたが、それはターゲットとしているお客様の〈理想の自分〉とは異なると感じ、敢えてヨガに焦点を当てることにしました。
「ヨガと食」でカラダの内から外までキレイになる
ヨガだけでは、日常をデザインするには何かが足りないように感じていました。そこで、日常に不可欠な「食」を取り入れることで、より日常的な側面にアプローチできるとの考えから、「ヨガと食」のスタジオを立ち上げました。
当時は「ヨガをする人はあまり料理をしない」と反対する声もありましたが、「食べた物でカラダは作られる」との考えの元、化学調味料を使わない食を日常的に摂取する習慣を提案するため、簡単に誰でも作れるヘルシーレシピの開発を行う体制を作りました。
千葉スタジオでは、ヨガと料理教室が融合し、「体の内から外からキレイになる」というコンセプトのもと、運動と食事のバランスを大切にする生活習慣を提案しています。
ヨガスタジオとして15年、全米ヨガアライアンス認定校として13年の実績
ヨガの世界でも、インストラクターの質を確保するために基準が不可欠な時代が訪れると予測し、2011年にはアメリカを拠点とする「全米ヨガアライアンス協会」からの認定を受けました。インスタイルが提供する「全米ヨガアライアンス認定講座RYT200」は、今までに600名以上の卒業生を輩出し、彼らをヨガのプロフェッショナルへと導いてきました。
13年前、RYS200に関しては、日本全体でわずか40校しか認定校がなく、千葉県では当時初の認定校となりました。認定取得には、協会が設定した200時間の講座の概要である「シラバス」を提出しました。これには、アーサナ(ポーズ)、解剖学、ヨガ哲学、指導演習、瞑想、歴史など、各パートごとに協会が指定した時間を割り振る規定が含まれており、具体的な内容の提出が求められました。何度かのやり取りを経て、認定を受けることができました。その後も、RYS500(500時間の指導者養成講座)やキッズヨガの指導者養成講座においても認定を受け、さらなるステップアップを果たしています。
※RYSはスクール(School)の認定を意味し、RYTは指導者(Teacher)の認定を意味する。
エアヨガ・ピラティスなど多彩に進化するプログラム
インスタイルのヨガプログラムは多岐にわたります。特に、天井から布を垂らして行うエアヨガは、重力と布の張力を巧みに利用した人気のあるプログラムです。基本のエアヨガに加えて、エアピラティス、整体エアヨガ、エアヨガリストラティブなど、特徴豊かなプログラムを提供しています。
近年では、全スタジオでピラティスクラスも導入し、ピラティスローラーやボールなどの道具を使用した体幹強化や姿勢矯正も積極的に行っています。
千葉ヨガ祭 - 地域の絆を深めるイベントを企画
近年のヨガイベントでは、一般的には有名な講師を招いて集客する傾向があります。そこで、「千葉ヨガ祭」では、無名でも実力や才能を持つヨガインストラクター、ヨガスタジオ、そしてヨガ愛好者が繋がり、交流できるイベントを創り上げることができないかというアイデアが生まれ、コロナが収束した2023年秋に計画され、成功裡に開催されました。
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000001.000131033.html
千葉で活動するヨガスタジオやインストラクターが実行委員となり、様々な会議を通じて企画を練り上げ、SNSと口コミだけで約600名以上の来場者を記録しました。さらに、2024年には第二回目の開催が決定し、規模を2倍に拡大する計画が進行中です。
同時に、2025年を見据えて、東京・神奈川・千葉の東京湾を囲むエリアを対象にした「東京湾岸ヨガイベント」も進行中です。
多彩なユーザーのライフスタイルに合ったヨガ体験を提供したい。今後の展望と想い。
今後、私たちは大まかに2つのユーザータイプを想定しています。一つはこれまで通り継続的にスタジオを利用してくださるレギュラーユーザーで、もう一つは一箇所に固執せず様々な場所でヨガを楽しむノマドユーザーです。
レギュラーユーザーに対しては、これまで通りの利用スタイルを維持していただくために、モチベーションの維持や新しい魅力の提供、通いやすさの向上など、様々な施策を考えています。
一方で、ノマドユーザーについては、SNSを活用して自分に合ったサービスを瞬時に検索でき、特定のスタジオに縛られることなく多岐にわたる選択肢からスタジオを選べる送客サービスが増えることを予測しています。将来的には、このユーザータイプが増加する可能性も考慮しています。
ノマドユーザーにとって魅力的な選択肢となるよう、どのような特徴を持つべきか検討を始めました。また、「千葉ヨガ祭」や「東京湾岸ヨガイベント」などのイベントが、その特徴の一環となる可能性もあります。
インスタイルは、デザイン事務所としての起点からスタートし、その後ヨガスタジオへと展開しました。そして、ヨガを取り入れたイベント開発にも挑戦し、今もなお活動の領域を広げ続けています。まさに、川の流れに身を委ねるかのように、柔軟で開かれた心身を持つヨガのように、未知の可能性に向けて柔軟かつ前向きなアプローチで歩み続けます。
【会社概要】
インスタイル株式会社
取締役社長:小西繁幸
会社住所:千葉市中央区新田町10-15 誠寿ビル5F
TEL:043-242-3822
E-mail : info@instyle.sc
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