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ストーリーの著者は、読者でもあります

ホテルの総合力を活かし、魅力を届ける。女性だけで結成され、バトンを受け継いできたプロジェクトチーム「C-WINGS」10年の軌跡

著者: 株式会社秋田キャッスルホテル


秋田キャッスルホテルは1970年の開業以来、秋田のおもてなし空間として国内外の賓客をお迎えし、質の高いサービスを磨いてきました。宿泊、宴会に加え、直営のレストランやデリカショップも運営し、幅広い商品を展開しています。


2014年4月、社内の各部門からメンバーが集まり女性だけのプロジェクトチーム「C-WINGS(シーウィングス)」が誕生しました。女性の感性、視点を生かした商品開発、情報発信などに取り組み、これまで約40の商品や企画をリリースしてきました。


活動開始から2024年4月で10年。このストーリーでは、これまでの歩みを紹介します。


C-WINGSが手がけた商品は食事プランからイベントまで多岐に渡る

女性の活躍推進だけではない。多様なホテルのサービス向上も狙った、意外なチーム設立の裏側


当ホテルでは、社員自身が主体的に考え、より良い会社運営に生かそうと「健康経営」「SDGs」「ES向上(※)」など、テーマの異なる社内チームが9つあります。女性だけのメンバーで構成するC-WINGSはその先駆けとして、活動をスタートしました。

※ES=Employee Satisfactionの略で、従業員満足度のこと


当ホテルは従業員の70%を女性が占めているにもかかわらず、2014年当時、女性管理職は管理職全体のわずか6%という状況でした。社会的にも女性活躍推進の機運が高まり、企業も対応を求められていた時期です。当時の社長の後押しのもとプロジェクトチーム発足の話が持ち上がりました。


女性活躍推進という側面もありましたが、単純に「女性だけのチームがあったら面白いのでは」という発想もチーム発足のきっかけになっています。当ホテルには老若男女問わず、様々なお客様が訪れます。女性の視点を反映したおもてなしや商品を増やしていくことで、サービス向上につなげていきたいという狙いもありました。


プロジェクト発足メンバーは、宿泊、料飲、ブライダルなど部門を超えて集まった8人。普段は各部門で実務を担っており、一緒に仕事をする機会やゆっくり話し合う時間は多いとは言えません。だからこそ、異なる立場から生まれる多角的なアイデアと、これまでにない発想が期待されていました


C-WINGSのチーム名には活動への想いが込められている


慣れない中から始まったプロジェクトも、結成3ヶ月後の企画がホテルの大ヒット商品を生み出す


発足当時のメンバーだった野呂、武藤、藤原(写真左から)


――部門横断型のメンバーで集まったプロジェクトでしたが、初めからスムーズに進んだのでしょうか。


藤原:当時、管理職のほとんどを男性が占め、女性は会議への参加機会が多くありませんでした。メンバーも、会議やミーティングの場で発言することに慣れていない人ばかり。そこで、初めは固くなりすぎないよう、意見の言いやすい雰囲気づくりを大切にしていました。


持ち寄ったお気に入りのお茶を囲んで、普段の雑談の延長のような雰囲気でミーティングを進めるうちに会話が弾み、各自が業務を通じて感じていたアイデアを出し合いました。


――最初に手ごたえを感じたのはどんな商品ですか。


武藤:結成から3カ月後の2014年7月に、ホテル最上階のバーで販売する食事会プラン「大人女子会プラン」を企画しました。


ターゲットを20~30代女性に絞り、アフタヌーンティースタンドに盛り付けた料理とバーのドリンクをセット価格で提供するものです。


季節に合わせて内容を入れ替え、第5弾まで再販する人気企画に


ターゲット層が抱いていた「ホテルのバーに行ってみたいけれど、最終的にいくらになるかわからない」という不安を払しょくし、セット価格で分かりやすさを重視することで女性のバーデビューを後押ししました。


クチコミに敏感な女性たちに向け、SNSでの情報拡散にも力を入れた


月間の利用者数が200人を超えるヒット商品となり、これまで男性客中心だったバーに新しい顧客を呼び込んだという成果を出したことは、この先の活動を進めるうえで大きな一歩になりました。


――その後も、栄養面にも配慮した「べっぴん弁当」、地元酒蔵とコラボレーションしたオリジナル日本酒「純米吟醸 はれひめ」など、C-WINGSの活動から生まれた商品は、これまでホテルになかった新しい需要を生み出していますね。


オリジナル日本酒「純米吟醸 はれひめ」は第3期メンバーが企画し、2018年に発売


野呂:プロジェクトでの経験は初めてのことばかりでしたが、一つずつ成功体験を積み重ねてできることを増やしていったことや、部門横断型のメンバー構成を生かして、それぞれの得意分野で補え合えたことで、幅広くチャレンジできたと思います。


C-WINGSを卒業したスタッフは2024年2月現在、社内に9名いて、着想から商品化まで一連の流れを学んだ経験は各部門での業務にも生きています。


大切な点は変えず、先輩からのバトンを受け継いで10年続けてきた


現メンバーのリーダーを務める佐藤と副リーダーの糸井(写真左から)


――通常業務と並行して行うプロジェクトを継続することは大変だと思いますが、発足10年を迎えられた秘訣はどこにあると思いますか。


佐藤:10年という長期間、同じ人が活動を担うと負担が大きく心配ですが、このチームはメンバーの入替えを定期的に行っています。初代メンバーから、2代目、3代目とバトンを受け継ぎながら活動を続けて、今のメンバーは5代目です。私は3代目から加入していて、先輩の後を引き継いで今はリーダーを務めています。


テーマもその時のメンバーで話し合うので、女性プロジェクトチームという形は受け継ぎながらも新しい視点が取り入れられるメリットがあります。


入社10年以内の若手メンバーだけで取り組む、ホテルの総合力を活かした企画の数々


――5代目C-WINGSは全員入社10年以内の若手スタッフですが、どんな活動が中心になっていますか。


佐藤:女性は入社10年の間に、結婚や出産する人が増えライフスタイルが変わっていきます。変化とともに移り変わるニーズに寄り添い、同年代の女性たちに賛同してもらえるような企画に力を入れています。


目標は「同年代のホテル利用を増やすこと」。ライフスタイルが変わっても変わらず楽しめる機会をホテルの総合力を生かして提供していきたいです。


コロナ禍だった2021年に企画した「ハロウィンフォトスポットイベント」は、感染症の流行であらゆるイベントが中止になる中、安全に配慮した方法で思い出を残すイベントはできないかと考えたものです。


ホテル内のパーティールームをメンバーみんなで飾り付けて開放した


「コロナが落ち着いたら楽しめばいい」という考えもありますが、お子様の今の姿や、進学で離ればなれになる友だちとの時間は今しかありません。他の参加者と接触をしないよう、利用は完全予約制で一組ずつの貸切とし、思い出づくりを楽しんでいただきました。


ほかにも「何か新しいことを始めたいけれど1人でレッスンに飛び込むのは勇気がいる…」というメンバー自身の言葉をきっかけに、ヨガイベントや紅茶教室を開催しました。


同じような気持ちの人に「私たちと一緒に楽しみましょう」と、背中を押すようなイメージで作り上げたイベントには、「来るのを楽しみにしていた」というお声をいただいたり、リピーターになってくれる方もいて励みになっています。


2022年のヨガイベントには30人ほどが参加。

最後に記念写真を撮る頃にはマスクの上からでもわかるほどみんな笑顔に


活動を続けることで、共感の輪が広がり始めた


――2023年には嬉しいことがあったと耳にしました。活動を知った方から、イベントの協力依頼が舞い込んだとか。


糸井:仕事・家事・育児に奮闘するフルタイムワーカーママでつくるグループの方から、親子料理教室&食事会をホテルで開催したいので、お手伝いいただけないかとお声がけをいただきました。


「お子様連れでも気兼ねなく、そしてたまには美味しいものが食べたい!」というママの気持ちに寄り添ったイベントで、C-WINGSはメニュー内容の提案や会場の調整など、ホテル側の窓口を務めました。


私たちの活動が、同じ想いを持つ方に届いたことはとても嬉しく、この輪がさらに広がっていくことを願っています。


イベントではガスパチョづくりを体験した後、実際に食事を楽しんだ


活動10周年イヤーに向けて、新商品を発売。記念イベントも計画中


――2014年4月の活動開始からまもなく10周年を迎えますが、10周年イヤーの幕開けに先行して新商品が発売されますね。


3月3日に新発売するC-WNGSセレクト「WING TEA」


糸井:昨年2月に開催した紅茶教室がきっかけとなり商品化を進めた新商品「Wing Tea(ウィングティー)」を、このたび3月3日に発売します。


「Wing Tea」はティーバックタイプのフレーバーティーで、「忙しい日々の中に羽を休める時間を贈りたい」という想いを込めて、C-WINGSのロゴでもある羽をパッケージにデザインしています。


佐藤:4月以降にはなりますが、10周年記念イベント等もこれから計画する予定です。これまでC-WINGSの活動に共感していただいた人たちと一緒に楽しい時間を過ごせるようなものにしたいと考えています。



――最後に、このプロジェクトチームの活動を通じて感じていることや、皆さんの想いを教えてください。


写真左から時計回りに吉川、糸井、工藤、佐藤、佐藤(リーダー)


吉川:たくさんのお客様と接する機会が増え、C-WINGSの活動に楽しさを感じています。10年も続いているプロジェクトの一員として活動できていることを誇りに思います。


糸井:C-WINGSで様々なことに取り組むうち、他部署について理解を深めることにつながっています。社内には気にかけてくれる人も多く「イベント頑張ってね」など声をかけてもらったり、コミュニケーションのきっかけにもなっています。


工藤:イベントに参加いただいた方から「楽しかった」「頑張ってください」などお声がけいただいたときの嬉しさが心に残っています。これからも女性メンバーならではのイベントを企画していくので楽しみにしていてください。


佐藤:他の部署の方と同じチームで活動できるほか、様々な企画を各部署に協力してもらって進めるので、社内での関わりが増えるのが良いと感じています。イベント企画など普段の業務ではできない経験ができることも自分にとってプラスになっています。


佐藤(リーダー):同世代のメンバーを集めたことで年下でも意見を話しやすい雰囲気ができ、積極的に活動に参加してくれているのでチームにとって良い結果につながっています。自分たちで考えたものが商品化されたり、企画を喜んでいただけるという体験は貴重なこと。これからさらに活動を広げていきたいです。



先輩からのバトンを受け継ぎながら活動を続けるC-WINGSのメンバーたち。10周年に向けてどのような企画が生まれるのか楽しみです。



■C-WINGSについての詳しい情報はこちらから

https://www.castle-hotel.jp/wp/wp-content/uploads/pdf/2023/c-wings.pdf


■新商品「Wing Tea」のニュースリリースはこちらから

https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000003.000131632.html


■本件に係る取材のお申し込み先

TEL.018-834-1141(代表)※担当:企画・広報課 加藤まで




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