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ソリューションビジネスと社員のチカラでインバウンド市場を成長させる。「FUN!JAPAN」の誕生ストーリー

著者: 株式会社Fun Japan Communications

“日本とアジアの架け橋となること”

㈱Fun Japan Communicationsは、アジア134万人の日本好き会員に対し、日本の観光情報、文化や魅力を記事にして日々情報配信をしています。そこから得られる様々なデータや調査結果をもって日本国内のアジアと繋がりたい企業や自治体をクライアントとしてインバウンドソリューションビジネスを展開しています。一方通行ではなく、会員との双方のコミュニケーションを強みとしており、情報配信だけではなく、リアル&デジタルな交流を通じ、相互理解・相互尊重を大切にしています。

インバウンド市場はコロナ前の水準まで回復しつつあります。2023年12月の訪日外国人旅行者数(推計値)は273万4000人、2019年比108.2%増となり、コロナ禍以降最多を更新しました。2023年計では年間2500万人も突破し、コロナ前の8割程度まで回復が進みました。日本の人口減少が加速するこの先、経済や日本のグローバル化、ひいては世界平和のための相互理解や尊重のためにも、インバウンド市場に向き合うことは大変重要だと考えています。インバウンド市場が牽引する日本の価値向上のためにも一翼を担いたいと事業を推進しています。

FUN!JAPAN誕生まで~創業の経緯

弊社の情報配信の1つの手法が、FUN! JAPANサイトとなります。2013年頃、日本企業の海外進出が進み、中でも中国への進出が過熱する中、次なる市場としてASEAN諸国が注目され始め、多くの企業が検討を始めていました。しかし、企業様からするとそもそも商習慣(商取引の過程において形成された慣習)や消費者の嗜好が分からない、事業パートナーもどういうプレイヤーが存在するかも分からずに、進出に二の足を踏む企業が多数いらっしゃいました。この課題を解決することは出来ないかと検討した中で、以下の2点にたどり着きました。

1.ASEAN諸国は日本に関心が高く、日本好きが多いこと。

2.ASEAN諸国はSNSの普及率が日本の倍以上であり、人々はスマホで情報を取得し拡散する習慣が日本以上にあること。

上記の2点から仮説として、SNSで情報を拡散し、Webサイトへ誘導しコミュニティ化することで、日本企業の課題解決が出来るのではないかとの考えに至りました。

 創り上げたコミュニティを活用し、4つのステップで行動しました。①ニーズ調査、②コミュニティをフックにした情報発信、③企業のサイトや店舗への誘客、④企業イベントの実施等への可能性を見出したのです。

数多の実証実験を繰り返し、FUN! JAPANと名付けたSNSと会員サイトを立ち上げ、アジアの日本好きユーザーに対するアプローチを開始しました。各国籍の社員による試行錯誤を繰り返し、我々もアジアのユーザーの関心事や嗜好性を研究した結果、100万人を超える会員の方に登録をして頂き、日本企業や自治体の皆様のニーズに応えるソリューションサービスを提供できるようになったのです。

日本への関心が強い、訪日が見込めるアジア在住ユーザーを抱えるメディアプラットフォーム事業の開発の途中には幾度も壁にぶちあたることになります。アジア各国の法律の確認や個人情報保護の問題、情報飽和の時代にどんな情報なら受け取って読んでもらえるのかに苦悩しました。また、経営面でも資金不足に陥ったのです。初代社長は株主、銀行に対し、誰も挑戦していない事業の未来を語り続け、資金調達に奔走しました。それでも、日本企業や自治体の皆様の海外進出、インバウンドでの取り組みの目的を実現すること、ミッションである“アジアと日本の架け橋になる”ことを固く信じて事業を推進してきました。

単に情報発信を行い、PV数を増やすことだけではなく、商品販売や来店数、エリアへの訪問者数など、目的に対するコンバージョンを実現する会社になろうと社員で認識を合わせました。難易度は高くなる一方で、我々独自の価値を提供するために思考を重ねました。その為には、コミュニティを如何にアクティブ化するかがポイントであると考え、会員向けの独自キャンペーンを実施し、中でも各国の会員を日本に招待する訪日キャンペーンには大変な反響がありました。そうして、我々独自の「コミュニティマーケティング」の仕組みを構築し、日本の企業・自治体の皆様と連携して、様々な企画を実施し、期待値を上回るコンバージョンを実現して参りました。



コロナパンデミック到来から越境EC開始への思い

ようやく走り始めたFUN! JAPANメディア。インドネシア1カ国から親日の国、ASEAN諸国等、同じアジアの各国を徐々に拡大していきます。ところが、政府が訪日客数を2020年に4,000万人、2030年に6,000万人に引上げるという目標を掲げ、2019年には3,188万人と過去最高を記録した矢先に、パンデミックが到来しました。リアルな人の流れ (人流)が完全に停止するという事態により、世界中の人々の価値観やライフスタイルが大きく変わりました。会社として、未曾有の危機に“メディアとしての使命”、“デジタルを武器にする強み”を心に、“人流 に依存しないビジネス”を継続し、コロナ禍明けの来るべき時に向けて備え始めました。

その一つが越境EC事業です。情報を配信し、訪日を誘引するソリューションビジネスを展開してきましたが、一方で帰国後にも関係を持続させる必要性を感じていました。一期一会のご縁も素晴らしいですが、末永く、その地域やコミュニティと繋がり続けること。それこそが真の意味での“日本とアジアの架け橋”になることではないか、と考えました。

とはいえ、コロナ禍で参入した越境EC事業。市場規模はますます拡大すると言われていますが、新規参入者には厳しい業界です。現在でも七転八倒していますが、日本の素晴らしい商品をアジアの会員にお送りし、母国にいながら日本に触れて頂くことは持続的な関係性を構築できると信じ、挑戦を続けています。

日本好き、だけではダメだ!

日本好きの130万人の会員を弊社の財産としていますが、コロナ禍で気づいたことがもう一点ありました。日本好きは日本好きでも、日本の何が好きなのか?どこが好きなのか?と思い至ります。

_「FUN!JAPANの会員数は一定規模まで増加させることは出来た。」

_「効果的なプロモーションも展開できるようになった。」

しかし、持続的な関係性を長く維持するには「日本好き」というテーマでは広過ぎます。

・会員のニーズに応えられているのか

・会員同士の熱狂的なコミュニケーションに繋げられているのか。

・クライアントと会員間の持続的な関係性構築は本当にできているのか

・熱狂的なファンを獲得・育成出来ているのか

こんな風に考えるようになりました。


会員、クライアントのニーズの両方を叶え、弊社もFUN!になる三方良しはできないか?そう思い至った結果、現在は新たなサービス開発を行い、軌道に乗せようと奮闘しています。現在も一部実証実験中ではありますが、2つのサービスを始めました。

1つ目は、FUN! JAPAN Collectionです。このサイトでは、日本の●●好きの会員が集まってきます。北海道好き等の地域軸と、日本酒好き等の趣味軸の2軸でコミュニティ化していきます。地域軸の会員には好きな地域の情報が届きます。かつ、その地域・自治体のクライアントはピンポイントに自分の地域好きのアジア在住ユーザーと繋がることができます。


2つ目は、会員同士のコミュニケーションツールです。このサイトでは、会員同士や会員と弊社社員が気軽にチャットする空間です。例えば、“今、東京来日中。一緒に浅草に行かない?”と仲間を募集したり、“今、梅田駅到着。誰かおススメのお店、ありませんか?”と情報を集めたり、会員が本サイト内で情報収集・発信、仲間募集ができます。会員対象の事前リサーチの結果、会員が求めているサービスは“日本人との交流”が多かったこともあり、弊社社員が友人か親戚のようにデジタル上で交流を深めています。勿論、世の中には様々な情報が溢れていますが、会員同士の心理的安全性や口コミの信頼度もサービスの1つとしています。



あくなき挑戦は続く・・・“日本とアジアの架け橋”になるために

コロナ禍の鬱憤を晴らすように、弊社社員のあくなき挑戦は他にも複数生まれています。それを支えているのは、弊社社員一人ひとりです。そして、会社はそれを最大限支援していきたいと考えています。そういう意味では、クライアント、会員、会社、社員の四方良しを目指しています。取り組み方やプロセスは皆、異なりますが、目指す方向はただひとつ、同じです。仕事を通じて、“日本とアジアの架け橋”になること。そうなることで持続的な関係性構築に貢献し、アジアの相互理解や相互尊重、ひいてはアジアの平和に繋がると私たちは信じています。





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